のと鉄道の廃線跡を走り抜けろ!奥のとトロッコ鉄道「のトロ」(石川県能登町)
石川県の能登半島を走るのと鉄道。
能登半島中ほどの七尾駅~穴水駅の約30kmを結ぶ路線ですが、かつては半島の先端部の輪島市や珠洲市まで伸びる長大な路線もありました。残念ながら、2001年に穴水駅~輪島駅間(20.4km)が、2005年には穴水駅~蛸島駅(61.0km)が相次いで廃止となりました。
鉄道を失った能登半島北部ですが、地元では廃線跡を観光資源としようとする取り組みが進められています。今回紹介する、能登町にある「奥のとトロッコ鉄道 のトロ」もそんな活動のうちの1つです。
■目次
1.恋路駅発!自分の力で進むトロッコ、「のトロ」1-1.「奥のとトロッコ鉄道 のトロ」とは?
1-2.出発駅は恋路駅
1-3.「のトロ」で走ってみた
1-4.「のトロ」に乗る場合は、事前受付が必要
2.恋路駅へのアクセス
2-1.車でのアクセス
2-2.バスでのアクセス
3.恋路海岸は奇岩が面白い!
4.「のトロ」の生みの親、宗玄酒造で地酒を買うのもアリ!
1.恋路駅発!自分の力で進むトロッコ、「のトロ」
1-1.「奥のとトロッコ鉄道 のトロ」とは?
こちらが「奥のとトロッコ鉄道 のトロ」です!
ご覧のように、のと鉄道の廃線跡を自分の力でペダルを漕いで進むアトラクション。近隣にある宗玄酒造が、観光目的で敷設しました。
進行方向別に4つの席が設けられています(物理的には8名乗れそうですが、席の配置的には4人までを想定していると思います)。
「のトロ」の運行区間は、恋路駅から約270メートル離れた宗玄駅まで。往復約540メートルの距離をトロッコで駆け抜けるのです。
1-2.出発駅は恋路駅
「のトロ」の始発駅であり、終着駅でもある恋路駅は元々はのと鉄道の駅でした。
風光明媚な恋路海岸が近くにあり、また、その素敵な名前に惹かれ、多くの観光客がこの駅を訪れたのだそうです。のと鉄道現役時代には、急行「のと恋路号」という列車も運行されていました。
駅名標も現役時代のまま…というわけではなく、左隣の駅が本来の「うじま(鵜島)」から、のトロの終点である「そうげん(宗玄)」に変わっています。
1-3.「のトロ」で走ってみた
係員の方から簡単な説明を受け、いよいよ出発です。
ペダルを乗せた足に力を込めると、スッと動き始めます。意外と簡単に動くぞ、これ!それほど強く漕がずとも、レールの上をスムーズに進みます。そして、レールの継ぎ目の部分を通過する際には、「ガタン」という心地よい揺れ。これ、楽しい!
「のトロ」には電動アシストが付いているので、体力に自信がない方でも安心。ただ、全区間が平坦なので、電動アシストを使わなくても楽に漕げると思います。
高い築堤の上を走るので、景色はなかなか良いです。海と田園風景を眺めながら進みます。
恋路駅を出発して3分程で終点の宗玄駅に到着です。この先には宗玄トンネルが見えていますが、トンネル内は宗玄酒造の貯蔵庫として使われているため、この先へ進むことはできません。
宗玄駅にはウッドデッキとテーブル、ベンチが用意されています。眺めも良いです。次のお客さんがいなければ、ちょっと休憩するのも良いでしょう。
帰りは同じ線路を逆戻り。再び恋路駅へと向かって漕ぎます。
1-4.「のトロ」に乗る場合は、事前受付が必要
スタッフが常に常駐しているわけではないので、「のトロ」に乗る場合には事前に予約をしておくことをおススメします。
事前にこちらの番号に電話連絡し、予約をとっておきましょう。係員の方が来て、対応してくれます。料金(大人:500円、小学生以下:300円)を支払い、所定の用紙に住所・氏名等を記入して手続は完了です。
「のトロ」に乗った方には往復乗車券がプレゼントされます。良い記念になりますね。
2.恋路駅へのアクセス
2-1.車でのアクセス
車やバイクで訪れる場合、「恋路海岸」を目指して進みましょう。狭い道はほとんどありませんが、メインルートである国道249号線や珠洲道路からは外れた場所にあるので、事前に場所をチェックしておきましょう。
車は恋路海岸の駐車場に停めましょう。海岸沿いに、約20台分の駐車場があります。
恋路駅は恋路海岸駐車場の向かい(山側)にあります。道沿いに写真のような看板が立っているので、分かりやすいですね。田んぼ沿いに小道を入り、階段を上ると恋路駅に着きます。
2-2.バスでのアクセス
「のトロ」がある能登町を初めとして、能登半島北部は鉄道が通っていないため、公共交通機関で訪れるとなると必然的に路線バスになります。
のと鉄道の現在の終点である穴水駅から、北鉄奥能登バスが運行する「のと鉄道転換バス」に乗り、約1時間45分で「恋路浜」停留所に到着します。バスは概ね1~2時間に1本のペースで走っていますが、運行系統がやや複雑で、中には「恋路浜」を経由しない便もあります。事前に時刻表をチェックしておきましょう。
■参考 北陸鉄道株式会社(路線バス>時刻表>穴水~宇出津~珠洲鉢ヶ崎時刻表)
3.恋路海岸は奇岩が面白い!
今回「のトロ」に乗るために、駐車場を利用させてもらった恋路海岸。素敵な岩があるので、是非とも見ていってください。
海岸にそそり立つウネウネとした形をした岩。何かに見えませんか?
ソフトクリーム岩だそうです。この岩は脆くなっているようで、金網に囲まれていました。看板にあるとおり災いが起こるかもしれないので、決して触らないように。
4.「のトロ」の生みの親、宗玄酒造で地酒を買うのもアリ!
最後に、「のトロ」の生みの親、宗玄酒造を紹介します。
恋路海岸から珠洲市方面へ500m程進んだ所には宗玄酒造があります。石川県を代表する日本酒「宗玄」を製造しており、全国的にも高い評価を得ている酒造メーカーです。
せっかくなので、「奥のとトロッコ鉄道 トンネル貯蔵酒」を購入。可愛いパッケージにワンカップ酒が3種類。「宗玄」の本醸造酒、純米酒、普通酒を、少しずつ飲み比べすることができます。
お土産には最適だと思いますよ!
各種情報
能登町観光ガイド : 能登町を巡るなら必見。
宗玄酒造 : 「のトロ」を楽しんだ後、寄って行きたい!
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|投稿:2018.10.31 | 最終更新:2019.02.25 |カテゴリ: 石川県
柳津風ソースカツ丼は玉子とソースの相性が抜群だった!(憩の館ほっとinやないづ@福島県柳津町)
カツ丼と言えば、丼物を代表する国民的人気メニュー。カツ丼と言ってもその種類は様々で、大きく分けて「玉子とじカツ丼」と「ソースカツ丼」の2種類に分けられます。
「カツ丼界の2大巨頭」であるこの2種類のカツ丼の「ハイブリッド」とも呼ぶべきご当地カツ丼が福島県に存在します。それが奥会津にある山間の町、柳津町で広まっている「柳津風ソースカツ丼」です。
2018年現在、柳津町内の約10店舗で提供されている「柳津風ソースカツ丼」。今回は道の駅「会津柳津」の隣にある「憩の館ほっとinやないづ」でいただく機会があったので、紹介したいと思います。
■目次
1.柳津風ソースカツ丼を食べてみた2.会津地鶏ラーメンや赤べこカレーなど、他のメニューも魅力
3.「憩の館ほっとinやないづ」は買い物・足湯も楽しめる絶好の立ち寄りスポット
4.隣にある道の駅「会津柳津」にも立ち寄ろう。
5.「憩の館 ほっと inやないづ」へのアクセス
柳津風ソースカツ丼を食べてみた
こちらが柳津風ソースカツ丼。お値段は900円。味噌汁と漬物が付いてきます。
一見ただのソースカツ丼のように見えますが、ソースカツの下には半熟に焼かれた薄焼き玉子と刻みキャベツが!まさに「玉子とじカツ丼」と「ソースカツ丼」の良いとこどりをしたような感じ。新鮮だけど、どこか懐かしい味です。
肉は分厚く、尚且つ柔らかくて美味。ソースの味を下に敷かれた薄焼き玉子がマイルドにしてくれます。これは美味い!
会津地鶏ラーメンや赤べこカレーなど、他のメニューも魅力
「憩の館ほっとinやないづ」は他のメニューも魅力的。会津地鶏を使った親子丼やラーメン、地元の工芸品である赤べこをモチーフにした赤べこカレーなどが目を引きます。柳津風ソースカツ丼とラーメンが付いてくる欲張りなセットもあるようです。
なお、柳津風ソースカツ丼の知名度が高まっているようで、多くの客がカツ丼か、カツ丼とラーメンのセットを注文していました。
「憩の館ほっとinやないづ」は買い物・足湯も楽しめる絶好の立ち寄りスポット
今回紹介した「憩の館ほっとinやないづ」は、食事処だけではなく、物産館と足湯が併設されています。
物産館では、柳津町名物の「あわまんじゅう」の実演販売が行われており、行列ができるほどの人気でした。他にも柳津町や周辺町村のお土産が充実しています。
外には足湯。屋根が付いているので、雨の日でも足湯を楽しむことができます。
足湯には小石が敷き詰められており、足つぼを刺激してくれます。旅の疲れを足湯で癒していくのもおススメですよ。
隣にある道の駅「会津柳津」にも立ち寄ろう。
「憩の館ほっとinやないづ」の隣には道の駅「会津柳津」があります。
道の駅の入口では、赤べこが出迎えてくれます。赤べこと言えば、福島県会津地方の郷土玩具として有名ですが、ここ柳津町が赤べこ発祥の地だとされています。道の駅の内部にも赤べこがたくさん!赤べこの人形だけでなく、Tシャツ、靴下、帽子、キーホルダーなど、赤べこグッズの充実ぶりは半端ではありません。
嫁は赤べこマグネットをお買い上げ。本物の赤べこと同様、首が動いて可愛いのです。
「憩の館 ほっと inやないづ」へのアクセス
車でのアクセス
「憩の館 ほっと inやないづ」は道の駅「会津柳津」のお隣。広々とした駐車場が完備されており、車やバイクでは訪れやすいと思います。福島県会津地方と新潟県魚沼地方を結ぶ国道252号線沿い。磐越自動車道の会津坂下ICからも約6kmと、ちょっとした寄り道をするのにも程良い距離ですね。
鉄道・バスでのアクセス
一方、公共交通機関で訪れるのは少し大変です。最寄りの会津柳津駅からは徒歩20分程度なのですが、会津柳津駅まで来るためのJR只見線が一日6往復と、かなり少なめ。
会津若松駅前から路線バスを乗り継いで柳津町を訪れることも可能。日中の本数は鉄道よりも多いですが、途中の会津坂下町で乗り継ぎが必要であること、日曜日が運休であることなどの不便な点もあります。
■参考:会津バスホームページ
各種情報
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やないづ観光Navi : 奥会津の玄関口、柳津町は魅力がたくさん
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|投稿:2018.10.29 | 最終更新:2019.01.12 |カテゴリ: 福島県
宮崎名物、地鶏炭火焼は焼酎が進む味!(粋仙@宮崎県宮崎市)
宮崎の居酒屋で大人気!宮崎名物、地鶏炭火焼
国内有数の鶏生産地として知られる宮崎県。近年は「みやざき地頭鶏(じとっこ)」などの銘柄鶏の人気も高まり、県内の飲食店も凌ぎを削って鶏料理を提供しています。
当ブログでは以前、宮崎県民のソウルフードであるチキン南蛮を取り上げましたが、今回はより渋い料理、地鶏炭火焼を紹介します。
地鶏炭火焼は県内各地の居酒屋で提供されています。シンプルな料理である故、地鶏本来の味を楽しめること、また焼酎によく合うことから、観光客にも人気が高い料理です。
今回は宮崎市内に店を構える人気店、「粋仙」にお邪魔しました。
赤鶏と地頭鶏。名店「粋仙」で2種類の地鶏炭火焼を食べる
※「粋仙」は2018年に移転し、リニューアルオープンしています。私が訪れたのは移転前の2016年なので、多少古い情報がありますが、ご了承願います。
「粋仙」では2種類の鶏の炭火焼を味わうことができます。
1つめは、昔ながらの赤鶏のもも肉を使った炭火焼。肉は少し固め。噛めば噛むほどに味が出ますね。
2つめは、近年大人気の「みやざき地頭鶏」のもも肉の炭火焼。肉質が柔らかく、ジューシー。
どちらもそれぞれの良さがあって美味いですね。是非とも2種類を食べ比べて欲しいと思います。
メニュー | (大)の値段 | (小)の値段 |
赤鶏炭火焼 もも | 1,000円 | 590円 |
みやざき地頭鶏炭火焼 もも | 1,480円 | 780円 |
お値段は上の表のようになっています。今回は2種類共に食べたかったので、(小)を注文しました。1~2名で2種類食べるのであれば、(小)を頼むが良いと思いますよ。
2種類の地鶏炭火焼に共通していることは、とにかく見た目が黒いこと。この黒さの秘密は、宮崎の地鶏炭火焼が、強い火力で調理されることに関係しているようです。炭火で焼く過程で鶏から脂が落ち、炎と煙が勢いよく上がり、薫製状態になることによりこのような色になるのだとか。また、鶏に臭みがなくなり、良い味が付く効果もあるようです。
「粋仙」は地鶏炭火焼だけではない!地鶏料理、宮崎県産焼酎も!
「粋仙」の魅力は地鶏炭火焼だけではありません。
※旧店舗のメニューです。
これは代表的なものだけですが、串焼き、刺身、たたき、チキン南蛮、手羽唐揚げなど、鶏料理が目白押し。
※旧店舗のメニューです
宮崎県産焼酎の品揃えが良いのも、旅行者には嬉しいですよね。なお、宮崎の地ビールもあったりして、こちらもおススメです。地鶏炭火焼には焼酎もビールも合いますよ。
炭火焼の次に食べてみたのが、地鶏の刺身。この新鮮さ!産地でないと食べられない一品です。
砂ずり(右)、心臓(真ん中手前)、ささみ(真ん中奥)、たたき(左)というラインナップ。たたきはポン酢で、それ以外は醤油でいただきます。
これは焼酎が進みますねぇ。宮崎県綾町の雲海酒造が製造している、木挽が人気だったので、それを注文。確かにこれは美味い!
〆はこれ。宮崎県と言えば冷や汁。元々は農家の方が農作業の合間に食べるものとして重宝された料理だそうですが、飲んだ後の〆に最高ですね。
「粋仙」へのアクセス
今回紹介した「粋仙」。以前は宮崎駅のすぐ隣の高架下にありましたが、駅前の繁華街に移転しました。
新店舗も宮崎駅から徒歩3分と、非常に駅に近い場所。宮崎駅や、繁華街である橘通り近くのビジネスホテルに宿泊すれば、すぐに行ける距離です。
旅行や出張のついでに、是非立ち寄っていただきたい名店です。
各種情報
食べログ : 新店舗のページです。店舗情報、口コミなど。
粋仙 : 店の公式HP。
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|投稿:2018.10.24 | 最終更新:2019.02.25 |カテゴリ: 宮崎県
野沢温泉の外湯めぐり 13ヶ所の外湯の魅力、巡り方を徹底解説!(長野県野沢温泉村)
長野県北部にある野沢温泉。国内屈指の温泉地として知られ、国内のみならず、海外からも多くの観光客が訪れます。
野沢温泉はお湯の質が良いことはもちろん、風情のある町並みも魅力。1km圏内という狭いエリアに、旅館や土産屋などがコンパクトにまとまっており、歩いて散策するには最適です。
温泉文化が住民の生活の一部として根付いているのも、野沢温泉の特徴。村の至るところに温泉が湧き出ているところがあり、住民が炊事や洗濯に温泉を利用しています。
上の写真は温泉街の中にある麻釜(おがま)源泉。ここでは90度近くある源泉を利用して、卵や野菜を茹でる住民の姿を見ることができます。
もう1つ、野沢温泉を語るうえで欠かせないのが、外湯の存在。村内には、住民が利用する共同浴場が13ヶ所あり、ありがたいことに、観光客にも開放されています。
そんな外湯を巡るのも、野沢温泉での楽しみの1つ。
今回、13ヶ所の外湯を1日かけて巡ってきたので、それぞれの魅力、巡り方などを余すことなくお伝えしたいと思います。
■目次
●はじめに 野沢温泉の外湯の入り方・マナー▶外湯とは?
▶野沢温泉の外湯の入り方・マナー
▶野沢温泉の外湯は熱い
▶地元の人との交流を楽しもう!
●外湯の巡り方 個性豊かな13ヶ所の外湯を紹介
▶外湯めぐりのスタートは中央ターミナルから
▶第1湯 横落の湯
▶第2湯 上寺湯
▶第3湯 真湯
▶第4湯 麻釜の湯
▶昼食 新屋のやきとり丼
▶第5湯 滝の湯
▶第6湯 大湯
▶第7湯 十王堂の湯
▶第8湯 新田の湯
▶第9湯 秋葉の湯
▶第10湯 松葉の湯
▶第11湯 河原湯
▶第12湯 熊の手洗湯
▶番外編 麻釜温泉公園ふるさとの湯
▶第13湯 中尾の湯
●最後に
▶外湯めぐりの季節・時間帯 いつがおススメ?
▶外湯めぐりの服装
▶外湯めぐりの持ち物
▶野沢温泉へのアクセス
はじめに 野沢温泉の外湯の入り方・マナー
外湯とは?
外湯とは、温泉地にある共同浴場のこと。古くから、温泉が湧き出るところに風呂を造り、温泉地の住民は、共同浴場として管理してきました。
温泉地に住む人々の中には、家に風呂がないという方もいます。つまり、外湯は温泉地に住む人々の家の風呂代わりにもなっているのです。
(写真は山形県蔵王の川原湯共同浴場)
野沢温泉に限らず、外湯文化は全国各地に根付いており、観光客に開放されているものもたくさんあります。
野沢温泉の外湯の入り方・マナー
観光客にも開放されている外湯ですが、本来は住民のための共同浴場。「入らせていただく」という気持ちが大事です。
野沢温泉の外湯には、通常の日帰り入浴施設とは異なり、常駐しているスタッフなどはいません。料金も特に設定されていませんが、共同浴場の管理や修繕には経費がかかるため、それぞれの外湯に設置された賽銭箱にお気持ち程度に利用料を入れておきましょう。
外湯にはシャンプーや石鹸などのアメニティはもちろん、シャワーもありません。
ほとんどの外湯にカランが付いており、また、桶は必ず置いてあります。浴槽に入る前にはこれらを使って、かけ湯をするようにしましょう。
他には、使った桶は元の場所に戻す、タオルは浴槽に入れないなどなど、通常のマナーを守っていれば、ひんしゅくを買うことはないと思いますよ。
野沢温泉の外湯は熱い
一部の例外を除き、野沢温泉の源泉は温度が高く、水を足さずに浴槽に注がれるため、とても熱いです。火傷などしないよう、浸かる前には湯加減を確かめましょう。
熱いお湯を冷ますために、水道が設置されています。多少の水の投入は仕方ありませんが、安易に水でうめず、なるべく熱いお湯を楽しむのも野沢温泉流。
水面付近に熱い層が出来ており、混ぜれば入れることもあります。浴室内に湯もみ板が用意されていることがあるので、よくかき混ぜてみましょう。
熱さ対策としては、かけ湯も有効です。いきなり浸かるのは無理でも、かけ湯をして体を慣らせば、案外入れることもあるものです。
どうしても水を足さなければ入れない場合は、他の客に断ってから加水しましょう。
地元の人との交流を楽しもう!
色々と注意ばかり書いてしまい、「外湯って敷居が高そう!」と思った方もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
最低限のマナーさえ守っていれば、怒られることはないですし、むしろ地元の方から面白い話が聞けたり、他の観光客との温泉談義を楽しむこともできます。浴室や浴槽が狭いからこそ、より近い距離で交流が出来るのです。
まずは挨拶。これが大事ですねー。
外湯の巡り方 個性豊かな13ヶ所の外湯を紹介
外湯めぐりのスタートは中央ターミナルから
温泉街の真ん中にある中央ターミナル。路線バスのターミナルや無料駐車場である横落駐車場がすぐそばにあり、まさに野沢温泉の玄関口と言えるでしょう。
中央ターミナルの向かいには観光案内所があります。温泉街の地図なども置いてあるので、外湯めぐり出発前に入手しておくことをおススメします。
野沢温泉観光協会ホームページより引用
外湯は、温泉街とその周辺に13ヶ所。歩いて巡るのにちょうど良い範囲に散らばっています。地図とにらめっこし、巡る順番とルートを確認しておきましょう。
9:16
さて、ここから歩いて外湯巡りスタートです!
第1湯 横落の湯
9:17
トップバッターとなる横落の湯は、中央ターミナルのすぐ隣。町並みに溶け込みすぎて、パッと見ただけではここが温泉だと気づかない程。
建物の中に入ると、そこはまるで別世界!すぐ隣には観光客で賑わうターミナルがあるのですが、勢いよく流れる温泉の音にかき消され、喧騒はここまで届きません。
微かに硫黄の香りがする透明なお湯がかけ流され、湯船の中には消しカスのような大きな湯の花が漂っています。お湯は激熱。水を少し入れて、桶でお湯をかき混ぜてから何とか入浴しました。
いきなり野沢温泉の洗礼を受けた気分。熱いけれど、身を沈めてしまえば気持ち良い!
第2湯 上寺湯
9:48
横落の湯から北西に進路をとり、寺湯地区へ。2番目に寄る予定だった熊の手洗湯が何故か施錠されていたので、後回しにすることにして上寺湯へ。
上寺湯は木製の立派な湯小屋を持ち、小さいながらも風格のある佇まい。
小屋の中は、脱衣場と浴場の間の仕切りがなく一体となっている構造。カランはなく、湯船のみ。野沢温泉の外湯の中でも一番シンプルなのが上寺湯です。
お湯はやはり激熱。湯の花は見られなかったですが、マイルドな硫黄の香り。入ると、体に泡がつき、お湯が新鮮であることが伺えました。小粒ながら、味わい深い浴場でした。
第3湯 真湯
10:19
温泉街の北の外れにある真湯へ。
こちらも木製の立派な湯小屋で、脱衣場と浴室が一体になったタイプ。野沢温泉ではポピュラーなタイプで、外湯13ヶ所のうち9ヶ所が一体型です。
白濁したお湯に、白と黒の湯の花が漂う個性派。硫黄臭も少し強めです。
私が訪れたとき(2018年4月)は、源泉の温度が不安定だったようで、これまで入った2ヶ所よりも温度は低めでした。それでも十分熱いのですが、かけ湯をして体を慣らしてから入れば、水を足さずとも問題なく浸かることができました。
住民の方の手によるものなのか、桜と菜の花が生けてありました。
第4湯 麻釜の湯
10:49
再び温泉街の中心へと戻り、麻釜の湯へ。野沢温泉のシンボルでもある麻釜のお湯を引いている外湯です。
中に入ると先客が。地元のおじさんと、観光客らしきおじさん三人組。地元のおじさんが物凄い勢いで水を投入していたので、適温のお湯に入ることができました。
水でうめることは野沢温泉の外湯ではタブー視されているものだと思っていたので、尋ねてみたところ、「熱いお湯が好きなのはお年寄りだけで、最近では地元の人も水を入れる」とのこと。
「お年寄りがあまりに熱い湯に浸かるので、体に悪いんじゃないかと心配になる」、「熱いお湯に飛び込んで火傷した観光客が訴訟を起こした」とかなんとか。野沢温泉名物の熱いお湯を巡って、色んな問題があるんですね。
ちなみに、麻釜からお湯を引いているので、菜の花の時期には、菜の花の茹で汁が混ざり、お湯が青くなるのだとか。
こんな風に地元の方との交流を楽しめるのも、外湯めぐりの醍醐味ですね。
昼食 新屋のやきとり丼
11:22
温泉に入り続けていると、意外と体力を消耗するもの。お腹も空いてきたので、温泉街にある新屋で昼食。
新屋はうなぎとやきとり丼が有名な店。
やきとり丼(750円)をいただきました。タレが効いていて美味!名物の野沢菜漬が付いていました。
それなりにボリュームがあり、リーズナブル。是非おススメしたい名店です。
【参考】食べログ
第5湯 滝の湯
11:46
温泉街から少し離れた場所にあるのが、滝の湯。集落の外れに、木造の立派な湯小屋が建っています。
とても鮮やかな緑の湯。同じく野沢温泉でも、場所によってお湯の色がこんなにも変わるものなんですね。
滝のような湯口からかけ流されるお湯は、強めの硫黄臭を放っています。お湯の中には黒い消しカスのような湯の花。本来は熱いお湯なのだそうですが、地元の方が水を足した後だからか、適温になっていました。
第6湯 大湯
12:16
土産屋や飲食店が建ち並ぶ中心街にある大湯へ。13ある外湯の中では一番有名な存在です。立派な湯小屋は惚れ惚れしてしまう程!
大きめの浴槽は、野沢温泉の外湯では珍しい木製。「ぬる湯」と「あつ湯」に分かれていますが、「あつ湯」の方は熱すぎて入ることができませんでした。
比較的広いうえに、浴槽も選ぶことができ、また観光客も多いので、初心者には優しい外湯と言えるでしょう。
第7湯 十王堂の湯
12:41
大湯とはうってかわって玄人向けの外湯が、十王堂の湯。
コンクリート造りの2階建てという、異色の構造。1階が女湯、2階が男湯。
かなりひなびており、一見さんを寄せ付けないような雰囲気を醸し出しています。少しびびりながら建物に入ると、風呂上がりの地元のおじさんが「良い湯加減ですよ(ニッコリ)」と声をかけてくれました。良いところかも!
タイル張りの懐かしい感じの浴室の中央に、大きめの浴槽がドン!強めの硫黄臭が浴室内に漂い、浴槽には白濁したお湯。例によって、激熱なので、水を足しつつ入りました。
「良いと湯加減(ニッコリ)」とは一体…!
かなり熱いですが、とても気持ち良いお湯ですよ。
第8湯 新田の湯
温泉街の南のエリアへと進みます。こちらは温泉街というよりも、生活の色が濃い素朴な集落という感じ。
13:05
集落の中にひっそりと佇む新田の湯。蔵のような外観が特徴です。
タイル張りの浴槽には、白い湯の花が漂う透明なお湯がかけ流し。ライオンの口からお湯が出るようになっていますが、温泉の成分がこびりついて最早別の生物に…。
お湯が熱いので、水を足しつつ、湯もみ板で湯をよく揉んでから入りました。湯もみの動作も繰り返すうちに慣れていきますね。
第9湯 秋葉の湯
13:40
野沢温泉スキー場のお膝元、ペンションや民宿が建ち並ぶエリアに秋葉の湯があります。スキーシーズンは混雑しそうな立地。
ただ、秋葉の湯自体はスキーリゾートという感じは全くなく、どちらかと言うとディープな雰囲気。
お湯は白みがかった透明湯で、比較的熱め。焦げたような硫黄臭が特徴。特筆すべきは湯の花の量!野沢温泉特有の、消しカス状の湯の花が大量に発生しており、かき玉汁状態!
これだけ多いと、テンションが上がりますな。
第10湯 松葉の湯
14:01
再び温泉街の方へ。温泉街の南の端にある松葉の湯。
石造りの浴槽を満たすのは仄かな硫黄臭のする白濁したお湯。白い湯の花も浮いていました。こちらもかなりの熱い湯。浸かるまで、しばらく湯もみをしました。
桶なとが指定された場所にきっちりと並べられており、整然とした印象を受けました。
第11湯 河原湯
14:33
温泉街の中心に位置する河原湯。熱い湯が多い野沢温泉の中でも最も熱いと評判の外湯。
前評判どおり、激熱の湯。他の外湯も熱いのですが、気合いを入れれば足は付けられるレベル。しかし河原湯は、溢れたお湯が足に触れるだけで飛び上がってしまうような熱さ。
水をドバドバと投入しながら、観光客のおじさんと必死の湯もみをし続けて、ようやく入ることができました。たまたま入浴する人がいない時間が長く、熱くなりすぎたのかもしれません。
お湯は深緑色をしており、強めの硫黄臭。入浴すると、キリッと引き締まるお湯でした。ある意味一番野沢温泉らしいお湯かもしれません。
第12湯 熊の手洗湯
15:04
朝に訪れて、施錠されていた熊の手洗湯を再訪。今度は入ることができました。一仕事終えた地元の方で賑わっている様子。
浴槽が2つに分かれており、手前がぬる湯、奥があつ湯。それぞれ別の源泉が注がれているそうです。
熊の手洗湯のぬる湯は、温度が適温という、熱いお湯で有名な野沢温泉では異色の存在。熱い湯が苦手な方でも問題なく浸かることができます。あつ湯の浴槽は少し熱めですが、水を足すことなく浸かることができる温度でした。
湯の感触も他とは異なり、少しヌルヌルするお湯。同じ温泉地にありながら、ここまで特徴が異なるお湯が湧くとは、温泉は奥深いですね。
番外編 麻釜温泉公園ふるさとの湯
13番目に行く前に、番外編として野沢温泉の日帰り入浴施設を紹介します。
15:24
麻釜の近くにある日帰り入浴施設、麻釜温泉公園ふるさとの湯。入浴料500円がかかりますが、外湯とは違い、シャワーがあり、シャンプーやリンス、ボディソープなどのアメニティが完備されています。
さすがは野沢温泉。日帰り入浴施設と言っても、かなり温泉のレベルが高いです。少し白みがかったお湯がかけ流し。仄かな硫黄臭。
露天風呂も付いています。素朴さや風情では外湯には劣りますが、こちらもおススメしたい温泉です。
第13湯 中尾の湯
今回の外湯めぐりの締めとなる中尾の湯は、温泉街から少し離れた場所にあるので、車で移動。中尾集落近くの中尾駐車場(無料)に車を停めます(離れてると言っても、十分歩いていける距離ですよ)。
駐車場から歩いて中尾の湯に向かう途中、麻釜の湯でご一緒した観光客のおじさん三人組と再会しました。「次の中尾の湯で13ヶ所目」と伝えると、「凄い!快挙だ!」と大騒ぎ。握手まで求められました。
1日に13ヶ所巡ることが良いことなのかどうかは分かりませんが、誉められると素直に嬉しいですね。
16:05
話が脱線してしまいましたが、ラストの中尾の湯に到着。とにかく大きな湯小屋です。野沢温泉の外湯では最大かと思われます。
浴室も広く、カランがたくさんあります。木製の浴槽は、あつ湯とぬる湯の2つに分かれており、地元の方は全員ぬる湯に浸かっていました。試しにあつ湯に足を付けてみましたが、体どころか足も浸けていられない程の熱さ!
おとなしくぬる湯にお邪魔しました。白い湯の花がふわふわと舞い、少し熱めの野沢温泉らしいお湯。仕事終わりらしき地元の方々のトークに耳を傾けつつ、最後の湯浴みを楽しみました。
最後に
いかがでしたか?最後に、実際に訪れるにあたっての補足情報を書いていきたいと思います。
外湯めぐりの季節・時間帯 いつがおススメ?
季節としては春か秋、時間帯としては日中に訪れるのがおススメです。
有名なスキー場を持つ野沢温泉。冬は混雑し、外湯も芋洗いと化します。…かと言って、夏の暑い時期に熱い温泉を巡るのも大変。春、秋はそこまで混雑もせず、気持ちよく散策できると思います。
時間としては、仕事終わりの地元民が集まる夕方は混雑します。この傾向は他の温泉地とあまり変わらないと思います。
「あまり熱いのはちょっと…」という方は、敢えて人がいる時間帯を狙って行くのもアリです。加水・湯もみされた適温のお湯に入ることができるかも。
外湯めぐりの服装
何回も裸にならないといけないので、着脱しやすい服装が良いですね。私の場合、ジャージで行っちゃいましたが、とても楽でした。
外湯めぐりの持ち物
外湯めぐりに持って行ったものを以下の表に記しておきます。
持ち物 | 説明 |
タオル・バスタオル | 使っているうちに濡れてくるので、予備のものがあると良い。 |
小銭 | 入浴のお気持ちを払うため、小銭を多めに持っておくと良い。 |
飲み物 | 脱水症状を防ぐために。 |
温泉街の地図 | 観光案内所でもらえるものでOK。 |
手提げ袋 | 持ち物を入れるためにあると便利。 |
特に、バスタオルは1日に何回も使っていると、給水効果がどんどん薄れていくので、予備があると良かったかなぁと実感しました。
野沢温泉へのアクセス
■自動車・バイクの場合
上信越道の飯山豊田ICから、国道117号や県道経由で約30分。
横落駐車場、中尾駐車場が無料。より中心部に近い所に中央ターミナル駐車場(1日700円)も有。
■鉄道・バスの場合
北陸新幹線の飯山駅から直通バス「野沢温泉ライナー」で25分。1日10本。
各種情報
野沢温泉観光協会 : 野沢温泉のことなら何でも!
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|投稿:2018.10.22 | 最終更新:2019.01.12 |カテゴリ: 長野県
金目鯛の照り焼きと新鮮な刺身!室戸キンメ丼が美味い!(食事処とさ@高知県室戸市)
室戸の新名物!「室戸キンメ丼」は海鮮丼とお茶漬けで2度楽しめる
四国の東南の端、台風中継でもお馴染みの室戸岬がある高知県室戸市。水産業が盛んな都市で、特に金目鯛は西日本一の漁獲高を誇り、現在では室戸市を代表する名物となっています。
特産の金目鯛を観光の目玉にすべく、生み出されたご当地グルメがあります。それが今回紹介する「室戸キンメ丼」です。室戸市内の約10店舗でいただくことができる「室戸キンメ丼」。今回は室戸市役所の近くにある「食事処とさ」にお邪魔しました。
こちらが「室戸キンメ丼」(1,600円)。
高級魚と言われる金目鯛の照り焼き、旬の魚の刺身、吸い物や小鉢が付いてこの値段はかなりお得だと思います。このお値段は全店舗統一なのだそう。他にも以下のような共通した特徴があります。
- 金目鯛の照り焼きと季節の刺身を盛り付ける。
- 途中、金目鯛でとったダシをかけて食べる。
- 値段は1,600円。
メインとなる金目鯛の照り焼きは甘じょっぱく味付けされており、美味。身がとても柔らかく、口の中でホロリととろけるよう。
刺身はカツオやマグロ、鯛などが入っていました。さすが港町だけあって、刺身が新鮮ですね。
半分くらい食べたところで、金目鯛のダシを投入。お茶漬けスタイルでいただきます。ダシの味でいただくご飯も絶品でした。
こちらの「室戸キンメ丼」、予約なしでも食べることができますが、漁の状況によっては金目鯛がないことがあります。店を訪れる前に、電話で確認しておくのが無難でしょう。
「食事処とさ」へのアクセス
今回訪れた「食事処とさ」は室戸市の中心近くにある食堂。室戸市には鉄道が通っていないため、車かバイク、路線バスでアクセスする必要があります。
車でのアクセス
室戸市へは、国道55号線を通ってアクセスします。高知市側からも、徳島県側からもアクセス可能。高速道路からも遠く、訪れるのに時間がかかるエリアではありますが、視界いっぱいに広がる太平洋を見ながら走ることができる素敵なドライブルートです。
「食事処とさ」は国道55号線沿いにありますが、駐車場は3台分とやや狭いです。
バスでのアクセス
高知県南東部へは、高知側からは土佐くろしお鉄道が奈半利駅まで、徳島側からは阿佐海岸鉄道が甲浦駅まで伸びていますが、室戸市まで行くためには路線バスに乗り換える必要があります。
鉄道が通っていない区間を補うのが高知東部交通の路線バス。安芸市や奈半利町から室戸市までは約1時間に1本のペースでバスが走っており、観光にも便利です。一方で、室戸市から徳島側の甲浦駅まで行くバスは1日6本と少な目。路線バスで高知から徳島へ抜ける方は注意しましょう。
店の最寄りのバス停である室戸市役所前までは、高知駅から鉄道とバスを乗り継いで約2時間半です。
【参考】高知東部交通ホームページ
なお、室戸までは大阪からの高速バスも運行されています。1日2便、大阪から約6時間の長旅です。
【参考】徳島バスホームページ
おまけ:掘り込み漁港の室津港は必見!
今回紹介した「食事処とさ」の近くには室津港があります。こちらの港では、他の地域では見られない風景が見ることができます。
海面がかなり低い位置にあるんですね。
地震が発生するたびに大地が隆起し、水深が浅くなり、港が使用不能に陥りました。室戸の人々はそのたびに港を深くし、修復してきました。その結果深く掘り込まれ、住宅地と海面との間にかなりの高低差がある独特な港が出来上がったのだそうです。
室戸市はジオパークでも名を馳せる町。食事のついでに、このような大地の活動を実感することができる場所に立ち寄るのも楽しいですよ。
各種情報
食べログ : 口コミ、店舗情報はこちらから。
室戸市観光協会 : 風光明媚な町、室戸市を楽しみ尽くしたい方は必見!
室戸世界ジオパーク : 室戸は「大地を学べる場所」。
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|投稿:2018.10.18 | 最終更新:2019.02.21 |カテゴリ: 高知県
新潟県粟島のキャンプ場事情 ~設備・持ち物など~
2018年9月上旬に、新潟県にある小さな島、粟島でキャンプをしてきました。マイナーな島のキャンプ場故、準備の段階で情報収集に苦労しました。

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今回せっかく訪れたので、粟島のキャンプ場事情をお伝えしたいと思います。
粟島とは?
粟島は新潟県北部、村上市の約20km沖にある小さな離島。約350名余りの住民が、漁業や農業をしながら暮らしています。
粟島の魅力はなんといっても美しい海や美味しい魚。特に夏場は観光客や海水浴客、釣り人などが島を訪れます。
粟島を訪れる方の多くは、釣りが目的。船釣りはもちろん、粟島港の防波堤でも爆釣が期待できます。釣り初心者の私でも、アジを何匹も釣り上げることができました。
島には30軒程度の民宿があります。料理自慢の宿、釣り船を保有している宿など、島でやりたいことや好みによって、宿泊先を選ぶことができます。
粟島のキャンプ場
自然豊かな粟島。せっかくなので、大自然の中でキャンプをするというのも一興です。
粟島のキャンプ場は島の東西海岸に1ヶ所ずつ
粟島には2つの集落があります。島の玄関口にあたる東海岸には内浦集落、西海岸には釜谷集落。キャンプ場はそれぞれの集落の近くの海岸にあります。
内浦集落にある内浦キャンプ場は港からも近く、バンガローや炊事場も整備された、どちらかと言うと初心者向けのキャンプ場。
一方、釜谷集落にある釜谷キャンプ場にはバンガローはなく、設備も最低限のみという玄人向けのキャンプ場(釜谷キャンプ場にバンガローがあるという情報を掲載したホームページもありますが、実際にはバンガローは存在しません!)。離島ならではの不便さを味わいたい方にはオススメです。
島内の移動手段は徒歩、自転車、バスがメイン!
粟島のキャンプ場について説明する上で、島内の交通事情には触れておかなければなりません。
まず、島民や仕事で訪れる人以外は、粟島行きのフェリーに車やバイクを積むことはできません。
次に粟島にはレンタカーやレンタルバイクはありません。
島内では車やバイクは使えないため、島内の移動手段は徒歩、レンタサイクル、コミュニティバスのみとなります。キャンプをする場合は、キャンプ道具を上記の交通手段で運ばなければならないことを念頭におかねばなりません。
このような事情もあるため、今回は港から5km程離れた釜谷キャンプ場は諦め、港から近い内浦キャンプ場を利用しました。そのため、この記事では内浦キャンプ場の情報をお伝えしたいと思います。
内浦キャンプ場の設備
粟島の玄関口、粟島港の目の前に3階建ての建物があります。こちらが粟島観光案内所。キャンプ場の宿泊手続はこちらで行います。荷物が多い場合は、こちらでリヤカーを有料で借りることもできます(時間貸し)。
この他にもフェリーの切符販売、自転車の貸し出しなども、こちらの建物内で行っています。
今回は内浦キャンプ場のバンガローに泊まりました。バンガローはご覧のとおりシンプルな造りで、「小屋」という感じ。目の前には日本海と砂浜が広がっています。
バンガローは3畳、6畳、7.5畳の三種類。7.5畳は埋まっていたため、今回は6畳のバンガローに泊まりました。
港からバンガローまでは1km前後。海岸に沿ってバンガローがポツンポツンと点在しているため、泊まるバンガローによって距離が大きく異なります。
バンガローの内部はこんな感じ。外観もシンプルですが、内部もシンプル。設備としては、照明と窓、網戸のみ。寝具や電源コンセントはありません。
トイレはバンガローの近くにあります。中は比較的綺麗。
今回は使いませんでしたが、テーブルと椅子。
水道も完備。
今回は晴れていたので使わなかったのですが、屋根付の炊事場もあります。これなら雨が降った場合でもバーベキューを楽しむことができそうですね。
その他にも海水浴場でよく見かけるようなシャワー室がありました。
内浦キャンプ場の周辺情報
粟島港周辺には何軒か商店があります。ただ、離島故、品揃えを期待してはいけません。キャンプに必要な道具や、バーベキューの材料などは本土で洩れがないように買っておくことが重要です。
また、休日は営業していない店もあるので、注意が必要です。
粟島港周辺には日帰り温泉の「乙姫の湯」があり、19時まで営業しています。畳張りの広い休憩室も完備されています。
粟島でキャンプをする場合の持ち物は?
船に持ち込みできるのは手荷物2~3つまで
離島故、何かと不便が多い粟島。島内の店で必要な物が入手しにくいことは上述したとおりです。…かと言って、何でもかんでも持って行けば良いわけではありません。
繰り返しになりますが、島内での交通手段は徒歩や自転車に限られているため、大荷物を運ぶのはそれなりに大変です。何よりも船に持ち込むことができる荷物の数も制限されているのです。
粟島汽船のホームページによると、「高速船の場合、荷物が3個を超える場合は1個260円」、「普通船の場合、荷物が2個を超える場合は1個160円」の追加料金が徴収されます。
【参考:粟島汽船ホームページ(「よくある質問」参照)】
追加料金は微々たるものですが、島内での持ち運びのことも考えて、なるべく荷物は厳選して持って行くことをおススメします。
キャリーカートやキャリーバッグ、登山用のザックは非常に便利。島内での持ち運びが楽になるだけでなく、いくつかの荷物をまとめ、荷物の数を減らすことにも役立ちます。
船内にはこのような荷物置場があります。やはり、釣り人が多いようで、大きなクーラーボックスや立派な竿が並んでいました。
持ち物
今回のキャンプの持ち物は下表のとおりです。
持ち物 | 説明 |
七輪 | バーベキュー台でも。 |
軍手 | 釣りやバーベキュー時に使用。 |
クーラーボックス | 食材、飲料を入れるため。 |
着火剤・炭 | |
チャッカマン | ライター、マッチでも。 |
火ばさみ | 何かと便利。 |
焼き網 | 2枚で開いた魚を挟めば、一夜干しを作ることもできる。 |
鉄板 | 我々はジンギスカン鍋を使用。 |
ダッチオーブン | 粟島名物のわっぱ煮作りに使用。 |
包丁・まな板 | 持って行く際には、刃先をタオルでくるむ。 |
タオル | 緩衝材としても利用可。 |
ウェットティッシュ | 何かと便利。 |
アルミホイル | |
うちわ | 火起こし用。 |
紙皿・紙コップ | わっぱ煮を食べるなら、深めの皿が必須。 |
割り箸 | 食べる時だけでなく、熱くなった網を持ち上げるのにも重宝。 |
ビニール袋 | ゴミ袋など、何かと便利。 |
ブルーシート | 敷物にすれば、荷物置きに。 |
寝袋 | バンガローには寝具は無し。 |
着替え | |
虫除けスプレー | とにかく蚊が多いです。 |
釣り道具 | 初心者でも釣れます。おススメ! |
食料・飲料・調味料 | 本土のスーパーで買っておく。 |
ご覧のとおり、かなり絞ったつもりです。6人でキャンプをしたのですが、重複して持ってきて荷物が増えることがないよう、持ってくるものを分担しました。これでも運ぶのは結構大変でした。
荷物を絞り込んだ結果、島内でもリヤカーを使わずに運搬することができました。
岩船港周辺の買い出しスポット
最後に、粟島行きの船が出る岩船港周辺の買い出しスポットを紹介しておきます。島には小さな商店しかないので、キャンプに必要な道具や食料は本土で買っておく必要がありますが、岩船港の近くにも大きな店はありません。
岩船港の最寄インターは、日本海東北自動車道の神林岩船港ICですが、その一つ北にある村上瀬波温泉ICまで行けば、大型店舗が多くあります。ICの目の前を通る国道7号線沿いは、スーパーマーケットだけでなく、ホームセンター、100円均一ショップなどが揃うショッピングエリア。
キャンプの食料や飲料、日用品などの買い出しは、ここまでくれば十分に用は足せるでしょう。
美しい自然が広がる粟島。少し不便なところもありますが、都会の喧騒から離れ、キャンプをするのも良い思い出になると思いますよ。
各種情報
粟島観光協会 : 粟島の楽しみ方はこちらから。
粟島汽船 : 粟島に向かう高速船、フェリーに関する情報はこちら。
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|投稿:2018.10.16 | 最終更新:2019.04.25 |カテゴリ: 新潟県
屋久島の豊かな水が豪快に流れ落ちる!大川の滝と千尋の滝(鹿児島県屋久島町)
屋久島は森だけじゃない!滝も人気
世界遺産の島、屋久島。縄文杉、もののけ姫の舞台として知られる白谷雲水峡など、美しい森が多くの旅人を惹きつけてやみません。
屋久島の魅力は森だけではありません。緑豊かな山から流れ落ちる滝もまた、屋久島の見どころとして知られています。今回はその中でも特に人気のある2つの滝、大川の滝と千尋の滝を紹介します。
日本の滝100選。末広がりに落ちる豪快な滝、大川(おおこ)の滝
まずは、日本の滝100選にも選定されている大川の滝を紹介します。読み方は「おおかわ」ではなく、「おおこ」です。
大川の滝は屋久島の南西部を流れる大川にある滝。海からの距離は数百メートル。かなり下流にある滝です。
平常時の大川の滝
こちらが大川の滝。ダイナミックに岩肌を滑り落ちるように流れる滝です。落差88メートルとかなりの落差を誇りますが、幅も広く、見る者を圧倒するような迫力があります。
降水量が少ない時期であれば、滝壺の近くまで寄ることができるのもこの滝の魅力。屋久島のマイナスイオンを全身に感じることができるのです。
増水時の大川の滝
増水するとその姿は一変!滝壺どころか、展望所にすら近づけない程に大暴れする大川の滝。
これは、7月上旬の雨が続いていた頃の様子。前回(12月下旬)訪れた時とはまったく違う姿を見ることができました。まさに大迫力…というか、水が多すぎて原型すら留めていません。
展望所へ向かう遊歩道も完全に水没。近づくのは危険と判断し、遠くからの撮影に留めました。
平常時と増水時の比較動画を作ってみたので、興味のある方はご覧ください。
日本最大級の一枚岩と滝の競演!遠望でも美しい千尋(せんぴろ)の滝
大川の滝とならび、屋久島で高い人気を誇るのが千尋の滝。こちらも読み方が変わっていて、「せんぴろ」と読みます。
屋久島の南部、鯛ノ川にある滝です。
平常時の千尋の滝
こちらが千尋の滝。落差60メートル。滝も凄いですが、滝の手前に聳える岩の斜面が凄すぎる…!250メートル×300メートルの花崗岩の一枚岩。和歌山県の「古座川の一枚岩」(紹介記事はこちら)と並んで、日本最大級の一枚岩です。この大スケールの景色の前では、千尋の滝でさえも小さく見えてしまいますね。
増水時の千尋の滝
千尋の滝もまた、増水時は凄いことになります。滝の幅は倍以上に広がり、遠くからでもゴウゴウという轟音が聞こえてきます。一枚岩にも幾筋もの流れが出来ており、なかなか幻想的な風景です。
大川の滝、千尋の滝へのアクセス
大川の滝、千尋の滝へのアクセスとしては、レンタカー、観光バス、路線バスが考えられます。交通手段はご自身の旅行スタイルに合わせて選んでいただければと思います。
レンタカーでのアクセス
随所に見どころが点在している屋久島。効率良く、自由に周るためにはレンタカーがおススメ。レンタカーショップは港のある宮之浦、安房、また屋久島空港周辺にあります。
屋久島には島の海岸線を一周する県道があり、縄文杉や白谷雲水峡など、山の中にある一部の観光地を除き、見どころのうちほとんどがこの県道の沿線にあります。県道は、西海岸の一部を除けば走りやすい2車線の道が続いており、初心者でも容易に運転することができます。
大川の滝への入口は、島を時計回りで周った場合、栗生という集落を過ぎて約4km進んだ所にあります。川を渡る立派な橋の脇から、右に分かれる狭い道があるので、ここを右折(上のストリートビューで示した場所です)。250m程進むと6台分の駐車場があります。駐車場から滝まではすぐです。
千尋の滝は、県道からは少々離れており、脇道に入って10分ほど走る必要があります。アクセスする道はいくつかありますが、上のストリートビューで示した分岐から入っていくのが一般的だと思われます。分岐点には案内板が設置されているので、それを見落とさないようにして進みましょう。なお、どのルートを選んでも、やや狭い箇所があるので要注意です。
駐車場は10台が停められるくらいの広さ。駐車場から舗装された遊歩道を5分ほど歩くと、展望台に到着します。大川の滝と異なり、千尋の滝は遠くから眺めることになります。
観光バスでのアクセス
慣れない土地での運転に抵抗がある方は、観光バスを利用するというのも一つの手。「種子島・屋久島交通」、「まつばんだ交通」などが、島内の観光地を巡る観光バスを運行しており、大川の滝や千尋の滝もコースに組み込まれています。各会社でそれぞれ周るコースが異なるので、詳しくは屋久島観光協会のホームページを参照してください。
屋久島観光協会 : 「島を巡りたい」→「観光バス」を参照。
路線バスでのアクセス
路線バスでのアクセスは、少しハードです。
1つ目の理由は、大川の滝まで向かうバスが少ないこと。路線バスは日中は1時間に1本程度と、比較的本数が多いのですが、そのほとんどが大川の滝の2つ手前の栗生橋までしか行きません。大川の滝まで行くバスは1日たったの2本!栗生橋から大川の滝までは約4kmもあり、歩くのはかなり大変です。
2つ目の理由は、バス停から千尋の滝までの距離が遠いこと。最寄りのバス停である「鯛之川」から徒歩60分。しかも登り坂が大半です。
…というわけで路線バスで大川の滝や千尋の滝を巡るのはあまり現実的ではないと言えるでしょう。それでも路線バスで巡る方は、1日に乗り放題の切符(1日2000円)を買うとお得になると思います。
各種情報
屋久島観光協会 : 屋久島の観光情報はこちらから。
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|投稿:2018.10.10 | 最終更新:2019.02.25 |カテゴリ: 鹿児島県
ビルのような巨岩が建ち並ぶ絶景!仏ヶ浦にはどうアクセスするのが良い?(青森県佐井村)
青森県屈指の秘境にして屈指の景勝地、仏ヶ浦
青森県下北半島。国内屈指の秘境として知られ、景勝地も数多く存在します。当ブログでは、以前尻屋崎を紹介しましたが、今回はそれに匹敵する素晴らしいスポットを紹介します。
下北半島の中でも特に秘境とされているエリア、西海岸に位置する仏ヶ浦です。
仏ヶ浦に到着した旅行者がまず目にするのは、海岸にそそり立つ巨岩。見上げるほどの高さの岩がニョキニョキと筍のように生えており、度肝を抜かれます。
至近距離から見ると、迫力満点!そんな岩の間をすり抜けていく通路が用意されているので、導かれるように先へと進みます。
ビル程の高さの岩がドカドカと建ち並ぶ凄い場所に出ました。四方どちらを向いても見上げるほどの岩。自分が小人になったかのよう。
まるで剣山のような岩もあり、自然の造形美に驚かされます。
勿論海も驚くほど綺麗です。
仏ヶ浦の独特な造形は、長い間、岩が波による浸食を受けることにより形成されました。
周辺の地形が険しく、近づくことさえ困難であったことから、かつては地元民のみが知る場所だったそうです。1934年に青森県の天然記念物、1941年に国の名勝・天然記念物、1968年に下北半島国定公園に指定され徐々に全国的な知名度が高まりました。1991年に観光用の桟橋が設置され、航路でアクセスできるようになり、現在では下北半島を代表する観光地となっています。
仏ヶ浦へのアクセス
人を寄せ付けないような険しい地形に囲まれた仏ヶ浦。アクセス方法は以下の3つです。
①国道338号線沿線にある駐車場から遊歩道を下りる。
公共交通機関無し。駐車場からの遊歩道はややハード。
②佐井港から観光船を利用する。
港までは青森から船で一本。バスでもアクセス可。
③国道338号線沿いの展望台から遠望する。
公共交通機関無し。近くからは見られないけれど、一番お手軽。
詳しくは、それぞれの項目でお伝えします。
①国道338号線沿線にある駐車場から遊歩道を下りる。
遊歩道の入口となる仏ヶ浦駐車場へは、「海峡ライン」の愛称を持つ国道338号線を通ってアクセスします。国道は険しい地形に沿うようにグネグネと曲がりくねった道であるため、思いの外時間がかかります。仏ヶ浦観光にも時間がかかるので、時間に余裕を持った計画を立てるようにしましょう。
仏ヶ浦駐車場への分岐点はこちら。国道から別れ、やや細い道を下っていくとすぐに駐車場が現れます。
険しい山の中にある割には駐車場は比較的広め。30~40台程度停められそうな広さです。
この駐車場から遊歩道がスタートします。トイレはこの駐車場と海岸の2ヶ所のみで、遊歩道の途中にはありません。また、自動販売機や売店の類は存在しないため、あらかじめ飲料水を持ってくることをおススメします。帰りの登りは結構キツイです。
駐車場から仏ヶ浦まで、標高差約100mを下っていきます。
序盤は緩やかな坂ですが、途中から崖を転げ落ちるような急な階段が現れます。終わりの見えない階段をひたすら下ります。当然、帰りはしんどいです。足腰が弱い方は、このルートは避けた方が良いと思います。
ただし、道の急さとは裏腹に、遊歩道の整備状況は良好。危険な箇所は無いため、足腰さえ丈夫で、歩きやすい靴を履いていれば、誰でも仏ヶ浦へ行くことができます。
15分程度歩けば、仏ヶ浦に到着します。帰り道はもう少し時間がかかるでしょう。
仏ヶ浦で1時間近く観光することを考えると、往復を含めて1時間半程度の時間を確保しておいた方が良さそうですね。
②佐井港から観光船を利用する。
仏ヶ浦へは、観光船で行くこともできます。観光船が発着しているのは、仏ヶ浦の約15km北、佐井村中心部にある津軽海峡文化館アルサスから。ここまでは公共交通機関で来ることができます。
青森市から船で直行することもできます。高速船シィラインは青森市と下北半島の脇野沢や佐井を結ぶ航路。陸奥湾を縦断する形でショートカットするので、湾曲する半島に沿って大回りする道路よりも短時間で佐井に行くことができます。しかも、観光船が発着する津軽海峡文化館アルサスが終点なので非常に便利。ただし、本数が1日2往復と僅少(詳細はシィライン公式サイトを参照)。
車やバイクの場合は、道路状況を考えると下北半島北岸を通る国道279号線で大間町を目指し、そこから国道338号線で佐井村まで南下するのがおススメ。アルサス前には無料駐車場が100台分用意されています。
アルサスと仏ヶ浦を結ぶ観光船は、仏ヶ浦海上観光と佐井定期観光の2社が運航しています。どちらも同じ料金(往復2,400円)で、船の大きさもあまり変わらないので、どちらを利用しても良いと思います。
私は佐井定期観光の観光船「サイライト」を利用しました。
船内はこんな感じ。GWの日中の便に乗ったため、年配客を中心に比較的混雑していました(写真は出航前なので、閑散としています)。繁忙期に乗る場合は、事前に予約しておくのが無難でしょう。
佐井から仏ヶ浦までは約30分。陸路では近づくことができない険しい海岸線に沿って南下します。
到着直前、海上から仏ヶ浦の全容を眺めることができます。仏ヶ浦の全体を俯瞰できるのは、遮るものがない海上からのみ。船を利用した人の特権と言えるでしょう。
観光船は仏ヶ浦に設置された桟橋に到着します。船を降りると、目の前に広がる仏ヶ浦の巨岩地帯!ほとんど歩かずにこの絶景を味わえることが、船で行くことの大きなメリットと言えるでしょう。
また、上陸した後は基本的には自由行動ですが、15分間の無料ガイドも行っているそう。仏ヶ浦について詳しい話を聞きたい方には嬉しいサービスですね。
乗ってきた船は30分で折り返します。仏ヶ浦での滞在時間が30分というのは、少々忙しいです。仏ヶ浦を隈なく周るとなると、駆け足での散策になってしまうでしょう。
また、海の状況が悪いと運休となったり、仏ヶ浦に着岸することができず、海上遊覧のみとなってしまうこともあるとか…。こればかりは運ですね。
③国道338号線沿いの展望台から遠望する。
最後に、一番お手軽な方法を紹介します。
①で訪れた仏ヶ浦駐車場から車で5分程北上したところに、仏ヶ浦展望台があります。10台程が停めることができる駐車場と公衆トイレも完備。駐車場はやや狭いですが、長居する客はいないので、停めるのに苦労することはないと思います。
展望台は標高約200m。かなり高い場所から仏ヶ浦を望むことができます。さらに仏ヶ浦の南にある人跡未踏の海岸も!
これはこれで絶景ですが、やはり近くから見るのが一番ですねぇ。ここからの景色だけを見て帰るのは、かなり勿体ないと思います。
まとめ
いかがでしたか。仏ヶ浦へのアクセス方法は、ご自身の旅のスタイルや体力、天候等に合わせて選んでいただければと思います。
車やバイクで旅をしている方、人並みに体力がある方、ゆっくりと仏ヶ浦を堪能したい方は遊歩道でアクセスするのがおススメ。時間を気にせずに、心行くまで仏ヶ浦を楽しむことができるのが良いですね。お金もかからないですし。帰り道の登りが辛いことを除けば、良いことづくめですね。
公共交通機関で旅をしている方、体力に自信のない方は観光船を利用するのが良いでしょう。船でのアクセスは、海上から仏ヶ浦を見ることができることも魅力。船の時間に合わせて動くため、旅の自由度が下がってしまうこと、波の状況によっては仏ヶ浦に到着できない恐れがあることがネックでしょうか。
3番目の選択肢、仏ヶ浦展望台からの景色だけ見て帰るのは、勿体ないのでおススメできません。忙しい時、天候が悪い時くらいでしょうか。勿論近くから見たうえで、遠望もしたいという方にはおススメです。
各種情報
下北ナビ : 下北半島を旅するなら必見!
仏ヶ浦海上観光 : 仏ヶ浦への観光船を運航。
佐井定期観光 : 仏ヶ浦の観光船を運航。
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|投稿:2018.10.05 | 最終更新:2019.02.25 |カテゴリ: 青森県
金沢名物の謎の洋食、ハントンライス(ホームくっくわかばやし@石川県金沢市)
懐かしくも新しい洋食。金沢名物ハントンライス
「加賀の小京都」とも呼ばれる観光都市であり、石川県の県庁所在地である金沢市。治部煮や蕪寿しなど、伝統的な加賀料理が有名ですが、金沢カレーなど洋食文化も根付いています。
今回は金沢カレー程の知名度はありませんが、金沢市で愛される洋食、ハントンライスを紹介します。ハントンライスを出す定食屋「ホームくっくわかばやし」にお邪魔しました。
こちらがハントンライスです。
パッと見ただけでは正体が不明な洋食。その正体を食べながら明かしていきましょう。
見た目は少しカラフルなオムライス。トロっとした半熟の玉子の上にはマグロのフライとタルタルソースがオン!玉子の下には香ばしいバターライスが眠っています。これがハントンライスの基本形。この店のオリジナルとして、ウインナーとキュウリが彩り良く乗せられています。
いや、これ美味いですよ!半熟玉子にタルタル、そしてケチャップにフライ。洋食に欠かせない要素がギッシリと詰め込まれ、B級感溢れつつも、しっかりとバランスが取れていて絶品!
ガッツリ派には、トンカツが乗ったトンカツハントンライスもおススメ!ここまで来ると別料理なんじゃないかと思いますが、美味いから良し!
…どちらかと言うと、福井県のボルガライスに近いような…。
この他にもエビフライハントンライスがあります。いずれもハントンライスに味噌汁が付いて、700円台。ボリュームがあって、リーズナブルです♪
古き良き雰囲気を残す定食屋「ホームくっくわかばやし」
今回紹介した「ホームくっくわかばやし」は、兼六園や金沢城、香林坊などの観光エリアから少し南下した場所にある昔ながらの定食屋。この佇まい、入り口脇に置かれた食品サンプルが懐かしさを倍増させますね。
店内はお座敷とカウンター席という、これまたレトロな雰囲気。
ハントンライスだけではなく、スパゲッティやカレー、定食、ステーキなど、幅広いメニューを扱っています。ハントンスパゲッティというメニューもあり、気になりますね。全体的にリーズナブルな感じです。
「ホームくっくわかばやし」へのアクセス
車でのアクセス
「ホームくっくわかばやし」は金沢市の市街地にあるので、車で訪れるのはなかなか大変。特に兼六園や金沢城周辺の道路は、しばしば渋滞が発生します。
私は北陸道の金沢西ICで降り、市街地の南側からアクセスしました。こちら側からだと、それほど混雑するといったことはありませんでした。
駐車場は店の向かいにあるファミリーマートの裏側に数台分あります(ストリートビューには「サンクス」が写っていますが、現在では「ファミリーマート」になっています)。石川県幸町庁舎とファミリーマートの間の道(ストリートビューに写っている緑のトラックの背後の道)を入ったところです。少々分かりにくい場所にあるので、要注意です。
バスでのアクセス
金沢市は城下町であるため道が入り組んでおり、また交通量が多いので、運転に自信のない方は公共交通機関で行くことをおススメします。
金沢駅東口から北陸鉄道の路線バスが出ています。18番系統「東部車庫・金沢学院大行き」に乗ると、「ホームくっくわかばやし」近くの「幸町」バス停まで十数分で到着します。日中は約15分間隔で運行されており、非常に便利です。
兼六園・金沢城観光とセットで訪れるのもアリ!
「ホームくっくわかばやし」は金沢屈指の観光エリアからの近くにあります。多くの観光客が訪れる兼六園や金沢城公園、金沢21世紀美術館、長町武家屋敷跡などから約1km。
観光で歩き回った後に、ガッツリとハントンライス!という選択肢もアリだと思いますよ。
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|投稿:2018.10.03 | 最終更新:2019.02.21 |カテゴリ: 石川県
日本最大級!「古座川の一枚岩」は大迫力だった!(和歌山県古座川町)
紀伊半島南部の山中にある巨大な岩、「古座川の一枚岩」
和歌山県の南部、紀伊半島の先端近くの内陸部に位置する古座川町。町の9割が山林が占め、また古座川などの清流が流れる自然豊かな町です。峡谷や温泉など、観光資源に事欠かない古座川町ですが、今回はこの町で一番の観光スポットを紹介します。
それがこちら!古座川の一枚岩!
写真に収まりきらない程の巨大さ!1枚目の写真に、川辺に佇む人が写っていますが、その人と比較するとその巨大がお分かりいただけると思います。
その大きさ、高さ150メートル、幅800メートル。一枚岩としては、日本最大級の大きさを誇ります。
この巨大な一枚岩は、冷えて固まったマグマの塊が隆起によって地表に現れ、川の浸食などを受けることにより形成されました。古座川町周辺には、他にも「虫喰岩」、「天柱岩」など、同じようにして形成された奇岩が複数存在しています。
道の駅「一枚岩」が併設。キャンプ場、川遊びも!
古座川の一枚岩の周辺には、道の駅、キャンプ場などがあり、観光の拠点としても使うことができます。
道の駅「一枚岩」
道の駅「一枚岩」はこじんまりとした施設で、駐車場台数も20台と、道の駅としてはやや少なめ。ただ、目の前を通る国道371号線がメインルートから外れており、交通量も少ないので、これくらいが適正規模なのかもしれません。
小さいですが、中には喫茶コーナーや観光物産センターなど、一通りの施設が揃っています。喫茶コーナーでは紀州茶がゆ、うずみ膳などの郷土料理を味わうことができ、物産センターでは地元の農産物や加工品などのお土産を買うことができます。
一枚岩自然公園キャンプ場
一枚岩を望む一枚岩自然公園キャンプ場。大人1名1,000円で利用できる有料のテントサイトがあります。川原にテントを張る場合は、無料とのこと。
7月の三連休に訪れたのですが、川原でデイキャンプを楽しんでいる方が数組いらっしゃいました。
なお、周辺には買い出しができる店はありません。スーパーマーケットなどの大型店舗は、15km程離れた串本町の中心街まで走らないとないので、注意しましょう。
川遊び、釣り、カヌーなど、レジャーも楽しめる!
目の前を流れる古座川は「平成の名水百選」にも選定されている清流。川遊びや釣りを楽しむ家族連れが大勢いました。古座川では鮎やウナギを釣ることもできるのだとか。
また、カヌーも盛んで、レンタルカヌーやインストラクターが同行するツアーも取り扱っているようです。詳しくは古座観光協会のホームページをご覧ください。カヌーから眺める一枚岩もまた素晴らしいでしょうね。
古座川の一枚岩へのアクセス
車でのアクセス
古座川周辺には、「一枚岩」だけでなく、「橋杭岩」、「滝の拝」、「虫喰岩」などの景勝地が豊富です。効率良く周るのであれば、車やバイクでのアクセスがおススメです。
紀伊半島の山中を巡るうえで、注意すべきは、当たり前のようにすれ違い困難な道が現れること。細い道での運転に自信がない方は、「串本から国道371号線」または「古座から古座川沿いを通るルート」のどちらを選ぶのが無難です。
串本から国道371号線を通るルート。
古座から古座川沿い(県道38号線、国道371号線)を通るルート。
レンタサイクルを利用する
JR紀勢本線の古座駅内にある古座観光協会で自転車を借りることができます。電動アシスト付き自転車も取り扱っているようなので、先述した「古座から古座川沿いを通るルート」で一枚岩を目指すのもアリだと思います。
ゆっくりと自転車で古座川沿いを走れば、車やバイクだと見落としてしまうような景色に出会えるかもしれません。
レンタサイクルに関する詳しい情報は古座観光協会のホームページをご覧ください。
バスでのアクセス
本数は限られますが、JR紀勢本線の串本駅または古座駅からバスで訪れることも可能です。
古座川町が運行する古座川町ふるさとバス「本川線」が、JR紀勢本線の串本駅・古座駅と一枚岩方面の各集落とを結んでいます。串本駅から約50分、古座駅からは約30分の道のりです。
このバスは主に地元住民を対象としたバスなので、観光で利用するにはかなり不便。休日に一枚岩を訪れるとしたら、実質的に1パターンのダイヤしかありません(バスの時刻表は、古座川町のホームページをご覧ください)。
バスで一枚岩を訪れるのは、あまり現実的ではないと言えるでしょう。
各種情報
古座観光協会 : 古座川周辺は楽しさ尽きないエリア。
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|投稿:2018.10.01 | 最終更新:2019.02.21 |カテゴリ: 和歌山県
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