旅行記 7月の天売・焼尻 【2-4】焼尻島から天売島へ
7月7日(金) |
焼尻島散策⑥ ~焼尻島サイクリング~
12:50
昼食を食べ終わったところで、フェリーの出発時間である15:10までは時間があったため、もう一度島内の散策に出掛けることにした。
今度は自転車で。フェリーターミナル横でレンタサイクルを借り、いざ出発!
島を一周する道は徒歩で周ったので、今度は島の真ん中を真っすぐに伸びる道に行ってみた。島の真ん中にあるのは牧草地と原野。そこを貫く一本道。自転車で颯爽と走るのが気持ち良い。
天気がどんどん下り坂に向かっているのが気がかりだが…。
いた!羊!
島を一周した時には一度も見なかった羊だが、島の真ん中の牧草地にはたくさんいた。思い思いにムシャムシャと草を食んでいる。
絶えず海風が吹き付けるこの島の牧草は、ミネラルと塩分が豊富に含まれており、良質の羊が育つのだそうだ。
(カーソルを合わせると、3時間前の写真に変わります)
13:45
3時間ぶりに島の西端、鷹の巣園地までやってきた。ここからは焼尻島全体を見渡すことができるが、3時間前とはうってかわって生憎の空模様。天気によって、島の印象はだいぶ変わるものである。海の向こうに見えた天売島も、今や霧の向こうだ。
晴れているうちに歩くことができて本当に良かった。
雨が降り出すことを恐れ、南海岸の道道を一気に下り、再び島の東端へと移動した。
焼尻島散策⑦ ~旧小納家(焼尻郷土館)~
14:10
東海岸の集落を走っていると、古風な木造建築を発見。看板を見ると、どうやら焼尻島の郷土館らしい。元々は石川県より焼尻島に移住し、漁業や呉服、雑貨商を営んでいた小納家の住宅だそうで、この建物は北海道教育委員会指定の文化財なのである。
玄関口で店番をしていたおばあちゃんに見学料320円を支払い、中に入る。
館内は撮影禁止であるため、写真でお見せすることは出来ないが、中には明治期の焼尻島における生活の様子を窺い知ることができる品々が並んでいる。陶器が多かったので、しげしげと眺めていると、「移住した時に石川県から持ち込んだ九谷焼です」とおばあちゃんが教えてくれた。
この建物には郵便局や電信局も併設されていたようで、2階には通信に使ったであろう機材も展示されており、興味深かった。
第2の目的地、天売島へ
14:55
第2の目的地、天売島に向かうフェリーの出航時間が迫ってきたため、フェリーターミナルに戻ると、観光客らしき中高年が数組待合室のベンチに腰かけていた。トップシーズンではあるが、やはり平日だからか、そこまで賑わっているという感じではない。
船が来るまでの僅かな時間、ターミナルの隣にある売店へと走り、焼尻島産ふのり(海藻の一種)を土産用に購入した。
15:02
港の防波堤を窮屈そうに通り抜け、羽幌からのフェリー「おろろん2」がやってきた。船首に赤く「天」の文字。船体にはニコニコスマイルでピースサインをした太陽と星。
どんよりとした日本海に似つかわしいイラストだが、その無骨なフォルムは北の島へ向かう船に相応しい。「おろろん2」は唸りを揚げながら、ゆっくりと接岸。タラップが下ろされた。
「おろろん2」の船内図を見ると、何と4階建て!外観では分からなかったが、こんなにも多くの居住空間を隠し持っていたのだ。
船長室、操舵室、一等室しかない最上階には縁がないものの、二等室だけでも3フロアと選び放題なのだ。我々はデッキに近い3階の二等室へ。
二等室はフェリーの定番であるカーペット敷きの雑魚寝ルーム!今日は空いているので、各々好きな場所を陣取る。
フェリーのカーペットルームは、格安でなおかつ足を伸ばしたまま移動することができる、最も贅沢な移動手段の一つだと、個人的には思っている。ただ、今日のような波の荒い日は、体全体でもろに揺れを受けることになるので、あっという間に酔ってしまう。こんな日はデッキで風を受けて、気を紛らわせるのが良い。
15:12
デッキにて焼尻島との別れを告げる。徒歩で、自転車でつぶさに周った集落がゆっくりと遠ざかっていく。先ほど訪れた旧小納家は一際目立つな。
船はゆっくりと加速しながら、防波堤の間を抜けていった。
防波堤を抜けると、再び荒波が待ち受けていた。波が真下から突き上げ、船を容赦なく揺らす。デッキに立っていると、バランスを崩しそうになるくらいだ。船室にいたら、あっという間にグロッキーになっていただろう。
周囲は視界が悪く、焼尻島の姿も既に霧の中だ。
15:37
天売島が見えてくる頃には視界は晴れ、青空も顔を覗かせるようになった。
いよいよ、第2の目的地であり、今宵の宿が待つ天売島に接近する。まだ外海であるが、少し波が落ち着いたような気がした。
白い灯台が建つ防波堤を過ぎると、そこは天売港。釣り人の笑顔に出迎えられての入港だ。
15:41
定刻よりも5分程度の遅れて天売島到着。
焼尻島のものと瓜二つのフェリーターミナル、食堂、貸自転車屋、貸釣具屋…。各宿の出迎えも加わり、焼尻島よりも幾分か賑やかな雰囲気。
グロッキーだった朝とはうってかわって、元気な足取りで天売島への上陸を果たしたのであった。
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|投稿:2017.09.26 | 最終更新:2019.03.07 |カテゴリ: 旅行記