日本一の川幅を再現したB級グルメ!川幅うどん(手打ちそば馬力屋@埼玉県鴻巣市)
埼玉県鴻巣市を流れる荒川は川幅日本一!川幅グルメも!
JR高崎線沿い、東京のベッドタウンとして知られる埼玉県鴻巣市。実は計8つもの日本一を持つ凄い都市なのです。「日本一高いピラミッドひな壇」や「日本一長い水道橋」、「ポピーの栽培面積日本一」など、興味深い記録が色々とありますが、市を挙げて盛り上げている「日本一」があります。
川幅日本一!
鴻巣市とその隣の吉見町の間を流れる荒川。東京都民にはお馴染みの荒川ですが、この辺りでは川幅がなんと2.5kmもあるそうです。通常時の川の幅は数十mで、それ程広くは見えないのですが、国土交通省が堤防と堤防の間を「川」と定めているため、このような記録が生まれたようです。
つまり、物凄く広ーい河川敷を持っているということですね。
(荒川上流河川事務所ホームページより引用)
河川敷は田畑として利用されていますが、あくまで堤防の中。川が増水すると、日本一の川幅が牙を剥くことになるのです。
…話が逸れてしまいましたが、鴻巣市ではこの日本一をPRすべく、「こうのす川幅グルメ」を売り出しています。今回はその先駆けとなった「こうのす川幅うどん」を紹介します。
太いながらもつるっとした喉ごし!鴨汁でいただく「川幅うどん」
今回は鴻巣市内にある「手打ちそば馬力屋」にお邪魔しました。店は「日本一の川幅」を誇る荒川から程近い場所にあります。
蕎麦や鴨を使った一品料理も出しているお店。この店では自慢の鴨汁を使った川幅うどんをいただくことができます。
…というわけで、「川幅鴨汁うどん」(1,000円)を注文しました。
おお!確かに麺が幅が広いぞ!そして平たい!また、馬力屋のオリジナルで、麺が末広がりになっているのだそうです。縁起が良いですなー。
近くから見ると凄い迫力。このド迫力の麺を、鴨のダシが効いたつけ汁にくぐらせながらいただきます。
幅広の麺はコシがあって食べごたえ十分!見た目のインパクトばかりが目立ちますが、本当に美味しいですね、この麺。それもそのはずで、開発段階で、見た目だけでなく味や喉ごしにも配慮して、程良い広さの麺を追求したのだそうです。
つけ汁は麺のインパクトに負けないよう、少し濃い目。麺に絡まると良い塩梅です。ゴロンと入った鴨肉は噛み応えがあるもの。そして鴨と言えば、長ネギ!相性抜群ですよね。
〆として、蕎麦湯が登場しました。蕎麦屋さんならではのサービスですね。
つけ汁に投入すると、非常にマイルドになって飲みやすくなります。鴨の味を楽しみつつ、飲み干してしまいました。
「手打ちそば馬力屋」へのアクセス
車でのアクセス
馬力屋は比較的郊外にある店なので、車で訪れるのが便利。駐車場も15台程の広さがあります。
高速道路の場合は、圏央道の桶川北本ICまたは桶川加納ICが便利です。前者の場合は、距離は近いものの道が狭い箇所があることがネック。後者の場合は、道が分かりやすいものの、混雑することが多いことがネック。どちらも一長一短だと思います。
交通量の多い市街地を走るよりも、距離はありますが、関越道の東松山ICからアクセスするのも一つの手です。川幅日本一の荒川を渡ることができるうえ、途中で道の駅「いちごの里よしみ」に立ち寄ることができます。その名の通り、いちごやいちご製品が充実した道の駅。おススメですよ。
鉄道でのアクセス
鴻巣までは、東京やさいたま市、群馬県からJR高崎線で一本。鴻巣駅西口から1km程歩ければ、馬力屋に到着します。
まだまだある!川幅グルメ!
「川幅グルメ」はうどんだけではありません。鴻巣市内の様々な飲食店がそれぞれ「川幅グルメ」を提供しており、「川幅どら焼き」や「川幅ケーキ」などのお菓子から、「川幅ロースカツ」、「川幅鉄火丼」などの変わり種も!
鴻巣市観光協会のホームページにて「川幅グルメマップ」が公開されているので、食べ歩きをしたい方は必見です。
各種情報
食べログ : 口コミ、店舗情報はこちらから。
鴻巣市観光協会 : 川幅グルメマップは必見!
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|投稿:2018.09.29 | 最終更新:2019.01.12 |カテゴリ: 埼玉県
トンネルを抜けるとそこは絶景!石見畳ヶ浦(島根県浜田市)
写真映えするかも!?独特な海岸地形が美しい石見畳ヶ浦
今回はこれらにも負けない景勝地を紹介します。場所は、島根県西部、浜田市です。
それがこちら、石見畳ヶ浦です。
その名のとおり、畳が敷けそうな真っ平らな地形が特徴的な海岸です。平坦な岩から、キノコのような岩がニョキニョキと生えている様は、なかなかシュール。
平らな海岸は広範囲に広がっており、潮が引いていればどこまでも歩いて行けそうな感じ。
石見畳ヶ浦を形成する平らな地形は、かつては海底でした。明治時代初期に浜田で発生した大規模な地震により海岸一帯が隆起し、現在のような地形になったそうです。
キノコ状の岩は、ノジュールと呼ばれる岩。貝殻に含まれる炭酸カルシウムなどが溶け出して、固い岩を形成したのだそうです。周囲の層が波の浸食を受け、ノジュールが顔を出した結果、このような奇妙な景色が生まれました。
随所で見られる亀裂もまた、石見畳ヶ浦の特徴の1つ。亀裂の成因については詳しいことは分かっていませんが、断層活動によるものだと考えられているようです。
縦横無尽に直線の亀裂が走っており、面白い光景だと思います。
この日は天気が悪く、風も強かったのでイマイチでしたが、条件が整えば、ウユニ塩湖のような鏡張りの光景が見られるのだとか。
また、西を向いているため、夕日の名所でもあります。地質マニアを唸らせるだけでなく、写真好きをも魅了する場所なんですね。まーこの日は鏡張りも夕日も望めませんでしたが…(涙)
アプローチだけで冒険気分が味わえる!?石見畳ヶ浦へのアクセス
車でのアクセス。無料駐車場情報も。
石見畳ヶ浦への出発点は、石見畳ヶ浦資料館前にある駐車場。国道9号線の下府畳ヶ浦交差点を海側に折れて、800m程で到着します。
ここが最寄りの無料駐車場です。少し進むと有料駐車場がありますが(後述します)、距離にして300メートル程しか違いません。
鉄道、バスでのアクセス
公共交通機関で訪れる場合のことも述べておきましょう。JR山陰本線の浜田駅や江津駅から石見交通の路線バス、「周布江津線」に乗り、「千畳苑口」バス停を降りて、徒歩10分程度で上の写真の場所に着くことができます。なお、この路線バスは1時間に1~2本の間隔で走っています(詳細は石見交通のHPを参照)。
駐車場から石見畳ヶ浦までの行き方
駐車場から漁港を左手に見ながら歩いて行くと、道が行き止まりを迎えたかのように見えますが、写真の看板に従い、細い道に入っていきましょう。
細い道に入ったところに、1日200円の有料駐車場があります。写真に写っている分も含めて約10台分程度でしょうか。
先述したように、無料駐車場と比べても歩く距離はそれ程変わりませんし、無料駐車場の方が広いです。特に事情がなければ、わざわざ料金を払ってここに停める必要はないと思います。
有料駐車場を横目に進むと、トンネルが現れます。畳ヶ浦隧道。
この岩山に穿たれた細いトンネルが、石見畳ヶ浦の入口なのです。人が2人並んで歩ける程度の狭いトンネルを進んでいきます。冒険心がくすぐられるシチュエーション。目的地に着く前から、楽しむことができます。
途中、天然の海食洞の中を通る場所も!凄まじい場所に遊歩道を通したな…と感心しきり。
海食洞の中から海を眺めることができます。この景色がハートを横倒しにしたように見えるのだとか。
…うーむ。確かに。
海食洞の先にはもう1つトンネルがあり、それをくぐると石見畳ヶ浦に到着します。駐車場から約10分。トンネル有、洞窟有、かなりエキサイティングな道程でした。
アプローチも楽しい景勝地、石見畳ヶ浦。山陰を旅する際には、是非ともお立ち寄りください。
各種情報
はまナビ : 浜田市観光協会公式サイト。
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|投稿:2018.09.26 | 最終更新:2019.01.12 |カテゴリ: 島根県
旅行記 2018年GWの小笠原【終章】GWの「おがさわら丸」
2018年5月5日(金) |
小笠原諸島の無人島に思いを馳せる
15:55
「おがさわら丸」が父島を離れ、見送りの大船団が見えなくなると、少しずつデッキから人が減っていきます。
飲み物を買うために船内に入ると、なんとエントランスは宴会場状態!人が通るスペースを除き、エントランス内のあらゆる場所で輪が出来上がっており、床に座り込んで酒盛りが行われていたのです。グループで旅行に来ている人たち、島で出会って仲良くなった人たちが輪になって飲んでいるのでしょう。
…それにしても、尋常ではない混み具合。ラウンジは勿論満席。4階から7階まで、エントランスは飲み会グループでいっぱい!さすがGW、恐ろしい!既に盛り上がっている飲み会の輪に加わるのもハードルが高く、行き場のない我々は再びデッキに戻りました。
16:00
父島を離れてしばらくは、父島列島の構成する無人島が見えています。
これは父島列島で一番北にある島、弟島。かつては約100名の住民が暮らしていましたが、現在は無人島になっています。
16:45
父島列島が見えなくなる頃、水平線の辺りにうっすらと島影が見えてきます。小笠原村の一番北に点在する聟島列島の島々です。
まずは、嫁島沖を通過。こちらも20名もの人々が暮らしていた過去があります。
17:00
媒島。「なこうどじま」と読みます。27人の住民がいましたが、現在は無人島。
17:10
針之岩。海からニョキッと聳える塔のような岩の集合体で、一番高いもので、136mもあるそうです。
17:11
聟島(別名:ケーター島)。針之岩のすぐ北にある、聟島列島最大の島です。他の島に比べれば平坦な島で、約25名の住民がサトウキビ栽培や製糖業に携わっていたそうです。
この聟島に上陸するツアーがあるようです。
17:15
小笠原諸島最北端にあたる北之島や中ノ島などなど。人を寄せ付けない険しい岩山のような島が点在しています。人が定住したことはないようです。
北之島を過ぎると、何もないエリアに突入します。570km先の、伊豆諸島青ヶ島までは陸地を見ることはできません。途中で、海からそそり立つ奇岩「孀婦岩」や、今なお活動を続ける活火山「鳥島」の沖を通過しますが、深夜であるため姿を見ることはできません。
混雑する「おがさわら丸」の食事事情
小笠原諸島の無人島をたっぷり眺めた後、シャワーを浴びたり、夕日を見たりしたわけですが、往路とかぶるので、ここでは割愛します。
行きとは大きく事情が違った、混雑する「おがさわら丸」の食事事情をお伝えしたいと思います。
まずは夕食。
予想通り、レストランは大行列、ラウンジは宴会客に占拠されてしまっていました。仕方なく、ミニサロンの立食スペースを確保し、昼間に弁当屋で買った島寿司、総菜に加えて、船内の自販機で売っている台湾飯を慌ただしくいただきました。
食事くらい座って摂りたかったものですが、まぁ仕方ないですね。船に乗る前に弁当屋に立ち寄っておいて、本当に良かった…。
写真はないですが、朝食は売店で売っていた菓子パンをデッキのベンチで食べました。デッキであれば座れることが多いですが、如何せん風が強く、食事どころではありません。デッキで食べるのであれば、パンなど簡単に食べられるものにしておくのが無難です。
やらかしてしまったのが、昼食。
ラウンジで売っていたカレーが美味しそうだったので思わず購入。しかしラウンジは飲み会グループで埋まっており、空席は1つもなし!やむを得ずカレーを持ったまま、デッキのテーブルへ…。
強風の中カレーなんて食べたら、結果は見えていますよね。風に乗って、カレーが飛散してしまいました…。テーブルはティッシュで拭きましたが、Tシャツにシミが…(涙)。
「汁気があるものを買う時は、席を確保してから!」良い教訓になりました。
…というわけで、散々だった帰りの「おがさわら丸」のお食事。しかしまぁ、行列に並ぶことも、目当ての店に入れないことも、大型連休ではよくあること。避けられることではないですよね。
2018年5月6日(土) |
ただいま本州!
ついに見えました!本州です!
房総半島の先端、南房総市の辺りでしょうか。建物もうっすらと見えます。
我々の日常に帰ってきてしまったんだなー。あまりに距離が遠すぎて、小笠原で過ごした日々が、まるで夢だったんじゃないかと思えるほど。
12:10
館山市の洲崎沖を通過。いよいよ東京湾に入ります。
東京に近づくにつれ、海の色もだんだんとくすんできた感じ。小笠原のあの青い海が恋しい…。
14:50
羽田沖通過。
そして15:20
予定よりも10分程早く、竹芝港に到着しました。竹芝から浜松町へ、浜松町から東京へ、東京から新宿へ。ノンビリとした小笠原の雰囲気から、一気に東京の大混雑に巻き込まれ、現実に引き戻される思いでした。もう少し小笠原の余韻に浸らせてほしい!
新宿から新型になった特急「スーパーあずさ」に乗り、自宅のある松本に帰宅しました。
小笠原で買ったお土産
最後に小笠原で購入したお土産を紹介します。自分たち用のものも含めて、結構買ってしまいましたね。
上段左から、西之島Tシャツ、ラム酒、パッションフルーツリキュール、パッションフルーツパイ。
中段左から、パッションフルーツカレー、メカジキカレー、パッションフルーツゼリー、パッションフルーツ寒天ゼリー、レモンソーダ、はちみつ味噌ポン酢、とうがらし味噌ポン酢、島辣油、オガスコ(タバスコ)。
下段左から、島はちみつグミ、パッションフルーツ、パッションフルーツチューハイ。
主に大村地区にある土産店やJAで購入したものですが、どれも美味しい物でしたよ。
個人的には、やはりパッションフルーツと、島はちみつグミを強くオススメしたいです。
長く続いた小笠原父島の旅行記もこれで終了です。長々とした旅行記にお付き合いいただき、ありがとうございました。
旅行記 2018年GWの小笠原 完
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|投稿:2018.09.24 | 最終更新:2019.02.14 |カテゴリ: 旅行記
旅行記 2018年GWの小笠原【5-4】感動!小笠原の見送り
2018年5月5日(金) |
父島での最後の時 小笠原ビジターセンターと小笠原コーヒー
12:15
腹を満たしたところで、父島で過ごすことができる時間は残り3時間15分。何をするでもなく、二見港近くのビーチにやってきました。
集落の近くでさえこの美しい海。すっかり見慣れてきた感があるこの海ですが、見られるのはあともう僅か。ひっそりと感傷に浸ろうと思っていたら、地元の子供たちが集団でやってきて、ビーチでカップラーメンをすすり始めました。
絶景ビーチとカップ麺という妙な取り合わせ…。
ビーチの裏手には小笠原ビジターセンター。去り際に立ち寄るのも如何なものかとは思ったのですが、せっかくなので中へ。
小笠原の動植物に関する展示、入植当時の小笠原の民家の再現、今ホットな話題となっている西之島のパネル展示など、興味深い内容が盛りだくさんでした。父島を訪れたら是非立ち寄って欲しいスポットです。
ビジターセンターでは、解説員による「ミニ・ガイドウォーク」を無料で行っています。13時からの回に参加することにしました。
参加者は3人。我々の他に、この4月から父島に移住したというご婦人が参加しました。
解説員の方に続いて、ビジターセンターの周囲を歩きます。
センターの周囲に何気なく生えている植物が、実は小笠原固有のものであったり、解説を聞かなければ気づかなかったであろう事実が連続。実際に父島を観光する前に聞いて、知識を身に付けておけば、父島の観光がより楽しいものになったかもしれません。
集落から近いビーチはウミガメの産卵場所になっているそうです。こんな人の生活圏内にも産卵場所があったことに驚きました。夜中に近くを通ると、卵を産むウミガメの息遣いまでもが聞こえて来るとか。
上の写真に写っている長いベンチのようなものは、集落とビーチとを隔てる柵。産まれた子ガメが方向を間違えて集落の方に出てこないようにと設置されているようです。
「ミニ・ガイドウォーク」は、ガイドブックやインターネットでも得られないような情報を聞くことができ、短い時間でしたが、とても有意義な時間となりました。
14:00
どうしても飲みたいメニューがあったので、3日連続でハートロックカフェへ。
それがこちら、小笠原コーヒー。お値段はなんと1,000円!小笠原で栽培している、正真正銘の国産コーヒーです。
飲んでみると、「ん?飲み口が少しスッキリしているかな…?」という感じ。普段からマックスコーヒーを愛飲しているバカ舌の私には、本物のコーヒーの味の違いはよく分かりませんでしたが、アッサリとして飲みやすいコーヒーであることは分かりました。是非違いの分かる方に飲んでいただきたいですねぇ。
感動!父島の見送り
14:30
そろそろ出港時間も迫ってきました。
帰りの「おがさわら丸」はほぼ満席であるとの事前情報を得ています。レストランやラウンジの混雑が予想されるため、昨日も買い食いをした弁当屋、「ボニンアイランドクラブ」で島寿司とパパイヤの総菜を購入してから港へ向かいました。
二見港前にあるクジラのモニュメント。定番の待ち合わせスポットのようで、多くの旅人が周りに集まっていました。我々もここで「海渡」の女将さんと待ち合わせ、荷物を受け取りました。
荷物と共に受け取ったもの。ハイビスカスの花。船が出港する際、再び島に戻って来れるようにと願いをこめて、海に花を投げるのが慣例になっているのだとか。元々は紙テープを使っていたのですが、環境に配慮し、最近は花に代わったようです。
同宿だった茨城のご夫婦も合流し、しばし雑談やら記念撮影。たった4日間でしたが、皆さんとはもっと長く一緒にいた気さえします。
やがて乗船の時刻を告げる放送が響きます。まずは特等室や1等室など、料金が高いチケットを持っている客。我々2等の客はその次。
見送りの方々が既にスタンバイしています。小笠原伝統の南洋踊りの衣装を着た島人達。その隣にはビシッと制服を着た警察官。
例によって、小笠原の種子などを持ち出さないよう、マットで靴底をゴシゴシと擦ってから乗船。
デッキは既に別れを惜しむ人々でいっぱい。乗る前から既に混雑の予感…!
15:10
乗船後、すぐに自分のベッドに荷物を置き、我々もデッキに向かいました。
見送る人、見送られる人。陸側も船側も人だらけ。これまで何度も島旅をしてきましたが、こんなに盛大な見送りは初めてです。
人だかりから「海渡」の女将さんを探し、思い切り手を振ります。こちらに気づいて応えてくれる女将さん。
再び父島を訪れることがあれば、また「海渡」に泊まろう。そう思いました。
15:35
「おが丸」がゆっくりと岸壁を離れます。
手を振る人。「いってらっしゃい!」「行ってきます!」の声。誰かの名前を叫ぶ人。そして汽笛。
手に持っていたハイビスカスを、そっと海へ…。風に流されつつも、ハイビスカスはゆっくりと落ちていき、父島の海に音もなく着水。
「また、小笠原に来られるくらいのお休みがもらえますように!次は母島も行きたいので、出来れば2週間くらい…」
「おが丸」は徐々に加速し、手を振る人々の姿がだんだん小さくなります。
そして始まりました!父島名物、大船団による見送り!
大小さまざまなクルーザーが「おが丸」と並走し、最後のお別れ。中には我々が海のツアーやナイトツアーでお世話になった「竹ネイチャーアカデミー」の姿も。
そして海へのダイブ!クルーザーから次々と人が飛び込むたびに歓声が上がります。
父島出港時の定番となっているので、この見送りが行われることは事前に知ってはいたのですが、実際に目にするとやはり感動するものですね。かなり気分が高揚してしまいました。こりゃ、リピーターが多いのも頷ける気がします。
15:50
出港から約15分。
見送りの大船団も、一隻、また一隻と減っていき、最後の一隻が後方へと遠ざかっていきました。
その一隻が見えなくなっても、デッキの人々は無言で海を見つめ、誰もが別れの余韻に浸っているようでした。
そして、東京へ向け、「おがさわら丸」の孤独な航海が再び始まります。
次回、終章です。
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|投稿:2018.09.20 | 最終更新:2019.02.14 |カテゴリ: 旅行記
日本一低い山、大潟富士で楽しい登山を!(秋田県大潟村)
富士山の1000分の1のスケール!日本一低い山、大潟富士
めっきり秋の気配を感じるようになった今日この頃、脅威的な猛暑も影を潜め、登山やハイキングに最適なシーズンがやってきました。しかし山には事故が付き物。二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、誰もが気軽にかつ安全に登ることができる山を紹介します。場所は秋田県。干拓地として有名な八郎潟にある大潟村です。
こちらが今回紹介する大潟富士の全容です!
周りの地面からの高さは富士山の1000分の1、3.776m(3m77cm6mm)!また、大潟富士の山頂の海抜は0m(干拓地である大潟村の土地は海面より低い部分が多いため)!
写真の標柱にも書かれていますが、「日本一低い山」としてアピールされています。ただし、人工の山であるため、公式には山とは認められておらず、知名度もそこまで高くない知る人ぞ知る存在になっているのです。その辺りがマニア心をくすぐりますよね。
山頂までは、駐車場から徒歩20秒程度。健脚な人であれば10秒程度で登ることができます。
2ヶ所に山頂へと続く階段が設けられており、登山初心者でも安心して登ることができます。階段を踏み外すことによる滑落や転倒には十分に注意しましょう。
登頂!
山の全容をフレームインさせての記念撮影も可能です。
山頂からは、広大な田園地帯を望むことができます。
1964年、大規模農業の導入を目的に、当時日本の湖沼で第二位の面積を誇った八郎潟を干拓して、大潟村が誕生しました。整備された農地は、神奈川県川崎市や大阪府堺市の面積をも凌ぐ広大さ。ご覧の通り、日本離れした風景が広がっているのです。
豊かな農地が広がっているように見えますが、過去には減反政策により村が翻弄され、離農が相次いだという暗い歴史があります。
春は桜と菜の花、夏はひまわり。菜の花ロードもオススメ!
大潟富士の前を通る秋田県道298号線。干拓地を一直線に貫く快走路ですが、まっすぐということ以外にも見どころがあります。
春には桜と菜の花が道の脇を彩ります。その距離なんと11km!!色鮮やかな花たちを見ながらのドライブはとても気持ちが良いものです。この道は「菜の花ロード」と呼ばれ、ドライバーやライダーの人気を集めています。
花の盛りがちょうどGWと重なるため、最盛期には多くの観光客が訪れ、カメラを向けています。
「菜の花ロード」は夏には「ひまわりロード」へと変化を遂げます。
2013年から同じ場所にひまわりが植えられるようになり、春だけでなく夏も花を楽しめるようになりました。これもまた圧巻なので、是非とも2シーズン走ってみたい道ですね。
大潟富士へのアクセス
大潟富士へ向かう公共交通機関は皆無です。大潟村が「大潟村マイタウンバス」を走らせており、大潟富士の前も通るのですが、残念ながらバス停が無く、下車することはできません。バス停のある大潟村中心部からは1時間以上歩くことになり、あまり現実的な交通手段とは言えないでしょう。
以上のことから、大潟富士へは自動車で訪れる必要があります。先述した「菜の花ロード」を通るため、道中も楽しむことができますよ。車が用意できない方は、JRの八郎潟駅からタクシーを利用することになります。
各種情報
大潟村 : 圧倒的な広大さが大潟村の観光資源!
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|投稿:2018.09.18 | 最終更新:2019.01.12 |カテゴリ: 秋田県
旅行記 2018年GWの小笠原【5-3】「丸丈」にて父島の郷土料理を食べる
2018年5月5日(金) |
小笠原の郷土料理をいただける店、「丸丈」
11:00
やってきました!父島の郷土料理の名店、「丸丈」!この店は父島にいるうちに絶対に行ってみたかった店。ですので、「おがさわら丸」から下船したお客さんたちで混み合う前に来店したわけです。
ここは、私が愛読している離島紀行本、カベルナリア吉田氏による「絶海の孤島」において絶賛されていた店なのです。
![]() | 絶海の孤島増補改訂版 驚愕の日本がそこにある [ カベルナリア吉田 ] 価格:1,728円 |

何はともあれ、まずはキンキンに冷えた生ビール。…美味い!
ご主人は気さくで店の雰囲気も良し。これは楽しく飲めそうです。
ソデイカの刺身!表面が炙ってあり、中は生という珍しい調理法。肉質がしっかりしてますね。
醤油も2種類。島とうがらし醤油はピリッと辛くて美味。小さなところにこだわりを感じます。
アカバの唐揚げ。「アカバ」とは小笠原地方での呼び名で、正式にはアカハタという名前の魚です。温暖な地域で食べられており、高級魚として知られています。
カラリと揚げられていますが、身はアッサリと上品な味わい。
やっぱりこれは外せない、島寿司。安定の美味さですなー。
ここでお酒をチェンジ。「タコの実酒」のロック。
小笠原の固有種であるタコノキに成るパイナップルのような実を使ったお酒です。つまり小笠原でしか飲めないお酒。これは飲むしかないでしょう。
ロックで飲みましたが、かなり効きますね~。チビチビ飲まないとあっという間に酔ってしまいそう。
ワラビのおひたし。これは先ほど我々が登った中山峠で採れたものだそう。昨日の「海渡」での夕食にも出ましたが、ワラビは父島では意外とポピュラーな食材なんですかねぇ。
島ダコの小豆煮。先述した「絶海の孤島」にて、絶賛されていた一品。なかなか斬新な組み合わせですが、小豆の甘みが意外とタコと合いますね。タコは柔らかく煮込まれていて、美味いです。
亀のチャーシュー!初日の亀寿司に引き続き、またウミガメをいただきます。何と骨付き!三十数年生きてきて、骨付きの亀肉にむしゃぶりつくのは初めての経験。
むむ!これはちょっと一癖ある味。何というか野趣溢れるというか…。カメ寿司と比べ、かなり好みが別れそうな味ですね。
〆はデザート。パッションアイスをいただきました。
今回の旅でパッションフルーツをたくさん食べましたが、すっかりハマってしまいました。
これまでお土産でいただいたパッションフルーツを食べたことがあったのですが、熟れる前に食べてしまっていたせいか、酸っぱいというイメージがありました。「海渡」の女将さんから教えていただいたのですが、食べ頃は熟れて皮がシワシワになり始めた頃なのだそう。やはり美味しい食べ方は生産地の方に聞くのが一番ですね。
たくさん食べて飲んで、大満足!ごちそうさまでした!
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|投稿:2018.09.13 | 最終更新:2019.02.14 |カテゴリ: 旅行記
旅行記 2018年GWの小笠原【5-2】大神山公園にて「おがさわら丸」を待つ
2018年5月5日(金) |
東京都最南端の路線バス、小笠原村営バス
10:05
大村地区を目指すため、小笠原村営バスに乗ります。
この路線バスは東京都で一番南を走る路線バスで、ここ小港海岸は東京都最南端のバス停です。父島の西海岸の都道を通り、島内の各集落を結んでいます。概ね1~2時間の1本と、離島にしては本数が多いため、観光の足としても十分に利用可能です。
バスは比較的コンパクトな車体。最初は空いていましたが、扇浦、境浦と進むにつれて、地元民やら観光客やらが乗ってきて、結局座れない人が出るくらいの混雑になりました。しっかり地元民の足になっているようで良かった。
大村地区の中心近くにある「青灯台」というバス停で降りました。
大村地区を一望する大神山公園へ
10:30
大村地区に着くころには空はスカッと晴れ渡っていました。雲1つない空が気持ち良い!
せっかく晴れたので、「海渡」の女将さんから勧められた、大村地区から歩いていける絶景ポイント、大神山展望台を目指すことにします。事前の情報の通り、スーパー小祝さんの脇の道を山側に進んでいきます。
住宅街の裏手にある急な坂道を登ります。女将さんからは「急な階段を避けるルート」ということで教わりましたが、これはこれでなかなかキツイですな…。5月初旬とは思えないほど強い日差しが照りつけ、ジンワリと汗ばんできました。
さらに階段。大神山神社も通り過ぎ、さらに登っていくと展望台に到着しました。
10:40
おおおお!絶景!
到着した大神山公園の展望台からは、予想を上回るほどの良い景色を見ることができました。しかも展望台には誰もおらず、絶景を独占!
こうして上から眺めてみると、青い海は沖縄と似ていますが、街並は別物ですねぇ。
人が住み始めてからの歴史の浅さ、ほんの四十数年前まで続いたアメリカによる統治、地理的にも文化的にも本土から遠く離れた孤島、アメリカからの古い移住者と日本本土からの新しい移住者の共存。それらの要素がそうさせたのかは分かりませんが、良い意味で素朴さのない洗練された街並。
これが小笠原らしさなのかな…なんて思ってみたり。
10:45
おっ!?
「おがさわら丸」です!「おが丸」が帰ってきました!
「ボーッ」と汽笛を響かせ、1000km以上の行程を経て、「おが丸」が3日ぶりに父島に戻ってきました!マラソンランナーのゴールを見守るような気分で、入港風景を眺めます。
あれだけ大きく感じた「おが丸」も、父島の大スケールの大自然の前では何だか小さく見えますね。
GW後半だからか、デッキにいる人は少な目。我々が乗る船が出航したら、父島は一気に静かになるのかもしれません。
「おが丸」が巨体を器用に旋回させて、無事二見港着岸。
美しい海を眺めるのも良いですが、ぼちぼちお昼の時間。お腹が空いてきました。乗客たちが下船したら大村地区の飲食店が混雑すると思われるので、着岸を見届けるとすぐに下界へと下り始めました。
お昼は父島の人気居酒屋でいただきます。
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|投稿:2018.09.11 | 最終更新:2019.02.14 |カテゴリ: 旅行記
岡山駅近くで食べる絶品デミカツ丼!(味司 野村@岡山県岡山市)
濃厚なデミグラスソースたまらない!岡山が誇るB級グルメ、デミカツ丼
全国各地に存在するご当地カツ丼。当ブログでも群馬県のタルタルカツ丼、福井県のソースカツ丼と、個性的で美味しいご当地カツ丼を紹介してきました。今回もそれらに負けずとも劣らない、素晴らしいご当地カツ丼を紹介します。
それが岡山市の名物、デミカツ丼。その名の通り、デミグラスソースがかかったカツ丼です。元々は岡山市内にある「味司 野村」の創業者が東京での料理修行中に考案し、1931年に同店創業と同時に提供を開始したようです。噂が噂を呼び、他の飲食店でも提供されるようになり、現在では岡山市内の25店舗以上で食べることができます。
今回はデミカツ丼発祥店であり、現在でも根強い人気を誇る「味司 野村」にお邪魔しました。
こちらがデミカツ丼。
「味司 野村」ではドミグラスソースカツ丼という名前で、メニューに掲載されています。肉を「ロース」か「ヒレ」か選ぶことができます。今回は「ロース」にしました。
カツ丼に味噌汁と漬物が付きます。
インパクト抜群のデミカツ丼の姿!
ご飯の上にシンナリとした茹でキャベツ、トンカツが乗っています。その上からドロリとしたデミグラスソースがかけられ、てっぺんにはグリーンピース。
食べてみて驚くのがデミグラスソースの濃厚さ!ネットリとしたソースはカツにもキャベツにもご飯にもよく絡みます。カツがサクサクとした食感を残しているのは、この水分の少ないソースのおかげでしょう。これは美味い!
濃厚な割に、しつこさを全く感じることがないまま、ペロリと完食!美味かったー!
「普通のカツ丼」は「玉子とじカツ丼」として存在
デミカツ丼で名を馳せるこの店。玉子でとじられた「全国的に一般的なカツ丼」もいただくことができます。
岡山市内では「デミカツ丼」の方が人気である店が多く、この店のように「全国的に一般的なカツ丼」が「玉子とじカツ丼」という区別された名前で提供されていることが多いようです。店によっては「デミカツ丼」が「カツ丼」という名前でメニューに掲載されていることも…。何も知らずに「カツ丼」を頼んで、「デミカツ丼」が出てきたら驚くでしょうね。
県が変われば、常識も変わるということでしょう。
「味司 野村」は岡山駅から徒歩10分の名店。休日は行列の可能性も!
今回訪れた「味司 野村」は岡山駅東口から徒歩10分の場所にあります。駅前から路面電車も通る桃太郎大通りを真っすぐ東に向かうと、右手に「岡山のカツ丼」と書かれた巨大な看板が見えてくるので、比較的分かりやすいと思います。
歩くのが面倒な人や、悪天候の日などは路面電車を利用するのも良いと思います。始発駅である岡山駅前駅から1駅目の西川緑道公園駅を降りてすぐです。
繁華街に立地しており、駐車場はないため、自動車で訪れた場合は近隣のコインパーキングに駐車する必要があります。
今回は平日の昼間、出張のついでに訪れたのですが、席はほぼ満席でした。休日などは行列ができることが予想されるので、訪れる際には時間に余裕を持った方が良さそうです。
各種情報
食べログ : 口コミ、店舗情報はコチラ。
デミカツ丼応援隊 : 提供店を網羅したデミカツ丼マップ有。
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|投稿:2018.09.09 | 最終更新:2019.01.12 |カテゴリ: 岡山県
旅行記 2018年GWの小笠原【5-1】絶景!中山峠トレッキング
2018年5月5日(金) |
「海渡」にて最後の朝食
父島での4日目。同時に今日は父島を離れる日でもあります。東京へ帰る「おがさわら丸」が二見港を出港するのは15:30。それまでの約半日、最後まで父島を満喫したいものですね。
本日はシーカヤックのツアーに参加する予定だったのですが、朝からツアー業者からの電話。
どうやら、本日は波が荒く、初心者には厳しいコンディションであるとのこと。「どうしますか?」と問われ、少々迷ったのですが、今回は参加しないことに決めました。判断をこちらに委ねたということは、初心者でも行けないことはないということだと思いますが、きっと楽しめるような海況ではないので…。
7:30
気を取り直して朝食を食べるとしましょう。「海渡」でいただく最後の食事。
本日も自家製の野菜が使われた健康的な朝食。
パンやトマトのジャムも勿論自家製。コロコロとした丸いパンはフッカフカで風味も豊か!朝から何個も食べてしまいました。
3日間「海渡」で過ごして、女将さんの「食」への強いこだわりを感じることができました。いや、内装もお洒落だったり、皿も手作りだったりと、こだわりは「食」だけではないんですけどね。
デザートは島トマトのゼリー。トマトの甘みを最大限に生かした一品。うーん、美味い!
最後の最後まで女将さんの料理にハマりっぱなしでした。ごちそうさまでした!
「海渡」の看板猫、ぴゃたろう。丸々太った貫禄ある姿!
小笠原では生態系保護のため、猫を室内で飼うことが強く推奨されています。外で飼っていると、猫が貴重な固有種を食べてしまうからだとか…。
おかげでぴゃたろうも運動不足。猫らしからぬ巨体で、家の中をのしのしと歩き回っていました。
父島を一望する大パノラマ!中山峠でトレッキング
シーカヤックツアーが不参加となり、空いてしまった時間。「海がダメなら山へ行こう!」という単純な発想で、軽くトレッキングをすることにしました。女将さんの勧めもあり、父島南部の絶景スポット、中山峠へ行くことに。
登山口である小港海岸までは女将さんが車で送ってくれました。何から何まですみません。
8:45
小港海岸からトレッキング開始!まぁトレッキングなんていう大層なものではなく、軽い散歩なんですけどね。
ここから先は森林生態系保護地域。保護地域に入る人数や目的を調査しているようで、行き先が書かれた缶に石を入れていく必要があります。投入する石も色や形によって5種類あり、「観光」は白くて丸い石、「ガイド」は白くて細長い石、「調査・研究」は緑色の石というように、入山する人によって石が変わります。自然の石を利用した面白いシステムですね。
「観光」を表す白くて丸い石を2つ、「中山峠」の缶に投入し、出発。
遊歩道はいきなり急坂や階段から始まります。急ではありますが、よく整備されており、歩きやすい道。人気の遊歩道らしく、行き帰りで何人かのハイカーと出会いました。
出会うのは人間だけではありません。歩いていると、何度かカニを見かけました。かなり海から離れた峠の中腹にも、カニが生息しているんですね。
時々足下を横切るカニを踏まないように、ズンズンと登っていきます。
だいぶ登ってきたようで、出発地点の小港海岸が遥か眼下に見えます。周囲を崖に挟まれ、いかにも秘境という感じのビーチです。砂浜にはチラホラと人が見えますが、泳いでいる人はいないようですね。
沖の方を見ると、少しうねりがあるようなないような…。素人目にはよく分かりませんが、シーカヤック日和ではないのでしょうね。
9:10
登り始めて約25分。目的地である中山峠に到着しました。海に向かって突き出した半島の尾根の上。遮るものがないので、太平洋を渡る風が容赦なく吹き付けます。
峠から眺める素晴らしい景色。北側を見ると、眼下には小港海岸の白砂の浜。正面には2つの岬に挟まれたコペペ海岸が見えます。コペペ海岸の背後に広がる山林の向こうには、見えてはいませんが、「海渡」がある扇浦地区が。さらに先には二見湾、そして父島の中心地である大村地区が見えています。ここからは父島の西海岸部のほぼ全てが見渡せるわけです。
南側は急な崖になっており、海、そして一昨日上陸した南島を望むことができます。
高い場所から父島のパノラマを楽しみたいのなら、おススメの場所です。
中山峠から先へ進むと、ブタ海岸、ジョンビーチなど、徒歩か船でしかアクセスすることができない秘境のビーチへと至ります。魅力的なコースなのですが、本日は時間がないためここで引き返します。
やはり小笠原諸島を隅々まで満喫するなら2週間は欲しいですねぇ。
下山途中、野生のヤギに遭遇しました。元々食用として持ち込まれたヤギが野生化したもので、固有種の植物を食い尽してしまうため、駆除の対象になっているのだとか。
猫の室内飼いにヤギの駆除。まだまだ他にもありますが、世界遺産登録の裏側には様々な苦労もあるのですね。
9:50
下山!往復約1時間。お手軽で、かつ景色が素晴らしいコースでした。
今後の予定としては、路線バスに乗って大村地区を目指します。バスの時間までは余裕があったので、小港海岸でマッタリと過ごしました。
小港海岸の横に流れ込む川の河口付近では、SUP(スタンドアップパドルボート)が行われていました。最近人気急上昇中のSUP。父島でSUPを取り扱う業者はまだ少ないですが、一度はやってみたいものです。
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|投稿:2018.09.07 | 最終更新:2019.02.14 |カテゴリ: 旅行記
旅行記 2018年GWの小笠原【4-2】雨の日の父島の過ごし方≪後編≫
2018年5月4日(木) |
雨の日の父島の過ごし方④ カフェで食事をする
小笠原海洋センター、長崎展望台、宮之浜にて雨の小笠原を楽しみつつ、何とか雨の午前中を終えることができました。依然としてどんよりとした空模様は変わりありませんが、雨は弱くなりつつあるようです。
ひと泳ぎしてお腹もすいてきたので、カフェで食事をしながら天気の回復を待つことにしました。
13:50
大村地区にあるハートロックカフェで食事。このハンバーガー、ただのハンバーガーではありません。小笠原近海で捕れるオナガザメを使ったサメバーガー!このカフェの看板メニューです。
サメと聞いて、生臭くてゲテモノっぽいものを想像していましたが、意外にも美味しい!白身魚のようなクセのない味わいでした。
雨の日の父島の過ごし方⑤ 土産屋を物色
食後は土産を買いに出かけます。土産を買うなら店が揃っている大村地区。帰りの船が出港する翌日は混雑しそうなので、今のうちに行っておくとしましょう。
14:05
やってきたのは東京島しょ農業協同組合(JA)。小笠原諸島産の野菜の他、お土産用のお菓子やレトルト食品などが売られています。非常に人気が高いのが、「ははじま丸」入港時に入荷されることがある母島産の野菜や果物。我々も母島のパッションフルーツを購入しました。
「おがまるパック」のセットで付いてきたクーポンは土産屋でも使うことができるので、上手に利用しましょう。
雨の日の父島の過ごし方⑥ 弁当屋で総菜を買い食い
メインストリートにあり、一際目立っているお店が小笠原生協。その小笠原生協の一部を間借りするような小さなお弁当屋さんがあります。それがボニンアイランドクラブです。
小さな店内には島寿司の他に、パックに入ったお惣菜が所狭しと並んでいます。惣菜も島の郷土料理であったり、島の野菜を使っていたり、どれも美味しそう。2パックの惣菜を買いました。
どこか景色の良いビーチに移動して食べようと思ったのですが、再び雨の気配…。結局レンタカーの中でモソモソと食べることになりました。
こちらは小笠原に伝わる郷土料理、ピーマカ。鰆などの白身魚と玉ねぎを酢漬けにしたマリネのような料理です。昨夜、宿の夕食でも出ましたが、これは好みの味ですねぇ。帰ったら作りたい!
こちらはパパイヤのキムチ。これはめちゃくちゃ辛いです!美味しいのだけど辛い!白いご飯が欲しい!
飲食店ではあまり見ることがない小笠原の家庭料理をいただくことができました。弁当屋で買い食い、というのもたまには良いものですね。
雨の日の父島の過ごし方⑦ 座礁船「濱江丸」を眺める
時刻は15:50。レンタカーを返却するまでには少し余裕があったので、二見湾に残る座礁船「濱江丸」を見に行くことにしました。「濱江丸」は昨日の海のツアーで船上から眺めたのですが、陸上からも見ることができます。
西海岸を通る都道から眺めた「濱江丸」。
都道沿いに二見湾を見下ろす展望台がいくつかあり、色々な角度から「濱江丸」を見下ろすことができます。
小笠原の海の景色は断然晴れていた方が良いものだと思いますが、「濱江丸」を取り囲む海に限っては、物悲しさを倍増させる雨も良いものですね。海面を叩く雨粒と、灰色がかった海の色が、「濱江丸」に似合う世界を創り出しているような気がしました。
この後、レンタカーを返却し、「海渡」まで送っていただきました。結局本日はほとんど青空を見ることがないまま終わってしまいました。
まぁ、雨天にしては楽しめたかな…?
「海渡」での最後の晩餐
今回の小笠原旅行で、3夜にわたってお世話になった「海渡」。今夜は「海渡」で過ごす最後の夜になります。茨城県のご夫婦と食卓を囲み、夕食をいただきます。
今日もまた地魚と島野菜のフルコース。尾長鯛のカルパッチョ。
ポテトサラダ。ウミガメの模した遊び心溢れる一品。可愛いですなー。
島野菜のピクルス(左)とわらびのナムル(右)。父島ではわらびも採れるようです。
ローストロールポーク。肉好きには嬉しい一品。お手製のトマトベースのソースがよく合います。
パッションジェラート。パッションフルーツの果肉をバニラアイスと混ぜてあるそうですが、これがまた絶品。パッションフルーツを買って帰り、自宅で試した程でした。
茨城夫婦のご主人から焼酎をいただき、話も弾み、楽しい夜を過ごすことができました。
自室に戻った後はもう一杯。夕方に買っておいた小笠原限定のパッションフルーツチューハイ。「おが丸」に乗った時から探し求めていたのですが、ようやく買うことができました。チーカマをハムハムしつつ、チビチビといただきました。
明日は父島で過ごす最終日。明日の午後には「おが丸」に乗り、島を離れます。明日の午前中、最後まで父島を満喫したいものですね。
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|投稿:2018.09.05 | 最終更新:2019.02.14 |カテゴリ: 旅行記
悪路の先に待つ絶景!「天空の池」への行き方(長野県大鹿村)
長野県南部、大鹿村にある「天空の池」。
その名の通り、標高2000メートルを超える高原にポツンと佇む小さな池です。かつては無名な存在でしたが、近年SNSなどで話題となり、絶景スポットとして知られるようになりました。
上の写真のとおり、素晴らしい景色が楽しめる場所なのですが、そこに辿りつくための道はとてもハード!僕も2018年8月に自動車で訪れたのですが、非常に大変でした。
この記事では、「天空の池」への行き方、道路状況に加え、「天空の池」の魅力をお伝えしたいと思います。これから「天空の池」に行こうと考えている方は、是非ご一読ください!
事前に道路状況の確認を!
まずは、道路状況の確認をしましょう。
「天空の池」へ向かう道は、非常に険しい道です。冬期(12月~4月下旬)は積雪のために封鎖されますし、土砂崩れや落石などの災害の影響で通行止になることもあります。実際に訪れてみたら、通行止だったなんてオチは悲しすぎますよね…。
大鹿村のホームページでは、村内の最新の道路状況を確認することができます。トップページの分かりやすい場所に「道路状況」と書かれたメニューがありますので、そちらから確認しましょう。
「天空の池」への行き方
「天空の池」へ行くのは大変ですが、大鹿村へのアクセスもまたハードです。中央道の松川ICから県道経由で向かうのが一般的ですが、一部狭くて曲がりくねった区間があるうえ、大型の工事用車両の通行が多いので注意が必要です。
大鹿村へのアクセスとしては国道152号線もありますが、すれ違いが困難な狭路が続くため、あまりお薦めできません。
「天空の池」への入口は国道152号線の大鹿中学校の北にある丁字路。「大池高原」、「青いケシ」という看板が目印です。なお、この道を進むといくつか分岐点があるのですが、その都度「大池高原」、「青いケシ」という看板が登場するので、それに従って進みましょう。
「大池高原」、「青いケシ」を過ぎれば一本道です。
「天空の池」がある黒川牧場までは、細い林道がウネウネと曲がりくねりながら延びています。場所によってはすれ違いが出来ない箇所もあり、気を緩めることができません。
しかし、この辺りは舗装されているだけまだマシです!
国道から約30分。黒川牧場の入口に到着しました。右斜めへ登っていく白い道が、「天空の池」へと続く農道です。
ここまでの運転で既にいっぱいいっぱいの方、四輪駆動車でない車にお乗りの方、車高か低い車にお乗りの方、愛車を傷つけたくない方は、この先に進まないことをおすすめします。少し大変ですが、ここに車を停めて歩いていきましょう(その場合、クマへの対策も必要です)。約2kmの道のりです。
黒川牧場に入ってからは砂利道となり、厳しい道が続きます。
ご覧のように、沢が道を横切っているダイナミックな場所が二ヶ所あり、神経を使います。
牧場入口から「天空の池」までの道を箇条書きでまとめると…。
- 空転してしまいそうな程の深い砂利。
- 沢が道を横切っている所が二ヶ所。
- ギアをローに入れてギリギリ登れる程の勾配。
- 道幅は車幅ギリギリ。
- すれ違いができる場所はほんの僅か。
- 踏んだらパンクしそうな尖った石が所々に転がっている。
- 路面が凹凸しており、一回底を擦ってしまった。
私はマニュアルの四輪駆動車(インプレッサ)で訪れたのですが、一度止まったら坂道発進することができなくなるのではと感じる程の勾配でした。幸いにも他の車とすれ違うことはありませんでしたが、前から車が来ていたら、発狂していたでしょう。
なお、帰り道にバイクの方とすれ違いましたが、ライダーは顔面蒼白でした。私はバイク乗りではないので分からないですが、バイクは転倒の恐れがあるのでしょう。バイクで訪れる場合も大変なんだと思います。
牧場の入口から約10分。ようやく「天空の池」の駐車場に到着しました。
駐車場は5台が停められる小さなもの。「天空の池」の畔にも2台ほど停められそうです。停めてある車を見れば分かるように、左端の私の車以外はオフロード車ですね。この後、普通車で来た方もいましたが、基本的にはオフロード車でないと厳しい道のりだと思います。
愛車との撮影も楽しい!「天空の池」を堪能しよう
せっかく苦労してたどり着いた「天空の池」。心行くまま堪能しましょう。
池の周りを歩き回るも良し、色々な角度から撮影するも良し、畔で昼寝をするのも良いでしょう。
標高2000メートル。伊那谷の街を遥か眼下に見下ろす様は、まさに「天空の池」の名に相応しい光景。ほぼ同じ目の高さに中央アルプスも望むことができます。また、これだけの高さにあるため、とても涼しいです。麓との標高差は1500メートルほどあるので、下界よりも10度近く気温が低いことになります。避暑にも最適ですね。
池自体も青空を写していて、非常に綺麗です。
「天空の池」での定番となっているのが、愛車の撮影。自身の自動車、バイクを池の畔に停めて撮影する方が多いようです。私も、この激しい道を頑張って登ってきてくれたインプレッサを労わりながら撮影。
なかなか来ることができない場所なので、場所を変え、角度を変え、何枚も撮影します。写真の腕が未熟でも、景色が素晴らしいのでそれなりに絵になりますよ。
「天空の池」 苦労してでも訪れる価値がある場所だった!
如何でしたでしょうか?
大鹿村の「天空の池」。そこまでの道のりは非常にハードですが、苦労してでも訪れる価値のある絶景が待っていました。軽々しく「是非行ってみて!」とは言えない場所ですが、興味がある方は事前に下調べをした上で、足を運んでみてください。
※この記事は2018年8月時点の状況を書いています。現地の様子が変わっている可能性もありますので、訪れる場合は自己責任でお願いします。
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|投稿:2018.09.02 | 最終更新:2020.01.25 |カテゴリ: 長野県
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