fc2ブログ
TOP > ARCHIVE - 2023年07月

2023年06月 | ARCHIVE-SELECT | 2023年08月

| PAGE-SELECT |

大東諸島旅行記【北大東島編④】ハマユウ荘宿泊記

大東諸島

2023年5月4日(木)

大東諸島旅行の1日目。今夜は北大東島に2軒ある宿泊施設の1つ、ハマユウ荘に泊まりました。この記事ではハマユウ荘の宿泊記を書きたいと思います。



ハマユウ荘があるのは村役場がある中野地区。北大東島の中心地を見下ろす小高い丘の上にあります。


大東諸島

こちらがハマユウ荘。ご覧のように小さな離島の宿にしてはかなり規模が大きな施設です。「ロ」の字型に配置されたアパートのような施設で、屋外の廊下から直接部屋に入るスタイル。「ロ」の字の真ん中は中庭のようになっています。




ハマユウ荘の部屋

ハマユウ荘には洋室と和室、特別室があります。一番多いのは洋室で19室です。


大東諸島

今回は洋室に宿泊しました。

広々としたツインルーム。スーツケースなどの大荷物を広げても不便にならない程度の広さがあります。


大東諸島

カウンター型のデスクに加え、丸テーブルと椅子が用意されていました。非常に居住性が良いですね。テレビや冷蔵庫、ドライヤー、電気ケトルなど十分すぎる設備が整っており、Wi-Fiも普通に使えました。これで1泊2食付き8,000円は安すぎますね。

なお、部屋の中にバス兼トイレがあります。沖縄あるあるですが、バスはシャワーのみで、浴槽はありません。後述しますが、ハマユウ荘には大浴場があるので、湯船に浸かりたい方はそちらを利用すると良いでしょう。




ハマユウ荘の大浴場

沖縄の安宿には珍しく、ハマユウ荘には大浴場があります。宿泊者は17~22時の間に利用することができます。


大東諸島

こちらがハマユウ荘の大浴場です。三角形という珍しい形状の湯船。シャワーに加え、シャンプーとリンス、ボディソープも置いてあります。シャワーが温かくなるまで、少し時間がかかるのが難点ですが、水が貴重な離島において、湯船で入浴できるのはありがたい限りですね。

余談ですが、この時大東諸島は数年に一度の大干ばつだったそうです。お風呂に入れたのは本当にありがたいことでした。




ハマユウ荘の食事

ハマユウ荘には「レストランはまゆう」が併設されており、宿泊者はここで夕食と朝食をいただくことになります。島内では食事ができる店が限られているため、結果的に昼食もレストランはまゆうでいただきました。


ハマユウ荘の夕食

大東諸島

夕食はステーキを中心とした定食。

ステーキはとても柔らかくて美味。ソースは少し甘めの味噌ベースのものでした。その他にもマグロやイカの刺身、お浸し、いももち、味噌汁がついており、ボリューム満点。


大東諸島

こちらがドリンクメニュー。

夜の時間帯は、居酒屋ハマユウとしても営業しており、色々なアルコールメニューがあります。北大東島名産のじゃがいもで作られている「ぽてちゅう」という焼酎を飲みたかったのですが、残念ながら品切れになっていました。


大東諸島

…というわけでオリオン生を注文。暑い中自転車で走り回った後の生ビールは格別でした。


大東諸島

夜は居酒屋も兼ねているので、夕食メニューに加えて、居酒屋のメニューを注文することも可能です。「マグロの皮ポン酢」(600円)を注文。このようなマグロの希少部位がいただけるのも、絶海の孤島ならではですね。マグロの皮はクニクニとした食感で、とてもお酒が進む味でした。

他にも大東寿司大東パパイヤ漬けなど、地元の料理があったので、お腹に余裕がある場合は色々追加注文してみるのもおススメです。


ハマユウ荘の朝食

大東諸島

こちらがハマユウ荘の朝食。

焼き魚と目玉焼きがメインの、至ってシンプルな和朝食でした。モーニングコーヒーと北大東島名産の月桃茶が飲み放題だったのは嬉しかったですね。




ハマユウ荘の展望台

大東諸島

ハマユウ荘の中には、ご覧のような展望台があります。宿の廊下からそのままアプローチすることが可能です。


大東諸島

展望台からは北大東村の中心部を見下ろすことができます。建物が少なく、ほとんどが畑ですが、これが北大東村の中心です。

村役場、小中学校、保育園、製糖工場など、北大東島の主要な施設が一望できます。奥に見えている緑のラインは北大東島特有の崖地形、「長幕」ですね。

星空観賞なんかにも良さそうな展望台ですが、残念ながら僕が泊まった時は曇っていました。



次回は大東諸島旅行の2日目。北大東島北部の見どころ、大東ピラミッド北港を巡ります。


ブログランキング参加中!クリックで応援をよろしくお願いいたします。
にほんブログ村 旅行ブログ 国内旅行へ
にほんブログ村

スポンサードリンク

|投稿:2023.07.30 | 最終更新:2023.07.30 |カテゴリ: 旅行記

大東諸島旅行記【北大東島編③】レンタサイクルで上陸公園と北大東漁港、長幕を周る

大東諸島

2023年5月4日(木)

北大東島の西港周辺を散策し終えたところで16:40。日没まではまだ時間があるので、北大東島の南西海岸をグルリと周ってみることにしました。


大東諸島

北大東島には島を一周する道路があり、島のほとんどの海岸線に沿って走ることができます(一部は内陸を通る)。そこまでアップダウンがないため、大海原を眺めながらの快適なサイクリングを楽しむことが可能です。

西港を出発し、島を反時計回りに行けるところまで進んでみることにしました。


大東諸島

一周道路を走っていると、何とカニと遭遇!ゆっくりと横歩きで道を横断中でした。こんなワイルドな感じは、南の島ならではですね。

無事横断できますように…。まぁ車はほとんど通らないので、大丈夫だと思いますが。


大東諸島

道路から海の方を見るとこんな感じ。サンゴ礁の島らしいゴツゴツとした荒々しい海岸線がひたすら続きます。転んだら痛そう…。

海の向こうには明日向かう予定の南大東島が見えていますね。ずっとこんな感じの風景を見ながら、のんびりと進んでいきます。この気楽な感じが島旅の醍醐味ですよね。




上陸公園 北大東島の開拓団が上陸した場所



16:55
一周道路沿いにある上陸公園にやってきました。ここは明治36年、南大東島を開拓していた玉置商会が社員を北大東島に派遣した際に上陸した場所なんだそう。この時は開拓の意思を示すため、現在の役場付近にサトウキビ8株を植えていったようです。実際に北大東島の開拓が本格的に始まるのは、7年後の明治43年でした。


大東諸島

こちらが上陸公園です。そして、この小さな入江のようになっている場所が、かつての上陸場所ですね。確かに南大東島からも近いですし、小さいながらも湾のようになっているので、険しい海岸線が続く北大東島の中では上陸しやすい方なのでしょう。

海へと向かう傾斜地にレールを敷き、砂糖樽を滑らせて、船で搬出していたのだそうです。海へと下っていくこの階段らしい道のあたりに、かつてはレールが敷かれていたのでしょう。




北大東漁港 島を発破して造り上げた大規模な堀込港



17:10
上陸公園からさらに南下、北大東漁港に到着。こちらは2019年に完成した新しい漁港です。


大東諸島

こちらが北大東漁港です!

遮るものが無い外洋に位置する島なので、防波堤が高く、まるで要塞のような港です。

なお、この港があった場所、かつては陸地があった場所でした。岩盤をダイナマイトでガンガン吹っ飛ばし、海岸近くの地面を掘り込むことにより、港を完成させました。

北大東島近海は非常に深いうえに波が激しく、まともに造っても防波堤を建設することが難しかったので、「港が造れないなら島を削って港にしよう!」という大胆な発想が採用されたのでしょう。

実際、この港が出来る前は、波から船を守るため、漁船はその都度クレーンで陸上に揚げていたのだそう。この漁港が完成したことにより、クレーンを使わずとも直接出漁できるようになり、飛躍的に便利になったのだそうです。


大東諸島

北大東漁港の東部には北大東漁港休憩所があり、そこからも漁港を俯瞰することができます。

休憩所には、島内では貴重な公衆トイレがあります。


大東諸島

ちなみにこちらは翌日撮影した北大東漁港の様子。晴れていると、港の中でさえ鮮やかなグラデーションが見られるのですね。大東諸島、恐るべし…。




江崎港 北大東島南部に位置するもう1つの玄関口



17:20
北大東島の南端にある港、江崎港に到着。フェリーだいとうは基本的には西港に発着しますが、風向きや波の状況によっては江崎港に着岸することもあるようです。


大東諸島

こちらが江崎港です。船が発着する頻度が低いせいか、西港に比べると殺風景な感じですね。

西港と同じく、こちらの港にも防波堤などはなく、波がうねる外洋に面しています。このような環境であるため、大東諸島での上陸シーンはかなり特殊。波が高く、船を岸壁まで寄せることができないため、客の乗降時や荷物の積み下ろしの際にも、少し沖合に停泊するのです。

岸壁から離れたまま、どのように客や荷物を上陸させるのでしょうか?その答えが大東諸島でしか見られない大胆すぎる上陸方法、クレーン上陸なのです。港にスタンバイしたクレーン車が乗客を乗せたカゴを吊り上げ、船から港へ、あるいは港から船へ運ぶことにより、上陸または乗船を行っています。

そんな貴重な体験をしてみたかったのですが、残念ながら今回の大東諸島滞在期間中には、フェリーだいとうの寄港は見ることすらできませんでした。まぁ週1便程度しかない船なので、それも仕方のないことですね。


大東諸島

ちなみにこちらが、翌日撮影した晴れた日の江崎港の様子。晴れると海の青さがより映えますね。


大東諸島

江崎港のすぐ東側の海岸はご覧のような荒々しい海岸。大東諸島の海岸のうち、ほぼ全てがこのようなサンゴの島らしいゴツゴツとした海岸です。本日の波は比較的穏やかだとは思うのですが、白波が黒々とした岩に次々と押し寄せており、大東諸島を取り巻く海の激しさの片鱗を感じることができました。




台風岩 大東諸島の台風の凄まじさを知ることができる名所



17:30
夕食の時間が迫ってきたのでそろそろ宿へ向かいます。

ただ、その前に江崎港近くにある名所、「台風岩」を見ておきたかったので、最後に立ち寄ることにしました。


大東諸島

こちらが台風岩です。

一見すると道端に転がっている何の変哲もない岩。実はこの岩、平成21年に大東諸島に接近した台風により、別の場所から吹き飛ばされたもの。岩の大きさは横4.6m、高さ約3.3m。岩の大きさからも、当時の風の凄まじさが窺い知れます。




長幕 島の内陸で見られる環礁の名残

台風岩から内陸部を通り、今夜の宿であるハマユウ荘へ。北大東島および南大東島は内陸へ向かうほど標高が低くなるという特殊な地形であるため、いきなり下っていくことになります。なんだか不思議な感覚。




17:40
北大東島で見られる特殊な地形、「長幕」の下に到着しました。


大東諸島

こちらが長幕です。

海岸線の内側に沿って、内陸部を取り囲むように屏風のような崖が聳えています。環状サンゴ礁(環礁)が隆起することにより誕生した北大東島。この長幕は、かつての環礁の名残なのだそうです。

このような崖が連なっているため、長幕の周囲は開発の手を免れました。そのため珍しい植物の群落地となっており、国指定の天然記念物にも選定されているようです。


大東諸島

植物のことはあまり詳しくないですが、遠くから見てもかなり特異な地形であることはよく分かります。この崖の向こうに海があるとは、俄かには信じられないですね。

どこまでも続く長幕を横目に自転車を漕ぎ、ハマユウ荘に戻りました。


次回は北大東島の宿泊施設の1つ、ハマユウ荘に宿泊した際の様子を紹介します。


ブログランキング参加中!クリックで応援をよろしくお願いいたします。
にほんブログ村 旅行ブログ 国内旅行へ
にほんブログ村

スポンサードリンク

|投稿:2023.07.25 | 最終更新:2023.07.25 |カテゴリ: 旅行記

大東諸島旅行記【北大東島編②】西港と燐鉱石貯蔵庫跡

大東諸島

2023年5月4日(木)

那覇空港から琉球エアーコミューターのプロペラ機に揺られ、南大東島を経由して、絶海の孤島、北大東島にやってきました。島に着いたのは15時過ぎでしたが、北大東島での滞在時間は24時間程しかないので、夕食の時間まで島内を散策することにしましょう。

今回宿泊するハマユウ荘ではレンタカー、レンタルバイク、レンタサイクルの取り扱いがあります。北大東島はそこまで大きな島ではないので、電動アシスト付き自転車を借りることにしました。台数がそこまで多くないので、利用の場合は予約しておくことをおススメします。


大東諸島

まずは島の西へ向かいます。ハマユウ荘から西へ約1km、北大東島の西側にある港地区に到着しました。役場や小中学校がある中野地区に次いで、住民が多いエリアです。ここには島唯一の郵便局や、島に2軒ある宿泊施設の1つ、民宿二六荘があります。

フェリーで北大東島を訪れる場合、島の西部にある西港から上陸するのが一般的です(波や風の状況によっては北港や江崎港に着岸する場合もあります)。西港近くにある港集落は、北大東島の海の玄関口とも言えるでしょう。




旧西港 急な下り坂を下った先にあるかつての港


16:10
旧西港に到着しました。こちらは、かつて北大東島の主要港として栄えた港で、現役の西港のすぐ北側にあります。


大東諸島

こちらが旧西港です!

旧西港へのアプローチは、大海原に転がり落ちていくような急坂!かの有名なゆずの名曲のように、自転車のブレーキをいっぱいに握りしめて、ゆっくりゆっくりと下っていきます。そうでもしないと、そのまま海にダイブしてしまいそう…。


大東諸島

旧西港から眺めた太平洋。

港にしては岸壁が異様に高く、縁に立って海を見下ろすと足がすくんでしまうほど。遮るもののない大海原に位置しており、日ごろから高波に洗われる危険があるので高く造られているのでしょう。

それにしても海が信じられないほど青いですね。沖縄の他の離島とも異なる、深い青色。多くの旅人から「大東ブルー」と親しまれている青さです。


大東諸島

旧西港から南方を望むと、現在の西港、そして海の向こうには南大東島の平坦な島影がうっすらと見えていました。


大東諸島

こちらが旧西港荷揚げ場跡

かつては船は沖合に停泊させ、停泊させた船から小船で荷物や人を運び、この場所から島に揚げていたのだそうです。所謂「艀(はしけ)」というものですが、現在では国内から艀は姿を消しています。




燐鉱石貯蔵庫跡 西港裏にあるかつての繁栄の名残

大東諸島

旧西港のすぐ内陸側には、燐鉱石貯蔵庫跡があります。非常に目立つ存在なので、西港を訪れた人は、嫌でも目にすることになるでしょう。北大東島最大の見どころと言っても過言ではありません。

石造りの壁のような遺構、そしてコンクリート造りのトンネル跡が目を引きます。このトンネルの中を、燐鉱石を積んだトロッコが通っていたのだそうです。

トンネルは風化が進んでおり、崩れている箇所がいくつもありました。トンネルの手前にはロープが張られていたので、立ち入りは遠慮しておきました。


大東諸島

こちらがトンネルの出口に当たる部分。まるで古代遺跡のような美しさ。

ここから燐鉱石を満載したトロッコが出てきて、沖で待つ船に鉱石を積みこんでいました。


大東諸島

こちらが現地の看板に掲載されていた当時の様子です。何本ものレールがカーブを描き、トンネルから海の方へ向かっていたのが分かります。


大東諸島

トンネルの内部はこんな感じ。所々、天井に穴が開いています。この穴から燐鉱石を流し込み、トンネル内を通るトロッコに積んでいたんですかね。


大東諸島

レールは海上に迫り出した桟橋まで伸びています。この桟橋の先端からじょうごホースを使って、鉱石を船に積みこんでいました。桟橋もかなり風化していそうな雰囲気だったので、さすがに先端に行くのはやめておきました。


大東諸島

燐鉱石貯蔵庫周辺を散策してみましたが、レールの跡らしきものをいくつも見かけました。よく見ると、通常の鉄道よりも幅が狭いレールであることが分かります。まさに小さなトロッコがここを走っていた証と言えるでしょう。

このように、往時に思いを馳せながらゆっくりと遺構を散策するのが、非常に楽しい時間でした。




西港公園 北大東島の玄関口を見下ろす公園

大東諸島

旧西港のすぐ近く、西港の裏手にある西港公園に立ち寄りました。

非常に綺麗に整備された公園。ベンチや東屋、公衆トイレが完備されており、休憩には最適です。


大東諸島

西港公園からは北大東島の玄関口の1つである西港を見下ろすことができます。なんて鮮やかな青い海!群青色の「大東ブルー」を心行くまで堪能しました。


次回は北大東島の西海岸の見どころ、上陸公園北大東漁港を巡ります。


ブログランキング参加中!クリックで応援をよろしくお願いいたします。
にほんブログ村 旅行ブログ 国内旅行へ
にほんブログ村

スポンサードリンク

|投稿:2023.07.19 | 最終更新:2023.07.19 |カテゴリ: 旅行記

大東諸島旅行記【北大東島編①】飛行機で南大東島を経由して北大東島へ

大東諸島

2023年5月4日(木)


琉球エアコミューターのプロペラ機で那覇から南大東島へ

大東諸島への旅の出発地は沖縄県の玄関口である那覇空港。全国各地の主要空港だけでなく、沖縄県各地の離島への便が発着しています。


大東諸島

こちらが大東諸島へ向かう琉球エアコミューターの機体。かなりコンパクトなプロペラ機です。小さな島へ向かう便なので、機体は空港の隅の方に待機。そのため、搭乗口からバスで飛行機の元まで移動しました。


大東諸島

前章でも紹介しましたが、那覇と大東諸島とを結ぶ便は那覇、北大東、南大東を三角形を描くように運航されています。今日は南大東島に先に寄港する日。本日の最終目的地は北大東島なので、まずは那覇から南大東島へ飛び、そこから同じ機体で北大東島へ飛ぶことになります。


大東諸島

座席は2列×2という、特急列車のような配置。機内が狭めなので、飛行機というよりも列車のような印象ですね。


大東諸島

今回座ったのは前から6番目の座席。前から6番目の座席は、プロペラを最も近くから見ることができる席です。プロペラを間近で見たい方は、座席指定する際には6番目の席を選ぶのがおススメです。


大東諸島

13:20
琉球エアコミューターの南大東空港行きのプロペラ機は、ブイイイイインという音を響かせながら那覇空港を離陸。機体を左側に傾け、沖縄本島南部を旋回しつつ、東シナ海上空へ。

沖縄本島が見えなくなると、あとは東シナ海を眼下に見ながらひたすら東へ。海以外何も見えません。




大東諸島

14:10
南大東島が見えてきました!

大海原に浮かぶペッタンコな島。山は無く、ただただ広大な畑と森が広がっています。シムシティで「えいやっ」と作ったような島です。島は平坦ですが、島の周囲は険しい崖。上陸を拒むような険しい海岸が続いています。


大東諸島

着陸態勢に入りました。

どこまでも畑が広がる南大東島の大地。沖縄というよりも北海道っぽい感じ。よく見ると小さな池が点々としていますね。翌々日、あの池で行われるカヌーツアーに参加するので楽しみにしておきましょう。


大東諸島

14:15
約1時間のフライトを経て、南大東島に初上陸!

国内屈指の絶海の孤島。せっかくであればフェリーで訪れたかったですが、飛行機で訪れても達成感がありますね。


さて、本日は北大東島まで行くため、引き続きこの機体に搭乗するのですが、一旦南大東空港で降りる必要があります。ボーディングブリッジもバスもないので、滑走路を歩いてターミナルへ向かいます。


南大東空港で乗り継ぎ

一旦飛行機から降り、南大東空港のターミナルビルへ。出口には行かず、そのまま待合室へ向かうよう案内されます。


大東諸島

こちらが南大東空港の待合室。これから北大東空港へ向かう者、南大東空港から北大東空港経由で那覇空港へ向かう者たちが搭乗の時を待っています。こじんまりとした待合室にはベンチとテレビがあり、意外と多くのお客さんがマッタリと過ごしていました。待合室内にもトイレがあり、乗継客も利用可能です。




日本最短空路 南大東空港から北大東空港へ

大東諸島

14:30
いよいよ北大東空港へ向かう便に搭乗します。

これから搭乗する南大東空港と北大東空港とを結ぶ空路は、国内でも最も短距離の空路。両空港は直線距離にして12kmしか離れておらず、時刻表のうえでは20分で到着することになっています。この20分には滑走路上をウロウロする時間も含まれており、実際の飛行時間はさらに短くなるでしょう。

せっかく貴重な搭乗ができるので、実際の飛行時間を計測してみたいと思います。


大東諸島

14:45
南大東空港を離陸。

北大東島がある北へ向かって飛び立ちました。南大東島の大地が遠ざかり、あっという間に海上へ…。


大東諸島

そのまま真っ直ぐ北大東島へ向かって飛んでいくのかと思いきや、海上に出たところで思い切り左側へ旋回。そのまま反時計回りに旋回を続け、南大東島の方へ戻っていきます。再び眼下に広がる南大東島の大地。

安全な飛行のため、ある程度高度を上げる必要があるのでしょう。南大東島の上空を飛びながら少しずつ高度を上げます。そしてベルトサインが消えることがないまま、着陸体勢に入ったとのアナウンス。


大東諸島

14:50
いよいよ本日の最終目的地、北大東島への着陸です。

グングン近づく北大東の大地。隣の南大東島よりも一回り小さいですが、瓜二つの島。切り立った海岸線と島一面に広がる畑。


大東諸島
14:55
北大東島に到着!

ストップウォッチで測っていましたが、実飛行時間は5分51秒。グルリと遠回りをしたものの、驚きの短時間フライトでした。

当然北大東空港にもボーディングブリッジはないので、滑走路を歩いてターミナルビルへ。ターミナルビルには本日宿泊する「ハマユウ荘」のプラカードを持ったおじさんの姿。北大東島に到着した余韻に浸る間もないまま、預け荷物を受け取り、送迎車に乗り込みました。




大東諸島

ハマユウ荘の送迎用ワゴンに乗り、一路ハマユウ荘へ。GWだけあって送迎用ワゴンはほぼ満員。沖縄本島から親戚一同でやってきた集団、1人旅風のおじさんなどを乗せ、ワゴンはノンビリと農道を進んでいきます。

サトウキビ畑。上空から見た印象以上にアップダウンが激しい大地。やがて役場や小中学校、スーパーマーケットが建ち並ぶ北大東島の中心街を通り抜け、北大東空港から15分程で本日の宿、ハマユウ荘に到着しました。


大東諸島

こちらが本日から1泊するハマユウ荘。北大東島にある2軒の宿泊施設のうちの1つです。最果ての離島とは思えないほど立派な施設です(ハマユウ荘の宿泊記は次の次の次くらいの章で紹介したいと思います)。

北大東島にいられるのは明日の午後まで。あまり滞在時間は多くないので、早速北大東島の散策を始めましょう。

次回、レンタサイクルを借り、北大東島の西港へ向かいます。


ブログランキング参加中!クリックで応援をよろしくお願いいたします。
にほんブログ村 旅行ブログ 国内旅行へ
にほんブログ村

スポンサードリンク

|投稿:2023.07.10 | 最終更新:2023.07.10 |カテゴリ: 旅行記

大東諸島旅行記【目次】

大東諸島旅行記

このページは目次です。各記事へは以下のリンクからアクセスしてください。


【序章】大東諸島の魅力・行き方


【1日目 2023年5月4日(木)】

【北大東島編①】飛行機で南大東島を経由して北大東島へ
【北大東島編②】西港と燐鉱石貯蔵庫跡
【北大東島編③】レンタサイクルで上陸公園と北大東漁港、長幕を周る
【北大東島編④】ハマユウ荘宿泊記

【2日目 2023年5月5日(金)】

【北大東島編⑤】レンタサイクルで大東ピラミッドと北港を周る
【北大東島編⑥】レンタサイクルで沖縄県最東端の沖縄海へ
【北大東島編⑦】レストランはまゆうで大東寿司を食べる

【南大東島編①】飛行機で北大東島から南大東島へ
【南大東島編②】星野洞と南大東漁港
【南大東島編③】南大東島の居酒屋「なすび」で呑む

【3日目 2023年5月6日(土)】

【南大東島編④】日の丸山展望台と南大東島地方気象台
【南大東島編⑤】シュガートレインの跡地を巡る
【南大東島編⑥】海軍棒プールとバリバリ岩
【南大東島編⑦】大東そば いちごいちえで大東そばと大東寿司を食べる
【南大東島編⑧】南大東島カヌーツアー
【南大東島編⑨】ホテルよしざと宿泊記

【4日目 2023年5月7日(日)】


【南大東島編⑩】グレイスラム本社工場と大池展望台
【南大東島編⑪】本場海岸と塩屋海岸

【終章】さらば、大東諸島


ブログランキング参加中!クリックで応援をよろしくお願いいたします。
にほんブログ村 旅行ブログ 国内旅行へ
にほんブログ村

スポンサードリンク

|投稿:2023.07.05 | 最終更新:2023.11.22 |カテゴリ: 旅行記

大東諸島旅行記【序章】大東諸島の魅力・行き方

大東諸島

2023年のGW、沖縄県の大東諸島を旅してきました。

これまで沖縄県の離島は何回か訪れましたが、大東諸島は未踏でした。大東諸島と言えば、台風が来るたびに「台風〇号は南大東島の300km南をゆっくりと進んでいます」というアナウンスが流れ、名前くらいは聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

そんな知名度は高めながら、どんな場所なのかはイメージが湧かなかった大東諸島。まとまった休みがとれるGW、満を持して行ってみることにしたのです。

この記事では、大東諸島の旅行記を始める前に、大東諸島の魅力やアクセス方法などについて紹介したいと思います。






大東諸島とは?

大東諸島

大東諸島は沖縄本島の約300km東、奄美大島の約300km南東に位置しています。2つの有人島と1つの無人島以外、数百kmにわたって陸地が存在しない、国内屈指の絶海の孤島です。


大東諸島

大東諸島周辺を拡大してみましょう。

大東諸島には南大東島北大東島という2つの有人島があります。行政区域としては、それぞれ南大東村北大東村という2村に分かれています。両島の間は7~8km程しか離れていないのですが、その間に横たわる海域は1000m以上の深さがあり、簡単に行き来することができません。

南大東島の方が人口、面積ともに大きめ。山手線の内側の半分ほどの広さの島に約1,200人が暮らしています。一方の北大東島は人口、面積ともに南大東島の半分以下の小さな島です。

なお、南大東島の約150km南には大東諸島第3の島、沖大東島があります。かつてはリン鉱石の採掘で栄え、約2,000人もの人口を誇った沖大東島ですが、1945年に鉱山は閉山。現在は無人島になっているどころか、アメリカ海軍の射爆場になってしまっており、上陸することすらできなくなっています。




大東諸島の魅力

大東諸島の魅力を紹介します。

沖縄の離島の大きな魅力の1つに美しいビーチを挙げる方も少なくないでしょう。沖縄の場合、大体どの島へ行っても美しいビーチが待っているものですが、大東諸島はビーチが皆無と言っても過言ではありません。島の周囲は険しい崖に囲まれ、海水浴を楽しめるようなビーチはほとんど存在しないのです。そんな特殊な環境下にある大東諸島は、沖縄の離島の中でもかなり玄人向けの島と言えるでしょう。

…とはいえ、大東諸島は他の島々とは一味違った魅力があるのです。


大東諸島

信じられないくらいの群青の海は、大東諸島の魅力の1つ。他の沖縄の島々とは一線を画す、深く吸い込まれそうな程の青さは、旅人の間で「大東ブルー」とも呼ばれ、憧憬の対象となっています。

そんな青い海を港から見られるのです。




大東諸島

2つの島々を取り巻く特殊な歴史や地形もまた、大東諸島の魅力と言えるでしょう。

人々が住み始めて100年程度しか経っていない大東諸島。南大東島は製糖業により発展、北大東島はリン鉱業により発展した後に製糖業へと移行しました。そのような歴史的背景から、両島は「島全体がサトウキビ畑」と言っても過言ではないほど、大規模なサトウキビ畑が広がっています。また、北大東島ではリン鉱業の名残を後世に伝える遺構を見ることができます。

地理、地学的な点から見ても、両島ともに、サンゴ礁が隆起して誕生した、元々はニューギニア近海で誕生して長年かけて現在の場所まで移動してきたという、特殊な過去を持っています。そんな特殊な島の成り立ちを物語るような鍾乳洞や大地の裂け目を見ることもできるのです。


大東諸島

他の沖縄の島とは異なる独自の歴史を歩んできた大東諸島は、食文化も独特。

沖縄そばをルーツに持つ大東そばだけでなく、伊豆諸島の島寿司をルーツに持つ大東寿司が島の名物。大東諸島への開拓団は八丈島からやってきたという経緯から、沖縄と伊豆諸島の食文化が融合し、独自の食文化が形成されているのです。

また、ナワキリ(正式名:クロシビカマス)という深海魚も大東諸島ならではの食材。食べているのは国内でも僅かな地域のみなので、大東諸島を訪れたら是非とも食べてみてください。




大東諸島へのアクセス方法

大東諸島へのアクセス方法について紹介します。大東諸島へのアクセスは飛行機かフェリーの2択です。

飛行機でのアクセス

大東諸島

大東諸島へのアクセス方法として、最も一般的なのが飛行機によるアクセス。北大東島、南大東島ともに空港があり、基本的に毎日那覇空港からの便が運航されており、所要時間は約1時間です。

ただ、運航の仕方がやや特殊なので注意が必要です。


大東諸島

那覇空港と大東諸島を結ぶ航路は上の図のように、午前および午後に1往復ずつ設定されています。

午前中の便は単純に那覇空港と南大東空港を往復する便

午後の便は那覇空港、北大東島空港および南大東島空港を三角形に結ぶ便です。

初見殺しなのが、この午後の便。こんな運航形態を採っているところは、国内ではここが唯一です。本土から大東諸島への距離が遠いうえ、利用者数もそこまで多くないため、両島へ往復の便を飛ばすよりも効率良く両島に寄港する三角形の運航形態が採用されたのでしょう。

さらにややこしいのが、寄港の順番が曜日によって変わること。ある曜日は那覇→北大東→南大東→那覇、ある曜日は那覇→南大東→北大東→那覇という具合に、時計回りか反時計回りか、曜日によって逆転するのです。旅程を立てる際には、曜日によって変わる寄港順を念頭に置いておく必要があります。


大東諸島

ちなみに予約する際には注意が必要。三角形の運航形態の便を予約する場合、一区間(上の図の例だと、那覇→北大東島、南大東島→那覇)の予約の場合はJALのサイトから予約可能なのですが、二区間(上の図の例だと、那覇→北大東島→南大東島、北大東島→南大東島→那覇)の場合はJALのコールセンターに電話をする必要があります。なお、三角形の運航形態をしている関係上、一区間でも二区間でも同じ運賃で利用することが可能です。




フェリーでのアクセス

飛行機よりもさらに上級者向けなのがフェリーです。那覇の泊港と大東諸島の両島の間を大東海運フェリー「だいとう」が結んでいます。

週に1往復程度のみ、那覇から大東諸島まで15時間かかる、運航日が決まるのは約1ヶ月前、海が荒れれば運航日が延期になる…。一般的な社会人にとっては、フェリーに乗ること自体、かなりハードルが高いことだと思います。

運航スケジュールや運賃などは、大東海運の公式サイトをご確認ください。


大東諸島
※大東海運のサイトより

飛行機と同様にフェリーもまた、便によって先に着く島が異なります。15時間かけて大東諸島へ到着したフェリーは2日かけて両島に2回ずつ寄港し、再び15時間かけて那覇へと戻ります。

今回は旅程の都合上利用しませんでしたが、フェリーの方が圧倒的に安いので、時間に余裕があり、船酔いをしない方にはおススメです。さらにフェリーで大東諸島を訪れた場合、他の島では決して体験できない方法で上陸することになります。詳しくは「大東島 クレーン」で検索してみてください。

私はタイミングが悪く、見ることすらできませんでしたが、驚くような方法で上陸することが可能です。




今回の旅の行程

大東諸島

旅程とザックリとした金額(金額は大人2人分)はこんな感じ。

今回はGWを利用して4泊5日の旅程を組みました。北大東島に1泊、南大東島に2泊する計画です。北大東島はレンタサイクルで、南大東島はレンタカーで巡ったのですが、結果的に割とゆったりと巡れる日程となりました。

また、南大東島では池をカヌーで巡るツアーやナイトツアーに参加しました。現地の方が案内するツアーに参加することで、より貴重な体験ができた気がします。

それでは次回の記事から、旅行記を開始したいと思います。大東諸島への旅をしようと考えている方の参考になれば幸いです。


ブログランキング参加中!クリックで応援をよろしくお願いいたします。
にほんブログ村 旅行ブログ 国内旅行へ
にほんブログ村

スポンサードリンク

|投稿:2023.07.04 | 最終更新:2023.07.04 |カテゴリ: 旅行記

| PAGE-SELECT |