【宿泊記】岩瀬湯本温泉 源泉亭湯口屋旅館に泊まってみた(福島県天栄村)
福島県の会津地方。知る人ぞ知る秘湯が点在し、良質な温泉が多いことで、温泉愛好家にも人気がある地域です。
2020年の冬、会津地方の山奥にある岩瀬湯本温泉に泊まってきました。岩瀬湯本温泉は福島県天栄村の奥地、阿賀川の支流である鶴沼川の谷沿いにある温泉地。数軒の旅館・民宿と、民家があるだけの小さな温泉地で、静けさと良質な温泉を求める方には最適な立地だと思います。
今回は岩瀬湯本温泉の中でも一番の老舗、源泉亭湯口屋旅館に泊まりました。宿の雰囲気、温泉、食事、どれも素晴らしかったので、紹介したいと思います。
茅葺き屋根の老舗旅館、湯口屋旅館
こちらが岩瀬湯本温泉の源泉亭湯口屋旅館です。
集落の一番奥に位置する、堂々たる佇まいの温泉旅館。茅葺き屋根と白壁が美しく、歴史を感じますね。
旅館の母屋の隣には洋風な建物。母屋とは渡り廊下で繋がっており、こちらの建物も湯口屋旅館の一部。
実は、この建物は昭和59年までは郵便局だったようです。庇の下の「〒」マークが描かれており、また建物の前にはレトロなポストが立っており、郵便局であった頃の名残を留めています。
そんな純和風建築の母屋とちょっぴりハイカラな別館から構成される湯口屋旅館です。上手く言葉にできないですが、旅情を感じずにはいられない素晴らしい雰囲気を持つ旅館だと思います。
湯口屋旅館のお部屋・館内の様子
さぁ、館内に入ってみましょう。
玄関をくぐると、いきなり階段が現れるという変わった造り。
内部も古民家風ですが、床や柱はピカピカに磨き上げられ、古い感じ全くはしません。
玄関前の階段を上がると、囲炉裏がある談話スペースがあります。とても落ち着くスペースで、風呂上がりや食事の後など、囲炉裏端で寛いだりしていました。
本棚にはちょっと懐かしい漫画や文庫本がズラリと並んでおり、手に取ってみるのも良いかもしれません(旅館の方が趣味で集めたもの?)。
湯口屋旅館のお部屋はこんな感じ。今回は、別館である「旧郵便局の2階」の部屋に泊まりました。外観は洋風ですが、部屋の中は純和風。懐かしい感じがする部屋ですね。
部屋に風呂、トイレ、洗面所は付いていませんが、特段不便に感じることはありませんでした(トイレが付いている部屋もあるようです)。
湯口屋旅館の大浴場
実は、岩瀬湯本温泉の源泉は湯口屋旅館の地下から湧き出しています。そこから各旅館にお湯が分配されているのです。つまり、岩瀬湯本温泉で一番新鮮なお湯に入れるということ。
湯口屋旅館の大浴場は、1階の玄関の目の前にあります。可能な限り源泉に近い場所に浴場を設置したということでしょう。期待を胸に、いざ大浴場へ!
こちらが湯口屋旅館の大浴場です。
内湯だけのシンプルなお風呂ですが、見るからにお湯が素晴らしい!黄色味がかったお湯がかけ流し!湯船から溢れ出したお湯が、浴室の床を流れていきます。僅かに鉄のような香りがする個性的なお湯です。
浸かってみると、少し熱め。すぐに体がポカポカに温まりました。見た目に反してパンチがあるお湯ですね。
「源泉亭」と名乗っているだけあり、素晴らしいお湯でした。滞在中、3~4回浸かりに行きました。
湯口屋旅館の食事
湯口屋旅館は食事も魅力。
夕食
他のお客さんがいるので写真が撮れなかったのですが、夕食は囲炉裏に面したテーブルでいただくことができます。
こちらが湯口屋旅館の夕食です。
山椒漬けニシン、青ばと寄せ豆腐(枝豆で作った豆腐)、馬刺し、岩魚の塩焼きなど、素朴で美味しい会津の郷土料理や地元の食材が食卓を彩ります。
美味しい山の幸にはやはり地酒でしょう。地元の天栄村の寿々乃井酒造や松崎酒造の日本酒の他、天栄村特産品のヤーコンを使ったヤーコン焼酎なるものもあります。
話の種に飲んでみるのも良いと思います。
他にも川魚や山菜の天ぷら、鴨鍋、お蕎麦、炊き込みご飯などが出てきました。
満腹!大満足の夕食となりました。
朝食
朝食もまた美味しいんです!
ヤマメの甘露煮、青ばと豆腐も良いのですが、一番のおススメはヤーコンとキノコのきんぷら風(中央奥にある小鉢)!
ヤーコンは天栄村の特産品であるキク科の植物。シャキシャキとした食感が本当にクセになりそうな程の美味しさ!これはもっとメジャーになって欲しい食材ですね。
湯口屋旅館へのアクセス・駐車場情報
岩瀬湯本温泉は福島県の中通りと会津地方に挟まれた山中に位置しています。鉄道の駅からは遠い場所にあるため、車・バイクでのアクセスの方が良いと思います。
車でのアクセス
■東北道の鏡石スマートICから約50分
■東北道の矢吹ICまたは須賀川ICから約1時間
■磐越道の会津若松ICから約1時間
東北道側からアクセスする場合、鳳坂峠という峠を通ります。道幅は狭くはありませんが、曲がりくねっているため、路面が凍結する冬場には特に注意いただく必要があります。峠をショートカットする鳳坂トンネルが建設中だそうで、2022年頃には開通予定だそうです。トンネルが完成すれば、かなり行きやすくなりそうですね。
駐車場は国道から横道に入ってすぐの場所にあります。旅館からは150m程離れた場所。雪の時期で、荷物が多い場合には少し大変だと思います。
バスでのアクセス
【路線バスの場合】
■東北本線の須賀川駅から福島交通の路線バス「二岐行き」に乗り、約1時間50分。「湯本」停留所で下車。
※1日2往復のみ
【参考】福島交通(TOP>路線バス)
【乗合バスの場合】
■東北新幹線の新白河駅から予約制の乗合バス「湯ったりヤーコン号」に乗り、約1時間20分。「岩瀬湯本温泉」で下車。
※1日1往復のみ
【参考】天栄村観光協会(TOP>交通案内)
路線バスも乗合バスも本数が少ないため、上手に組み合わせて訪れたいところですね。
ブログランキング参加中!クリックで応援をよろしくお願いいたします。

にほんブログ村
- 関連記事
|投稿:2020.07.30 | 最終更新:2020.07.30 |カテゴリ: 福島県