旅行記 7月の天売・焼尻 【3-2】さらば、天売・焼尻
7月8日(土) |
島旅の終わり
10:00
我々は朝の天売島一周ツーリングを終え、天売港にて船の到着を待っていた。羽幌港行きのフェリーは10:25に出航予定だ。
海鳥一色の天売港。顔はめパネルの穴はその位置で良いのか?
出航まであまり時間はないが、港周辺で土産を買う。ウニ直売所があったので、ウニの塩水パックを実家に送った。あとは海鳥の形をした饅頭を職場用に…。
こじんまりとした土産屋さんだったが、商品がギッシリと並んでおり、品揃えは思いの外豊富であった。
10:19
いよいよ島を発つ。短いタラップを渡り、フェリー「おろろん2」に乗り込む。
高速船で帰るという選択肢もあったが、フェリーの旅情が捨てがたかったのだ。…まぁ昨日高速船で激しく酔った、というのも大きな要因ではあるが…。
10:25
唸りを上げ、「おろろん2」がゆっくりと岸壁を離れる。我々を含めた4~5人の旅人がデッキにて見守っていると、港の方から大きく手を振る人影が。
お巡りさんと、その娘さんらしき女の子だ。お巡りさんがにこやかに、ゆっくりと両手で手を振り、女の子がその傍らで恥ずかしそうに静かに手を振っている。思わずデッキにいる全員で思い切り手を振り、それに応える。
防波堤を抜け、姿が見えなくなるまで2人は手を振り続けてくれた。礼文島のような派手さはないが、心温まる見送りだった。
(カーソルを合わせると画像が変わります)
離れ行く天売島。北海道の中でもトップクラスの行きにくさを誇るこの島だが、また訪れたいものだなぁ。
目を凝らすと、一晩お世話になった民宿竹内、最後に立ち寄った海の宇宙館が見えた。
10:45
あっという間に天売島の島影は小さくなり、進行方向右手に焼尻島が見えてくる。
昨日に比べると海は穏やかで、海上を飛ぶ海鳥を撮影する余裕すらあった。海鳥の写真は上手く撮れなかったが…。
11:15
焼尻島に寄港。
防波堤の上で海鳥が羽を休めていたので、思わずシャッターを切る。港でもらった「海鳥の図鑑」によると、この鳥はウミウ。鵜飼いで使用されるのがこの鳥なのだそうだ。
焼尻島沖にポツンと浮かぶ岩。その名も神居岩。
岩の上にニョキっとしたものが聳えている。「まるで人工物のようだなぁ。こんな形の岩になるなんて、大自然の神秘だなぁ」なんて思っていたわけだが、帰宅して調べてみると岩の上の柱は人工物であった。
船の往来に妨げとなるものが海上にある場合、その障害物を灯りで照らさなければならない。こんな小さな岩に灯台を建てることはできないので、焼尻島にある灯台からこの岩を照らしているのだそうだ。灯りを照らす目印として、この柱が設置されたのだろう。
近くて遠い北海道本土へ
11:50
神居岩を過ぎた辺りで、青空が顔を出し始めた。海の色も、まるで沖縄の海のように鮮やかに輝き出す。それと同時にこれまでは見えなかった北海道の陸地がうっすらと見え始めた。
北海道本土から焼尻島の距離は約25km。それ程遠い距離ではなく、天気が良い日には北海道本土からも島影がハッキリと見えるくらいだ。しかし今日のように天気が思わしくない日には霧に阻まれてしまうし、一度海が荒れれば何日も往来ができなくなってしまう。
焼尻島、天売島は本土から近くて遠い島なのだ。
12:00
北海道本土が眼前に迫ってきた。
それにしても、ナイフでスパッと切ったような海岸だ。海岸段丘だろうか。
天売・焼尻では見ることがなかった高層ビルが目の前に!羽幌町が誇る温泉リゾートホテル「はぼろ温泉サンセットプラザ」だ。
こちらの大浴場でゆっくりと足を伸ばして船旅の疲れを癒すというのも良いかもしれない。
12:07
羽幌港到着。
実に28時間ぶりの北海道本土である。よくよく考えると、島には一日ちょっとしか滞在しなかったのか。もう少しのんびりしたかったものだ。天気が悪かったとは言え、原付でサクサクと一周してしまった天売島に関しては、やや消化不良になってしまったと言わざるをえない。焼尻島を徒歩で一周したように、小さな島だからこそ自分の足でゆっくりと周りたかったなぁ。
さらば!天売・焼尻!また来るよ!
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|投稿:2017.10.18 | 最終更新:2019.03.07 |カテゴリ: 旅行記