大塩温泉(福島県金山町)
福島県会津地方に、入るチャンスが数年しかない温泉があります。
実際に温泉を紹介する前に、この温泉が出来た経緯を、汚い図を交えながら説明します。
只見川の畔に作られた大塩温泉の共同浴場。
しかし1955年、下流に本名ダムが建設され、温泉は水没することになります。
この時、川の水位が上がった影響で、斜面の上から新たに温泉が湧き始めました。
それから60年、斜面の上の湯船が大塩温泉の名物露天風呂として、知る人ぞ知る存在になっていました。
2011年7月に発生した集中豪雨により、この辺り一帯は甚大な被害を受けました。
下流の本名ダムは水害により、水を溜める機能を失いました。
その結果、大塩温泉付近の水位は再び下がり、斜面の上の湯船は枯れ、水没していた共同浴場が約60年ぶりに姿を現したのです。
所有者である「民宿たつみ荘」、温泉ファンの方々の手により、現在は入浴ができるようになっています。
入浴する際には、感謝の意味を込めて、所有者である「たつみ荘」さんに一言挨拶してから入りましょう。
こちらが60年ぶりに蘇った大塩温泉共同浴場です。
只見川の雄大な流れが眼前に迫る、絶好のロケーションです。
また、この温泉は、日本でも有数の炭酸泉なのです。
お湯に浸かっていると、体に泡がたくさん付着するので、見ていて面白いです。
温度が低めなので、景色を見ながら長湯するのも良いですね。
と言っても、ずっと浸かっているわけにもいきません。
この日は、午前中から上流のダムが放水を始めたそうで、11時になる頃には水位があがり、湯船が浸水し始めていました。
このように、常に入れるわけではないこともまた、この温泉が“幻の温泉”と呼ばれる所以です。
川辺の湯船とは別に、たつみ荘の隣にも温泉施設があります。
200円という格安で入れることができ、オススメです。
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|投稿:2013.07.01 | 最終更新:2018.07.05 |カテゴリ: 福島県