カナディアンロッキードライブ【1-1】 エアカナダでカルガリーへ
2017年8月9日(水) |
お盆休み直前の成田空港
14:00
日本の玄関口、成田空港。出発は16:25ですが、余裕を持って早めにやってきました。
お盆休み直前の成田空港。まだ本格的にお休みには入っていないせいか、予想よりも混雑はしていない模様。チケットは約5ヶ月前に確保しましたが、他の日にちに比べるとかなり安く買うことができました。有給休暇を2日程いただいた甲斐があったというものです。
早めに手続を済ませます。
1時間前には全ての手続が終了。出発ロビーでしばしポケ―っとします。
エアカナダ010便 成田16:25 → カルガリー10:40
カルガリーまでは9時間半のフライト。出発は午後ですが、時差の関係でカルガリーには同日の午前中に到着します。何だか半日得した気分。でも、帰りは逆に半日損するのでプラマイゼロですね…。
飛行機はほぼ定刻どおりに出航。成田を発ち、北へ向けて飛び立ちました。日本に戻るのは5日後の8月14日です。
エアカナダの機内食。「Beef or Chicken?」という問いに対し、「Beef!」と答えたところ、ビーフシチューが出されました。うーん、味はまぁまぁ。
夕食を食べて、ビールも飲んで、あとは到着まで寝るだけ…と思ったのですが、なかなか寝付けません。到着後すぐに100km以上の運転が控えているため、出来るだけ寝ておきたいのですが…。
結局大半の時間を、備え付けのモニターでゲームをしながら過ごすことになりました。
11:05(現地時間:ここから先は時刻は現地時間で記す)
到着がやや遅れていますが、いよいよ着陸態勢。眼下に見えるのはカルガリーのベッドタウンでしょうか。家が理路整然と並んでいます。その背後には広大な畑!早くも感じる雄大さ!
近くの席から里帰りのカナダ人男性と日本人女性が話す声が聞こえてきました。どうやら、カナディアンロッキー方面の山で最近山火事があったらしく、景色が若干霞んでいるようです。…言われてみると確かに…。
カルガリー国際空港に到着
11:15
定刻より約30分遅れてカルガリー国際空港に到着。天気は上々ですね。
ぞろぞろと到着ロビーへと向かいます。壁にはカナダの国旗をイメージしたペイント。
直行便で来たためか、周囲が日本人だらけで「異国に来た」という実感がまだ希薄ですね。我々と同じようにカルガリーからカナディアンロッキーに向かう人も多いでしょうし、カルガリー観光をする方もいるでしょう。カルガリー国際空港はカナダ有数のターミナル空港なので、ここで国内線で乗り継ぎ、カナダ各地へ向かう方もいると思います。
入国手続を終え、荷物を受け取った後は、一直線にレンタカー窓口を目指します。鍵と車がセットになったようなマークがレンタカー窓口を表す記号。ひたすらこの看板に従って進みます。
今回利用するのは「エイビスレンタカー」。カナダ最大手で、日本からもネット予約可能。中小レンタカーよりも多少高いかもしれませんが、安心感を優先しました。
こちらが今回の旅のお供、起亜自動車の「ソウル」。韓国車に乗るのは生まれて初めてです。
「ソウル」に乗り込み、いよいよカナディアンロッキードライブの始まりです。
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|投稿:2018.03.28 | 最終更新:2019.01.15 |カテゴリ: 旅行記
カナディアンロッキードライブ 【序章】夏のカナディアンロッキーをおススメする7つの理由
2017年のお盆休み、気合いを入れて海外旅行をしてまいりました。行き先はカナダの内陸部、カナディアンロッキー。レンタカーを借り、風光明媚な当地をドライブで巡ってきました。
今回は【序章】として、「旅先としてカナディアンロッキーをおススメする理由」を7つ程お伝えしたいと思います。
① カナディアンロッキーは“絶景のデパート”
旅人がカナディアンロッキーを目指す理由!「絶景だから!以上!」と一言で片づけられる程、景観が優れているカナディアンロッキー。
カナディアンロッキーを訪れた旅人が、まず目を奪われるのはロッキーの山々。日本の山のように木々がたくさん生えた優しい稜線ではなく、生命を寄せ付けない険しさ持った岩山。こんな鋭い岩峰が次々と現れるのはかなり衝撃的です。
多くの旅人のお目当ては湖でしょう。バスクリンを溶かしたような色鮮やかな湖面と、ロッキーの山々の取り合わせは非常に絵になります。このような湖がそこらじゅうに点在しており、そういった湖をいくつか巡るのがカナディアンロッキー観光の王道と言えるでしょう。
滝や川、森もとにかく大スケール!日本国内には例を見ないようなスケールの大きな景色が、そこかしこに転がっているのです。
② 野生動物にも会えるかも
野生動物との遭遇もカナディアンロッキーの楽しみの1つ。
上の写真はアメリカやカナダに生息しているリスの一種、コロンビアジリス。このリスは結構な頻度で見ることができます。
その他にもエルク(鹿の一種)、ビッグホーンシープ(牛の一種)、グリズリー、シマリスなど、数多くの野生動物が棲息しています。動物によって遭遇率は変わりますが、ドライブ中や遊歩道を散策中に、何かしらの動物には会えると思いますよ。
③ 避暑に最適!
日本よりも北に位置し、全体的に標高が高いカナディアンロッキー。真夏でも最高気温が20度台前半までしか上がらず、避暑には最適です。
その代わり、朝方は10度を下回るため、防寒対策が必要となります。
避暑と言えば、氷河観光は涼しくて夏には是非ともオススメしたいアクティビティです。
④ 日本から直行便で行ける
カナディアンロッキーの玄関口はカナダ中央部の都市、カルガリー。カルガリーへは成田空港から直行便が運航されています。長距離移動を伴う海外旅行。乗り継ぎがないのは嬉しいですね。
カルガリーまでは約10時間。そこからカナディアンロッキーの入口であるバンフまでは車で1時間半程度です。
⑤ 意外と運転しやすい!
「海外で運転なんて!」と思う方もいらっしゃると思います。私も初めて運転するまではそう思っていました。しかし、カナディアンロッキー界隈に関して言えば、日本の道よりも遥かに運転がしやすいと思います(勿論、日本とは車線が逆なので、そこに慣れる必要はありますが…)。
カルガリー空港からカナディアンロッキーの入口まではご覧のようなハイウェイを走ります。日本の高速道路に比べて交通量が遥かに少なく、車線もゆったりとした造りなので、自分のペースでノンビリと旅をすることができます。
現地住民の交通マナーも良い方だと思いました。
カナディアンロッキーの北部に行くとハイウェイはなく、写真のような対面通行の道となりますが、そもそもすれ違う車も少ないのでストレスなく運転することができます。
注意すべきは路面の凍結でしょうか。夏場でも早朝は非常に冷え込み、標高の高い場所では凍結の恐れがあります。また、100kmにもわたりガソリンスタンドも店もない区間も存在するので、燃料や食料の補給は早め早めに行うようにする必要があります。
市街地の運転は少々気を遣いますが、日本国内の市街地に比べると運転はしやすいと思います。交通量が少ないですし、制限速度が低く設定されているため、周りの車もゆっくり走っています。
勿論交通ルールやガソリンの入れ方は日本と異なるので、事前に調べておく必要があります。
⑥ アルバータ牛が美味い!
内陸に位置するカナディアンロッキー。新鮮なシーフードは望めませんが、名物のアルバータ牛はとても美味しいです!少々お値段ははりますが、食べる価値はあると思います。
その他にも、カナディアンロッキーにある町では、バイソンやエルクの肉を使った「ジビエ」も食べることができるので、興味がある方は是非。
⑦ カナダは治安が比較的良好
最後になりますが、カナダは治安が比較的良好な国です。戦争の有無や犯罪の件数などから割り出した世界平和度指数は、近年世界でもトップ10に入るほどの数値を誇っています(2017年は8位。なお、日本は10位)。
特にバンフやジャスパーなど、カナディアンロッキー周辺の町は長閑な高原リゾートなので、カナダ国内でも特に安全な地域だと言えるでしょう。
また、夏場は日の入が極端に遅いため、夜遅い時間まで外が明るく、安心感があります。ちなみに上の写真は夕方のように見えますが、実は21時過ぎです。
とはいえ、カナディアンロッキーは世界的に有名なリゾートなので、様々な国から色々な人が来ています。無用なトラブルを避けるためにも、夜間の外出は控えた方が良いですね。
大都市カルガリーにも泊まりました。日中や夕方は、歩いていて全く危険を感じることはありませんでしたが、夜中に何回かサイレンの音を聞きました。どこの国だって犯罪はあるものです。カナディアンロッキー観光の前後にカルガリーに泊まることもあるかと思いますが、こちらでは少し気を引き締めていた方が良さそうですね。
最後に
…というわけで、カナディアンロッキーが旅先として非常に魅力的な地域だということを長々とお伝えしてきました。海外旅行初心者は勿論、大自然が好きなベテラン旅行者にもおススメだと思っています。
それでは次回よりカナディアンロッキーのドライブ旅行記がスタートします。当地を旅しようと考えている方にとって有益な情報をお届けできれば、と思っておりますので、お付き合いいだければと思います。
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|投稿:2018.03.25 | 最終更新:2019.01.15 |カテゴリ: 旅行記
カナディアンロッキードライブ 【目次】
【序章】夏のカナディアンロッキーをおススメする7つの理由
【1日目 2017年8月9日(水)】 |
【1-2】レンタカーでバンフへ
【1-3】バンフでアルバータ牛を食らう
【2日目 2017年8月10日(木)】 |
【2-2】ルイーズ湖
【2-3】タカカウ滝
【2-4】エメラルド湖
【2-5】バンフでジビエバーガーを食らう
【3日目 2017年8月11日(金)】 |
【3-2】コロンビア大氷原観光 ~アサバスカ氷河(前編)~
【3-3】コロンビア大氷原観光 ~アサバスカ氷河(後編)~
【3-4】コロンビア大氷原観光 ~グレイシャー・スカイウォーク~
【3-5】サンワプタ滝とアサバスカ滝
【3-6】マリーン湖とメディスン湖
【3-7】ジャスパーでサーモンを食らう
【4日目 2017年8月12日(土)】 |
【4-2】リスを愛でつつカルガリーを目指す
【4-3】カルガリーでアルバータ牛を食らう
【5日目 2017年8月13日(日)】 |
【6日目 2017年8月14日(月)】 |
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|投稿:2018.03.25 | 最終更新:2019.11.09 |カテゴリ: 旅行記
阿寒の山々を望む美しき秘湖!オンネトー(北海道足寄町)
北海道三大秘湖、オンネトーは豊かな自然に抱かれた美しい湖
手付かずの大自然が残る北海道。今回紹介するオンネトーは、活火山として有名な雌阿寒岳、阿寒富士の麓の原生林の中にある自然豊かな湖です。
支笏湖のお隣にあるオコタンペ湖(千歳市)、大雪山系の山中にある東雲湖(上士幌町)、そして今回取り上げるオンネトー(足寄町)を総称して「北海道三大秘湖」と呼びます。オンネトー以外の2つは、湖畔に行くためにはトレッキングが必要となる秘境中の秘境。オンネトーは湖畔まで車道が通じており、三大秘湖の中でも最も気軽に訪れることができる湖と言えるでしょう。
そんなオンネトーの魅力は何と言ってもその美しさ。晴れた日は湖面がコバルトブルーまたはエメラルドグリーンに輝き、訪れた人の目を楽しませてくれます。初夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪…。季節や時間、見る場所によって様々な色に見えることから「五色沼」とも呼ばれているそうです。
湖畔には原生林が広がり、その背後には雌阿寒岳、阿寒富士が聳えています。見渡す限り、自然しかありません。
森の木々を映し出す美しい湖面。
透き通るような美しい水を湛えるオンネトー。湖水が酸性であるため、魚類は棲むことができません。生物は、わずかにエゾサンショウウオ、ザリガニのみが棲息しています。生物の少なさも、オンネトーの美しさの一因と言えるでしょう。
オンネトーへのアクセス、駐車場
オンネトーは十勝地方と釧路地方の境界付近の山中にあり、付近には町はありません。公共交通機関もない(2018年現在)ため、自家用車かレンタカー、観光バス等で訪れる必要があります。さらには女満別空港から73km、釧路空港から78km、中標津空港から110km、とかち帯広空港から145kmと、どの空港からも遠い位置にあるのです。
しかし、他の秘湖に比べると、アクセスは容易です。十勝と阿寒湖や屈斜路湖を結ぶ観光ルート、国道241号線から北海道道949号オンネトー線に入り、5km程度で到着します。道道949号線はオンネトーの湖畔にやや狭い箇所はあるものの、ほとんどの区間が2車線幅で、概ね走りやすい道です。
単体で訪れるには辺鄙な場所なので、阿寒湖や屈斜路湖、摩周湖、釧路湿原など、周辺の他の観光地とセットで巡るのがおススメです。
オンネトー湖畔には展望台が整備されている他、道道沿いにストリートビューで示したような駐車スペースがあります。それぞれ立ち寄って、お気に入りの場所を見つけるのも良いでしょう。
湖畔には遊歩道も整備されており、トレッキングを楽しむこともできます。ただし、ヒグマの生息地でもあるため、散策の際には熊鈴を持参する等、十分な注意が必要です。
冬も美しいオンネトー。11月下旬~12月上旬が狙い目!
冬には結氷するオンネトーですが、冬期(12月上旬から4月中旬)は道道オンネトー線がオンネトーの手前から通行止にあるため、スノートレッキングでもしない限り訪れることはできません。
しかし、極寒の地である故、冬期閉鎖前の11月下旬や12月上旬、冬期閉鎖明けの4月下旬にも結氷した姿を観ることができます。ちなみに上の写真はゴールデンウィークに撮影したもの。この時は天気が最悪だったのですが、コンディションが良いと、非常に美しい姿を観ることができるそうです。
私はその美しさを観たことはありませんが、「オンネトー 冬」で検索してみると、とても魅力的な写真を見ることができます。そんなオンネトーのもう一つの姿も是非とも見てみたいものですね。
各種情報
あしょろ観光協会 : 観光情報だけでなく、「オンネトーフォトコンテスト」も必見。
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|投稿:2018.03.21 | 最終更新:2019.03.11 |カテゴリ: 北海道
焼きそば風かラーメン風か?ローメンは奥が深い!(長野県伊那市)
伊那市発祥の独特な麺料理、ローメン
長野県南部の伊那地方に伝わる麺料理、ローメン。見た目はラーメンのようにも、焼きそばのようにも見えないこともないのですが、そのどちらとも異なる独特な料理です。
ローメンは1955年、伊那市内の中華料理店「萬里」にて誕生しました。冷蔵庫があまり普及していないその当時、生麺では日持ちしないため、蒸した麺を使用し始めたことがローメン誕生のきっかけとなりました。その他にも伊那地域で盛んに飼育されていた羊の肉、周辺で栽培されていたキャベツが具材として乗せられ、それらもまたローメンの大きな特徴として現在まで引き継がれることとなったのです。
2018年現在、ローメンを扱う店は伊那市を中心に90軒以上あります。味付けや具材も、店によって千差万別。料理の形態自体も店によって異なり、大きく以下の2種類に分けられます。

- スープがない焼きそば風
- スープに半分浸かったラーメン風
今回はタイプの違うローメンを扱う2大人気店を紹介したいと思います。
焼きそば風ローメンの雄!老舗、「うしお」
焼きそば風ローメンの代表格と言えば、伊那市の中心街にある「うしお」。
こちらが人気のローメン。たっぷりのマトンとキャベツが乗ったシンプルなローメン。ウスターソースベースの味付けがなされており、見た目はソース焼きそばのようです。
しかし、食べてみるとその独特な食感に驚かされます。パツパツっとした歯切れの良い食感。蒸し麺だからでしょうか。風味のあるマトン、絶妙な炒め具合のキャベツ、そしてこの麺。ヤミツキになりそうな一品ですな。
これだけで終わらないのがローメンの凄い所。
卓上に置いてある調味料を使い、自分好みに味を変えながら食べ進めることができるのです。食べ方の説明書によると、お好みに合わせて一味唐辛子、ニンニク、ゴマ油、酢などを加えて食べるのがスタンダードなのだそう。カレー粉やマヨネーズもまた相性が良いそうです。マヨネーズだけは卓上にはないため、店員さんに頼みましょう。
色々試してみましたが、個人的には酢、ゴマ油、マヨネーズ辺りが好みの味でした。味を変えながら食べるのは、色々な発見があって楽しいものですね。
「うしお」は伊那市の中心部、JR伊那市駅の近くに店を構えています。ローメンの他にも、支那そばやおつまみ、酒などが扱われており、いつも多くの地元客で賑わうお店です。
駐車場はありませんが、自動車でお越しの方は、伊那市駅前の再開発ビル「いなっせ」の立体駐車場に1時間無料で停めることが可能です。
ローメン発祥店!ラーメン風ローメンと言えば「萬里」!
焼きそば風ローメンの「うしお」に対するは、ローメン発祥店であり、ラーメン風のローメンで有名な「萬里」です。
こちらが「萬里」のローメン。見た目は「スープがやや少ないラーメン」または「スープにひたひたに浸かった焼きそば」。この時点で、「うしお」のローメンとは別の料理のようです。
麺を食べてみると、ローメンらしい独特の歯ごたえは健在ですが、比較的柔らかめという印象。スープはソースの味が前面に押し出されているわけではなく、優しい味です。
実はこちらも、卓上に置いてある調味料かける前提での薄味なのだそう。ソースや酢をかけて食べると、不思議と味に深みが出てきます。
スープに浸かってクタクタになった野菜も、甘みが出ていて美味です。
「萬里」もまた、JR飯田線の伊那市駅近くにある店。「萬里」自体もディープな店ですが、周辺も年季の入った建物が多いレトロな雰囲気が漂うエリアです。駐車場はないため、周辺のコインパーキングを利用する必要があります。
伊那では様々なローメンを食べ歩きたい!
ローメンの2大系統である「焼きそば風」、「ラーメン風」を紹介してきました。伊那市とその周辺にある90店舗以上のお店では、他にも様々な個性的なローメンを食べることができます。
マトンではなく豚やイノシシ肉を使う店、カレー風味のローメンを出す店、冷やしローメンを出す店などなど。道の駅などで、「ローメンガイドブック」が配布されているので、是非とも入手して、ローメンを食べ歩いてみたいものですね。
各種情報
おいでな伊那 : 伊那市観光協会のホームページ。
食べログ(うしお) : 「うしお」の口コミ、店舗情報はこちらから。
食べログ(萬里) : 「萬里」の口コミ、店舗情報はこちらから。
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|投稿:2018.03.18 | 最終更新:2019.01.15 |カテゴリ: 長野県
大迫力の渓谷、猊鼻渓で舟下りを楽しむ(岩手県一関市)
舟下りの名所、猊鼻渓
岩手県南部の中心都市、一関市。観光資源に恵まれ、市内には猊鼻渓(げいびけい)、厳美渓(げんびけい)という名前の紛らわしい2つの有名な景勝地が存在します。前者は一関市東部、後者は西部と、地理的には離れた場所にあるため、訪れる際には間違えないよう注意が必要です。
今回は一関市東部(2005年の合併で一関市と合併するまでは東山町)にある猊鼻渓を紹介します。
猊鼻渓は北上川の支流である砂鉄川の途中にある長さ約2kmの渓谷。高さ50mを超える断崖が両側から迫る深い渓谷で、非常に見ごたえがあります。険しい地形でありながら流れは比較的穏やかなので、ノンビリと舟下りをしながら観光することができます。
船着場に行くと、大型の手漕船が所狭しと並んでいます。訪れたのは11月下旬だったので、船には寒さ対策として透明の覆いが付けられていました。それに加えて、12~3月の間は船内にコタツが設置されるようです。
船は発着所を出発し、まずは上流へと向かいます。舟下りといえば、上流から下流への一方通行というパターンが多いのですが、猊鼻渓ではいきなり上流に向かって進みます。船に動力は付いていません。流れが緩やかな猊鼻渓だからこそできる芸当ですね。
渓谷の途中にある三好ヶ丘船着場まで川を遡り、そこで折り返してスタート地点の発着所へと戻っていきます。ここ、猊鼻渓の舟下りは、“往復運航”をする全国でも珍しい存在なのです。
船内では船頭さんによる語りや小唄を聞くことができます。小気味の良い語りは、時に笑いあり、時に感心させられ、退屈のしない時間を過ごすことができます。1隻あたり2名の船頭さんが乗っており、語りが続く間ももう1人が軽快に船を漕いでいました。
なお、この日は平日だったので比較的空いており、船内では足を伸ばし放題♪コタツ船のシーズンではありませんでしたが、ストーブが焚かれており、寒い思いはしませんでした。
いよいよハイライト。切り立った断崖絶壁が両側に聳え、逃げ場のない渓谷が続きます。乗客たちも窓を開け、夢中でシャッターを切ったり、崖を見上げたり…。
険しい地形とは裏腹に流れは非常に穏やか。波がほとんど立たない水面を、カモが列を成して泳いでいる姿を観ることもできます。
猊鼻渓観光のクライマックス!大猊鼻岩
出発から20分程で折り返し地点の三好ヶ丘船着場に到着しました。
こちらでは一旦客は船を下り、歩いて観光することになります。船頭さんの案内に従い河原を進むと、すぐに猊鼻渓最大の見所が現れます。
大猊鼻岩!!
高さ124mを誇る巨大な大岩。近くからだと写真に納まりきらない程のスケール感!今にもこちらに向かって倒れてくるかのような迫力!
橋を渡り、近くまで進みます。
大猊鼻岩の下部にはポッカリと穴が空いています。そこを目がけて「うん玉」(上の写真にある「運」と書かれた玉)を投げ入れるというイベントが用意されています。
見事「うん玉」が穴に入れば願いが叶うと言われています。「うん玉」は5つで100円。せっかくなのでチャレンジしてみましたが、コントロールが壊滅的に悪い私が投げた「うん玉」は、全て川の藻屑と消えました…。
大猊鼻岩の滞在時間は約15分。もうちょっと楽しみたいものですが、後ろ髪を引かれる思いで船に戻ります。船は往路とは逆方向、つまり下流方向へと進み、最初の船着場へと至ります。
往復約1時間。飽きることなく、非常に濃密な1時間を過ごすことができました。
季節ごとに様々な顔を見せる猊鼻渓
今回紹介した猊鼻渓。私は初冬に訪れましたが、一年を通して様々な姿を観ることができます。新緑や紅葉は勿論、雪景色もまた絵になるそうです。
また、新緑の時期の茶席舟、冬のこたつ舟など、季節ごとに様々なイベントが行われています。繰り返し訪れて、四季折々の猊鼻渓を楽しみたいものですね。
猊鼻渓へのアクセス
猊鼻渓は景勝地としては珍しく、鉄道駅のすぐ近くにあります。JR大船渡線の猊鼻渓駅から徒歩5分という近さ!猊鼻渓駅までは新幹線が停まる一ノ関駅から普通列車で30分程度。列車の本数は1~2時間に1本とやや少ないので、事前に時刻表をチェックしておくことが重要です。
自動車の場合は、最寄りである東北自動車道の一関インターチェンジから30分程度。アクセスルートとなる県道は比較的整備された道なので、自家用車でも訪れやすい景勝地だと思います。
各種情報
猊鼻渓舟下り : 舟下りに関する情報はこちらから。
いちのせき観光Navi : 一関は猊鼻渓の他にも見どころが沢山!
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|投稿:2018.03.14 | 最終更新:2019.01.15 |カテゴリ: 岩手県
素朴な味わいが自慢、越前そば(そば処福そば陽明店@福井県大野市)
福井の代表的な郷土料理、越前そば
越前ガニやサバ、若狭フグなど、海産物で有名な福井県ですが、意外なことに蕎麦もよく食べられています。
今回紹介する越前そばは、福井県を代表する郷土料理。福井県の嶺北地方(福井県の北半分)で広く親しまれており、大根おろしを使うことから、「おろしそば」、「越前おろしそば」とも呼ばれています。
「越前の小京都」として知られる内陸部の街、大野市にある「そば処福そば 陽明店」にお邪魔しました。
こちらが今回いただいた「おろしそばとミニ醤油カツ丼のセット」。実は醤油カツ丼も大野市のご当地グルメだったりします。名物を2つまとめて食べられるお得なセットですね。
越前そば最大の特徴は、何と言っても大根おろし。大根おろしは別皿で出されたり、そばの上に乗っていたりする店もありますが、この店では最初からつゆの中に入っています。おろし入りのつゆにそばを浸して食べると、ピリッと辛くも爽やかな味わい。麺にも絡んで美味しいですね。
また、そばは地元大野産のものを使用しているそうです。実は福井県は生産量全国5位という、そばどころ。そんな地産のそばをそば殻ごとひくため、非常に香りが強い仕上がりになっています。
なお、この店のおろしそばは麺つゆにつけて食べるタイプでしたが、かけそばタイプのおろしそばを提供している店もあるようです。いずれにしても、季節を問わず冷たいつゆでいただくのが越前流。冷たい方がそばのコシがより引き立ちますので、冬であっても冷たいそばを食べるのがおススメです。
大野市の老舗、福そばでは様々なおろしそばが食べられる!
今回訪れた「そば処福そば 陽明店」は大野市の郊外にあるそば屋さん。中部縦貫自動車道の大野インターチェンジから程近い場所にあるため、自動車で訪れやすい店だと思います。また、JR越美北線の越前大野駅からも徒歩20分程なので、大野の街並を楽しみながら歩いて行くのも良いでしょう。
多種多様なおろしそばをいただくことが出来るのも、この店の魅力。「なめこおろしそば」や「エビ天おろしそば」、様々な具材とおろしのコラボレーションが楽しめる「おろし三昧」なんていうメニューもありました。
ミニ丼が付いたサービスメニューはガッツリ派におススメ。特に、福井名物である醤油カツ丼やソースカツ丼などをセットとして付けることができるのは、旅行者として嬉しい限りですね。
福井を旅するにあたって、海の幸も良いですが、たまには郷土料理である「おろしそば」という選択肢も良いのではないでしょうか。
各種情報
福そば : 福そばの公式サイト。大野市内に2店舗あります。
食べログ : 店舗情報、口コミはこちらから。
越前おおの観光ガイド : 「越前の小京都」大野は歩いて散策すべし!
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|投稿:2018.03.11 | 最終更新:2019.01.15 |カテゴリ: 福井県
美しくも力強い名木。日本三大桜の一角、神代桜(山梨県北杜市)
山梨県北杜市の実相寺は花が咲き乱れる美しい寺
山梨県北杜市にある名木、神代桜。樹齢約2,000年のエドヒガンザクラで、福島県の三春滝桜、岐阜県の淡墨桜と並び、日本三大桜の1つに数えられています。
神代桜は北杜市(旧武川村)にある、実相寺の境内にあります。見ごろである4月上旬には県内外から多くの見物客が実相寺を訪れます。私は2017年4月8日に訪れたので、その時の様子をお伝えします。
実相寺は桜のみならず、たくさんの花で溢れるお寺です。門をくぐると、様々な花たちが視界に飛び込んできます。
手前にある花畑には水仙やチューリップなどが10万本。奥には、神代桜とまではいきませんが、樹齢50~100年のソメイヨシノが咲き乱れ、訪れる人の目を楽しませています。
主役の神代桜はまだ見ていないのですが、この時点で非常に見ごたえがありますね。
逆に境内側から門の方に向かって撮影したものがこちらです。一面に咲き乱れる水仙の海の中、奥ゆかしく咲く桜の花。どの方向から見ても、それぞれ違った美しさがあって良いですな。
桜のトンネルをくぐって奥へと進みます。
人の流れがあるので、立ち止まって撮影するのも一苦労です。
樹齢2,000年!大迫力のエドヒガンザクラ、神代桜
看板に従って奥へ進んでいくと、いよいよ御大のお出ましです。
樹齢2,000年のエドヒガンザクラ!日本三大桜の1つ、神代桜です!
圧倒的な大きさ!老いて、柱に支えられながらも放つそのオーラ!「日本三大桜」の一角に相応しい風格を持った桜だと感じました。
樹齢2,000年ということは、弥生時代からこの地に根差していたということですね。
そんな偉大な生命力を持つ神代桜ですが、昭和23年に「3年以内に枯死する」という宣告を受けたそうです。その後、土壌を入れ替えるなど、懸命の回復工事が行われ、現代まで生きながらえてきました。回復の兆しは見られるようですが、依然として予断を許さない状況が続いているようです。
北杜市は桜の名所だらけ!シーズン中は混雑必至!
今回紹介した神代桜だけでなく、北杜市内には多くの桜の名所があります。シーズン中は非常に混み合うため、ある程度時間に余裕を持って行動することが重要です。
今回訪れた時は渋滞まではしなかったものの、駐車場は満車に近かったと記憶しています。シーズン中は臨時駐車場が開設され、誘導員も出動するようなので、指示に従うようにしましょう。
最後におまけ。桜の時期は「神代桜まつり」が開催されており、多くの屋台が出店しています。私は山桜のチップでスモークしたベーコンをいただきましたが、非常に美味でした。「花より団子」派も楽しめると思いますので、是非お出かけください。
各種情報
ほくとナビ :北杜市内の桜の開花状況はこちらでチェック!
実相寺 : 実相寺のサイトでも開花状況のチェックが可能。
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|投稿:2018.03.07 | 最終更新:2019.01.15 |カテゴリ: 山梨県
夫婦の島旅~三河湾三島編~ 【終章】
2018年1月7日(日) |
アートを目指してただただ歩く
佐久島随一のシュールなアート、「カモメの駐車場」を見たところで12:55。残された時間は約2時間。そろそろ空腹も限界だったが、イラストマップ上に気になるアートがあったので、昼食前に寄り道をすることにした。
そのアートがあるのは、佐久島の北海岸。現在地の南海岸からは小高い山を越えて行く必要がある。島のくびれた部分を横断するので大した距離ではないが、2日連続歩き回っている足には地味に堪える。
ザックリとしたイラストマップを頼りに、緩やかな坂をえっちらおっちら登ってゆく。
とうとう舗装が途切れる。進入するのに一瞬躊躇したが、ここまで来たらアートを見ずには戻れないだろう。
人気のない森の中の砂利道をずんずん進むこと約5分。目的のアートが見えてきた。
13:15
その名も「北のリボン」!!
伝説の遊具、タコさん滑り台のようなフォルムだが、モチーフはあくまでもリボンだ。リボンになっている部分はスロープになっており、登ることができる。てっぺんからは海を眺めることができるというオマケ付きだ。
…と、文字におこしても非常に分かりにくいアート。気になる方は是非とも現地でご覧いただきたい。
なお、このアートは他の作品と地理的に離れているからか、観光客の姿は見なかった。
同じ道を戻るのも芸がないので、帰りは北海岸沿いの道を選ぶ。防波堤と一体化した、海との距離が非常に近い道。レンタサイクルで走ったら気持ち良さそうだ。
対岸には愛知県有数の温泉地、西浦温泉の旅館群。目をこらせば遥か遠くに雪を抱いた山々を望むことができた。天気に恵まれて、本当に良かった。
東港近くの食堂で絶品あさり丼
13:35
ヘトヘトになりながら、ようやく東集落に到着した。アートをたくさん観て心は満たされたが、腹はスッカラカンだ。
イラストマップに記載された飲食店を1つずつ覗いてみるが、残念ながら暖簾はかかっていなかった。海水浴シーズン以外は店を閉めている場合が多いようだ。
東港近くまで来て、ようやく営業中のお店が2店舗。そのうちの1つ、鈴屋食堂の暖簾をくぐる。
懐かしい雰囲気の店内では島民らしきお客さんと女将さんがおしゃべりに花を咲かせていた。良かった…。これで昼食にありつける…!
壁に貼られたメニューの中に、「新鮮なさしみ(700円)」という文字を見つけたので注文する。
マグロ、イカ、タコにタイらしき白身魚。量はやや少ないが、お手軽な値段だ。クイッと日本酒でもいきたかったが、一色港に戻ったら自宅まで運転しなければならないので、ここは我慢。
こちらがメインディッシュ。私が「大アサリ丼(700円)」(上)、嫁が「エビ丼(700円)」(下)をいただく。佐久島特産の大アサリとエビを大胆にも卵とじにした贅沢な一品だ。これを700円というお値打ち価格で食べられるのが嬉しい。
大アサリは実はアサリではなく、ウチムラサキというまったく別の種。通常のアサリよりも二回り程の大きさを持ち、食べ応えがある。サイズがデカいと味が大味になるというわけではなく、とても美味しい。
さらば、佐久島
腹を満たしたことだし、残った時間はアート巡りに費やそう。
14:05
東港近くにあるアート作品、「イーストハウス」。こちらも佐久島のアートの中では、よく知られた存在だ。「西のおひるねハウス」、「東のイーストハウス」と言ったところか。
確かにSNS映えしそうなフォルムだなー、と眺めたり階段を上り下りしたり。ノンビリしていると、若者たちの集団がガヤガヤとやっていた。彼らと入れ替わるようにして、「イーストハウス」を去る。
船の出航時間が迫っているが、もう1つ見ておきたいアートがある。そのアートは島の東の先端部にあるので、往復するとそれなりに時間がかかりそうだ。速足で向かう。
14:35
〆のアートはこちら、「佐久島の秘密基地/アポロ」。島の端っこの森の中にヒッソリと佇む様は、確かに秘密基地っぽい。
何故アポロなのかはよく分からないが(宇宙っぽい斬新なデザインだからか?)、形が非常に面白い建物だ。中肉中背の大人がギリギリ通り抜けられるくらいの入口から一歩中に入ると、意外にも広い空間が広がっている。その名の通り、秘密基地っぽさ満点だ。「おひるねハウス」の時も思ったが、ここで昼寝をしたら気持ち良さそうだ。
さて、出航時間まであと10分あまり。港までの道のりを小走りで向かう。すぐに船が見えてくるのだが、湾になっているため、岸辺をぐるっと迂回していかなければならないのがもどかしい。
ハァハァ。さすがに2日間島を歩き回った後のランニングは堪える…。
14:45
走った甲斐があり、何とか出港5分前に乗船。さすがに日曜日の午後の便。結構な混雑だ。船室内は満席らしく、甲板にまで客が溢れ出していた。
一息ついていると、我々よりもギリギリ乗船の方々が乗ってくる乗ってくる。
…というわけで、今回の旅一番の乗船率となった状態で出港。静かに佐久島と別れを告げられるわけもなく、大騒ぎの家族連れに挟まれながら遠ざかりゆく東集落を見送る。
結局佐久島も慌ただしい散策になってしまったな…。アート作品も、半分も周れていないので、またリベンジするのも良いかもな。
…なんて感傷に浸る間もなく、佐久島西港に寄港。
…って、そんなに乗るの!?西港の桟橋にはまさかの行列が!
西港からも家族連れやグループ旅行の人たちがドヤドヤと乗り込み、小さな高速船は難民船状態!すし詰めの船内などお構いなしと言わんばかりに船は加速し、日が傾きかけた三河湾をトビウオのように進むのであった。
夫婦の島旅~三河湾三島編~ 完
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|投稿:2018.03.05 | 最終更新:2019.01.15 |カテゴリ: 旅行記
夫婦の島旅~三河湾三島編~ 【2-2】アートの島、佐久島をお散歩
2018年1月7日(日) |
黒壁の西集落を歩く
11:46
お隣の日間賀島から約2時間半をかけ、佐久島に到着。
港の周りには…見事に何もない。一見民家のような休憩所と飲み物の自動販売機が1台、だだっ広い駐車場、漁業用の倉庫…。そんなものだ。
佐久島は三河湾三島の中では最も大きな島で、面積は篠島や日間賀島の2倍以上であるが、人口は他の島の5分の1にも満たない約250人(2013年時点)。過疎に悩む島なのだ。
クロワッサンのような形をしており、両側の先端部にそれぞれ港と集落がある。今回は西港にある西集落から歩き始め、島内を散策しながら東集落へと向かい、東港から帰る予定。帰りの船は14:50溌なので、島内散策に費やせる時間は約3時間だ。近年「アートの島」として名を馳せるこの島。島内のあちこちに点在するアート作品を巡ってみよう。
レンタサイクルという選択肢もあったのだが、歩いて周ることにした。
港から歩いてすぐに、黒い家並みが姿を見せ始める。「三河湾の黒真珠」とも評される西地区の黒壁集落だ。潮風から家を守るため、壁にコールタールを塗っており、このような色をしているのだそうだ。
集落に入ってみると狭い路地が入り組んでおり、まるで迷路。パンフレットの地図を片手に歩いても迷ってしまいそうだが、分かれ道には名所を記した看板があるので安心だ。それにしても、ノンビリと家並みを眺めながら路地を歩くのは本当に楽しい。
一方で、空き家が多く、集落がシンと静まり返っていたのが気になった。道ですれ違うのは観光客がほとんどで、島人と会う機会は数える程。過疎化に直面する島にアート目当てで押し寄せる観光客(自分もそうだが…)。アートは島の未来を変えることはできるのだろうか?
西集落の外れにある、目を付けていた食堂を訪れてみたが、残念ながら「準備中」だった。
なお、狭い路地が入り組んでいる集落内においては、自転車は押して歩くことになっている。島内のあちこちに写真のような駐輪場があるので、レンタサイクルで観光する場合は、駐輪場を拠点にして集落内は徒歩で散策するのも良いだろう。
アートを巡りながら東へ
12:20
砂浜にあるアート作品、「おひるねハウス」。佐久島で最も有名なアート作品と言っても過言ではないだろう。当然大人気スポットとなっており、記念撮影をするために行列ができていた。我々もその群集に混じり、パチリ。
梯子が用意されており、9つの“部屋”に入ることができるのが楽しい。暖かい時期などは、細長い“部屋”の中でゴロリと横になって、潮風を感じながらお昼寝したりなんかしたら気持ち良いだろう。空いていれば…だけど。
「おひるねハウス」を堪能したところで、進路を東へ。昼食にありつけていないのが辛いところだが、東集落には飲食店が数軒あるようなので、そこに望みを託そう。
島の東西を結ぶメインルートを歩き、東集落へ向かう。2車線幅の広い道だが交通量は少なく、時々軽トラ、原付に乗った地元民、自転車や徒歩の観光客が通るくらいだ。
陽射しが暖かく、ノホホンとした気分で歩く。
12:35
メインルート沿いにあるアート作品、「クラインガルテン ウェルカムスペース」。色鮮やかなタイル作りのベンチとモニュメントが印象的だ。見ても良し、座っても良しな、万能なベンチだ。
アートには造詣が深くないため、小学生並みの感想しか出てこないのが悲しい…。
さらに進むと、誰が置いたのか、道端に海老反りになった仮面ライダーがいた。後ろのボードには「タコ漁の今と昔」。アート作品とは関係ないのだろうけど…シュールだ。
篠島のスパイダーマンと同じように誰かが遊び心で置いたのかな…?…となると日間賀島にはウルトラマン辺りがいそうな気が…。
12:45
天神の浜に到着。西集落と東集落のちょうど中間点にあたる場所にある。弓形の浜に下り、波打ち際を歩いてみる。驚くほど水が綺麗。そして、対岸に工業地帯が見えているのが不思議な程に静かだ。
天神の浜近くに海を直角に渡る珍しい橋があったので、渡ってみる。デザインや架かっている場所から考えると、恐らく観光用の歩道橋だろう。
この橋を渡った先に、「カモメの駐車場」という謎のアート作品があるらしいが……。
!?
んんっ!?
えええええええ!?
防波堤の上に整然と並んだカモメのパネル!!シュールだ!!シュール過ぎる!!
よくよく見るとポールとカモメの接続部は蝶番になっている。風見鶏のようなもので、風が吹くとカモメの向きが変わるのだろう。残念ながら風はほとんど吹いていなかったが、強い風が吹けばカモメたちが一斉に動くのだろう。……ちょっと見てみたいぞ…。
有名で万人受けしそうなアートは「おひるねハウス」だと思うが、私としては断然「カモメの駐車場」を推したい。自分の中での「アート」という概念を木っ端微塵にされた気分だが、そもそも「アート」とは自由なものなのだろう。そんな衝撃の出会いをしたい方は、是非とも「カモメの駐車場」を訪れて欲しい。
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|投稿:2018.03.02 | 最終更新:2019.11.09 |カテゴリ: 旅行記
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