富倉そば オヤマボクチをつなぎに使った幻のそばを食べてみた(かじか亭@長野県飯山市)
長野県と言えば信州そばが有名。
しかし一口に「信州そば」と言っても、その特徴は地域によって様々。当ブログでも紹介しましたが、山ノ内町の須賀川そば(紹介記事)、山形村のやまっちそば(紹介記事)など、多種多様なご当地そばが存在するのです。
今回は長野県の北部、飯山市の奥地に伝わる富倉そばを紹介したいと思います。
富倉そばとは
富倉そばは長野県飯山市の山奥にある富倉集落に伝わるそば。富倉集落は、あと1km程北に進むと新潟県に入るという、県境に位置する集落です。
そばと言えば、小麦粉をつなぎに使うのが一般的ですが、富倉そばはアザミの一種であるオヤマボクチ(ヤマゴボウ)という山菜がつなぎとして使われています。小麦粉を使わないため、純粋なそばの味を楽しめることが魅力です。
つなぎに使われるのはオヤマボクチの葉の裏に生えている茸毛という繊維。1kgの葉から4~5g程度しかとれないうえ、繊維を取り出す工程が多いため、量産には向いていません。そのため、富倉そばは「幻のそば」と呼ばれているのです。
富倉集落にある名店、かじか亭
今回訪れたのは、富倉集落にある「かじか亭」。富倉そばを食べられるお店は、飯山市の市街地にもありますが、富倉集落に店を構えるのはかじか亭のみとなっています。
店は北信濃らしい木造、白壁の純和風建築。店内は広く、テーブル席と小上がりの席があります。訪れた日は急な大雪が降った日だったせいか、お客さんは少なめでした。
富倉そばと笹寿司をいただいた
今回は富倉そばと笹寿司のセットをいただきました。ざるそばと笹寿司が2つ、そして漬物が付きます。
こちらが富倉集落に伝わる富倉そば。つなぎにオヤマボクチを使っているからか、コシが非常に強く、シコシコとした食感が楽しめます。弾力があり、蕎麦らしからぬ食感。これは美味しい…!
この食感は冷たいざるそばだからこそ引き立ちますね。つゆに薬味(ネギ、わさび)を入れて食べるというシンプルな食べ方ですが、この独特な麺を存分に味わうのなら、これが最適解だと思いました。
そしてこちらがセットで付いてきた笹寿司。
笹寿司は新潟県と長野県北部に伝わる郷土料理。熊笹の葉の上に、寿司飯と具材が乗せられています。具材は山菜や錦糸卵。とても素朴な味わいで美味しいですね。
かじか亭のメニュー
かじか亭のメニューを紹介します。
メニューは極めてシンプル。笹ずしセット、ざるそば、笹ずしの3つのみ。そばのメニューは、並、大盛、特盛の3つがあります。僕は笹寿司セットの並盛を頼みましたが、ちょうど良い量でした。
ドリンクメニューとして、ビール、地酒、ジュースがあるようですね。
なお、たった300円で天ぷらが食べ放題になる「天ぷらバー」というサービスがあります。今回は残念ながら、天ぷらを揚げる職人さんが雪のために出勤できていなかったため食べられませんでした。次回はリベンジしたいですね。
かじか亭へのアクセス
車でのアクセス
■上信越道の豊田飯山ICから国道117号、国道292号線等を経由して約30分
■上信越道の新井スマートICから国道292号線等を経由して約30分
店の前には広めの駐車場があります。
乗合タクシーでのアクセス
本数は少ないですが、富倉集落へは飯山駅から乗合タクシーで向かうことができます。
■飯山駅から乗合タクシー富倉大川線に乗車し約30分。「富倉活性化センター」で下車。
※乗車をするためには、乗車の1時間前までに予約することが必要。
【参考】飯山市公式サイト(TOP>市民の皆様へ>公共交通)
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|投稿:2021.12.26 | 最終更新:2021.12.26 |カテゴリ: 長野県