対馬・壱岐旅行記 【1-3】 対馬野生生物保護センターと日本最北西端の地、棹崎
2019年8月15日(木) |
昼食後、再び国道382号線で北上を開始します。
2004年に合併して対馬市になる前は峰町、上県町であった対馬市北部の町を通り、北へ北へと向かいます。所々に町や集落が点在していますが、基本的にはひたすら山の中の道。野生動物が飛び出さないか、ヒヤヒヤしながら進みます。
次なる目的地は、旧上県町に位置する「対馬野生生物保護センター」と「棹崎」。対馬を訪れるなら、絶対に外せないところです。
対馬野生生物保護センターでツシマヤマネコについて学ぶ
15:05
対馬野生生物保護センターにやってきました。国道からは少し離れた山奥にあり、いかにもヤマネコが出そうなロケーションです。
入場料は無料。ツシマヤマネコに関する展示が世界一充実している施設と言っても過言ではないと思いますが、無料で良いんですか!?
まずは「ツシマヤマネコってどんなネコ?」ということについて学びました。日本で一般的に見られる「イエネコ」との違いが詳しく書かれています。この日は空いていたためか、職員の方が詳しく解説してくれました。
現在では約70~100頭しか生息していないツシマヤマネコ。対馬を観光していても滅多に出会うことがない存在ですが、意外と交通事故による死亡例が多いようです。
我々がここを訪れた、ほんの5日前にも死亡事故があったのだとか。職員の方曰く、ツシマヤマネコは特に対馬北部に多く生息しており、事故の発生も北部に集中しているそうです。
野生生物保護センターでは、飼育されているツシマヤマネコ、「福馬」君が見られるとのことで、楽しみにしていたのですが、残念ながら「福馬」君は半月前に亡くなってしまったようです。15歳ということで、ネコとしては長寿だったんでしょうか。
合掌ー。
2019年7月に亡くなった「福馬」君、センターで飼育されている「ナミ」ちゃんの写真が展示されていました。可愛らしいですね。どこかトラのような面影もあり、イエネコよりもワイルドな顔立ちだと思います。
実際にツシマヤマネコが暮らす環境を再現したジオラマ。
ツシマヤマネコはネズミなどの小動物や野鳥、魚を餌としていたようです。人里離れた山奥に生息するイメージがありましたが、意外と水田の近くなどで餌を探すことも多いんだとか。
展示されているのはツシマヤマネコだけではありません。ツシマテン、チョウセンイタチなど、対馬に暮らす他の哺乳類、野鳥の剥製も展示されていました。
対馬北部は本当に野生動物が多く、僕も道端でツシマジカ、イノシシ、ツシマテンを目撃しました。
対馬野生生物保護センター。無料で開放しているとは思えない程、充実した展示内容でした。
対馬野生生物保護センターは対馬の最北西部、国道から離れた山の中にあります。路線バスはここまでは来ないため、訪れる場合はレンタカーがおススメです。
センターの前には駐車することができないため、棹崎公園の駐車場を利用するよう案内されています。駐車場からセンターまでは徒歩3分程度の距離です。
日本最北西端の岬、棹崎
対馬野生生物保護センターを訪れたのであれば、すぐ隣にある棹崎(さおざき)公園に立ち寄るのも良いと思います。ここは、日本でも最も北西に位置する場所。最果てを目指したい旅人には是非ともおススメしたいスポットです。
センターのすぐ脇に、山の方へ登っていく道があります。ここを登っていくと、日本最北西端の地へ行くことができます。公園内の遊歩道のような、ゆったりとした歩道を登っていくと、公園のように整備された場所に出ました。
ガサッ!
急に物音がしたので振り向いてみると、なんと芝生を駆けるシカの姿。こんな公園内でもシカが現れるとは…。
凄いぞ!対馬!
15:45
対馬野生生物保護センターから5分足らずで、灯台とモニュメントが見えてきました。
ここが「日本最北西端の地」、棹崎のようです。
棹崎の突端からは、対馬西海岸の断崖絶壁を一望することができました。晴れていないのが非常に残念ですが、この曇天が荒々しい雰囲気を倍増させている気がします。
まさにここは最果ての地。海の向こうは韓国です。
水平線の辺りに目を凝らしてみると…。
見えた!韓国です!
非常にうっすらとした影ですが、朝鮮半島の姿を見ることができました。
棹崎から韓国の釜山までは距離にして約49.5km。気象条件にもよりますが、日本国内から海外の領土を目視することができる数少ない場所の1つなのです(他は稚内や礼文島から見えるサハリン、与那国島から1年に数回だけ見える台湾)。この天気なので今日は諦めていたのですが、何とか見ることができて良かったです。
次回、対馬の最北端を目指します。豊砲台跡、韓国展望台などの見どころを巡ります。
対馬・壱岐旅行記 【1-4】 豊砲台跡と韓国展望台 対馬最北部を巡る
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|投稿:2019.11.11 | 最終更新:2019.11.15 |カテゴリ: 旅行記