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三条の滝(福島県桧枝岐村)

日本の滝100選に名を連ね、「直瀑としては日本最大級」と言われる滝があります。
それが今回紹介する三条の滝
福島県と新潟県の県境を流れる只見川本流にかかる滝で、落差は100メートル、幅は30メートルと言われています。

そんな最大級の滝は、尾瀬ヶ原のすぐ下流の山深い谷に位置しており、訪れるのも一苦労。
尾瀬へのトレッキングの途中に寄るのが良いでしょう。

御池駐車場

さて、三条の滝や尾瀬ヶ原へ向かうルートは複数ありますが、今回は三条の滝へのアプローチが比較的短い御池からのルートを紹介します。
御池は尾瀬観光の福島県側の玄関口となる場所で、大きな駐車場があり、登山口へはシャトルバスが運行されています。
シャトルバスに乗れば、尾瀬沼や尾瀬ヶ原への近道となるのですが、三条の滝へのルートはそちらではありません。

駐車場から燧裏林道を通り、只見川本流を目指します。
尾瀬ヶ原が燧ケ岳の南側斜面に位置するのに対し、燧裏林道はその名のとおり北側斜面を通るルート。
南側に比べ人影もまばらなルートです。

燧裏林道の木道

林道と言っても、木道や階段を中心とする、ただの登山道。
我々が訪れたのは5月末だったので、残雪が行く手を阻みます。
ルートが不鮮明であったり、踏み抜き等の危険もあるため、残雪期は避けるのが無難でしょう。

何だかんだで、三条の滝の入口まで約3時間半かかりました。

急な階段

三条の滝手前で、写真のような急な階段が始まります。
下の方から凄まじい水音が聞こえてきますが、逸る気持ちを押さえ、慎重に下ります。
鎖に掴まりながら下る箇所もあるので、譲り合いの精神を大切にしましょう。

急な階段を下れば、いよいよ展望台です。


三条の滝

三条の滝です。
このスケール、この水量、辺り一帯に響く轟音。
圧倒されます。
言葉で表現するのは困難です。
ただ、ただ、凄いです。


拙い言葉で表現しても凄まじさは伝わらないと思いますので、動画を用意しました。
しかし、動画でも全然伝えきれません。
こればっかりは現地に行かないと、分かりませんね。


さて、三条の滝を心行くまで鑑賞したいのですが、ここは深山幽谷の地。
日が暮れるまでここにいるというわけにもいきません。
名残惜しい気持ちを押さえ、さらに先、尾瀬ヶ原を目指しましょう。

各種情報
尾瀬保護財団 : 三条の滝を含む、尾瀬周辺の情報が網羅されています。

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|投稿:2014.10.30 | 最終更新:2018.06.15 |カテゴリ: 福島県

旅行記 7月の利尻・礼文【第6回】 8時間コーストレッキング(前編)

7月21日(月)

6時起床。
本日は今回の旅のメインイベントとも言える、礼文島トレッキングである。
礼文島はトレッキングの島であり、風光明媚なコースが何本か設定されている。

我々が歩くコースは「8時間コース」と呼ばれる、最も知名度が高く、過酷なコースだ。
島の最北端であるスコトン岬から、車道のない西海岸に沿って南下し、最終的に島の南部にある香深井集落まで至る約25kmのコースで、その名のとおり歩きとおすのに8時間かかるとされている。
しかし時代が移り変わるにつれ、たびたびコースの変更がなされ、Wikipediaによると「実際は11時間近く掛かってしまう」そうだ。
他にも「3000m級の山岳のように天候が変化する」、「海岸線を通る為晴れていても波が高いことがある」等、脅し文句に近い記述があり、前日までかなり緊張していた。

ちなみに、度重なるコース変更により、我々が歩くコースは純粋な「8時間コース」ではなくなっている
観光協会が宣伝している「8時間コース」よりも、やや上乗せとなる「旧8時間コース」を歩く予定だ。
(途中までは、観光協会のホームページで、「岬めぐりコース」と書いてあるコースを歩く)


星観荘

出発時には宿主や他の客が玄関で見送ってくれる。
他のお客さんは比較的短いコースを歩く予定なので、出発が遅いのだ。
暖かい声に背中に押されるようにして、星観荘の前の砂利道を歩き始めた。

スコトン岬

7:30
スタートは昨日訪れたスコトン岬
昼間は観光客でごった返していたが、早朝は静かだ。
スタート前の記念写真を撮り、気合を入れた。

なお、スコトン岬辺りで8時間コースを歩くという10名程の集団と出会った。
聞くと、我々が今晩泊まる予定である、桃岩荘ユースホステルの宿泊者グループとのこと。
彼らは我々よりも先にスコトン岬を出発したが、今夜宿で再会することになりそうだ。


8時間コースに始まり

トレッキングコースと言っても、このように軽トラが通れる程度の砂利道もある。
全コースがキツく険しい登山道という想像をしていたので、少しだけ安堵した。
緩やかにアップダウンを繰り返すたびに、風景が劇的に変わり、3人とも顔が綻びっぱなしだった。

「基本的に山はキツい部分が大半で、クライマックスはほんの僅かなのだが、こんな素晴らしい景色が次々現れる場所は他には例を見ない」。
北海道中の山を歩いている山男のエビがこう呟いたのだが、それほどまでに素晴らしいトレッキングコースなのだろう。
ちなみに今回のメンバー、もう一人のチュンも、以前屋久島の縄文杉まで歩いており、私が一番体力がないことになる。
2人に置いて行かれないように頑張ろう。


8:20
ゴロタ山山頂(ゴロタ岬)に到着する。
海に張りだした標高180メートルの山で、急な上り坂でやや息が切れる。
しかし、登った甲斐があり、ここからの眺めは格別だ。
北を向けば(上の写真)スタート地点のスコトン岬、南を向けば(下の写真)これから歩く弓なりの海岸線(ゴロタの浜)を眺めることができる。

また、ピークは過ぎているものの、付近には高山植物が咲き乱れており、目を楽しませてくれる。


ゴロタ浜への下り

小休止後、標高180メートル(ゴロタ山)から0メートル(ゴロタの浜)へと一気に下る。
背丈くらいある植物、そして体を吹き飛ばしそうな程の強風が海から吹き付け、慎重に足を進める。

下りきると、しばらくは海岸沿いの平坦な車道(砂利道)を通る。
つかの間の休息と言って良いだろう。


澄海岬

10:00
ゴロタの浜から小高い岩山を越えると、澄海(すかい)岬だ。
岬が多い礼文島において、その名のとおり海の美しさでは群を抜いており、よくパンフレットの表紙などにも使われている岬だ。
美しい海を眺めながら売店で買ったコーラを飲み、小休止。

スコトン、ゴロタ、澄海と岬と海岸を歩く「岬めぐりコース」はここまで。
ここから先は正真正銘「8時間コース」に入ることになる。
また、ここからはしばらく集落もエスケープルートもない一本道。

「ここからが本番だ」と言わんばかりに、いきなりの急坂。
息を切らしながら登っていると、今朝会った桃岩荘の集団の追いついた。
人数が多いので、ゆっくりと進んでいるのだろう。
軽く挨拶を交わし、追い抜く。

長閑な道

やがて道は長閑な丘の道へと変わる。
Windows XPの初期デスクトップ画面のような、雄大な丘が広がっており、道も緩やかで、この辺りは歩いていて非常に気持ちが良かった。

解放感のある道は終わり、すぐに森の中に入る。
路傍の植物が道を覆い隠す程伸びており、なかなか歩きにくい区間だ。
路面がほぼ見えなくなっており箇所もあり、足元に注意を払いながら進む。


星観荘のお弁当

11:20
暑苦しい藪が生い茂る区間は長々と続き、腹も減ってきたので、森の中で昼食を摂ることにした。
もっと景色の良い場所で食べたかったのだが、こればかりは仕方ない。
昼食は、星観荘に作っていただいたお弁当(大盛り)。
タッパーにご飯とおかずがギュウギュウに詰め込んであり、ボリューム満点だった。

昼食後も藪だらけの道は続く。
藪に加えて脇が崖になっている箇所があり、油断ならない場面が連続する。

視界が開ける

見通しの悪い道が続き、不安になった頃、急に視界が開ける。
車道を通さない礼文島西海岸の中でも、特に険しい海岸の真っただ中で、北を見ても南を見ても断崖絶壁。
道は凄まじい高さの細い尾根を通っており、風が強いこともあって、背筋がゾクゾクする。

そして…。


礼文島西海岸最奥部

この崖を下るのだ。

険しい斜面に道らしきものがジグザグに続いており、それに沿って鎖が取り付けられている。
斜面は砂まじりで非常に滑りやすい。
鎖を支えている杭も心許なかったので、鎖に体重を預けすぎないよう、重心を低くして滑るようにして下った。

海岸線

13:00
一気に100メートルの標高差を下り、アナマ川を渡ると海岸線に出る。
ずっと山の中を歩いてきたので、久々の海である。

海岸線

あれ…。道がない…?



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|投稿:2014.10.21 | 最終更新:2019.02.20 |カテゴリ: 旅行記

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