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【宿泊記】栃尾又温泉自在館 冬の大正棟に泊まってみた(新潟県魚沼市)

自在館

2022年1月。温泉好きの間で人気の高い、栃尾又温泉の自在館に宿泊してきました。



栃尾又温泉は新潟県魚沼市にある温泉。魚沼市の中心である小出から10km以上東へ進んだ山の奥に位置しており、秘湯としても知られる温泉です。


自在館

周りを山に囲まれた狭い谷沿いにある栃尾又温泉。「自在館」、「神風館」、「宝巌堂」という3軒の湯治宿が身を寄せ合うように建ち並んでいます。今回は、以前から気になっていた自在館に宿泊することにしました。

後述しますが、栃尾又温泉には「うえの湯」、「したの湯」、「おくの湯」という3つの大浴場があり、この3軒の宿に泊まった方であれば誰でも利用することができます。このあたりが湯治場独特の文化なんですね。

この記事では自在館に泊まった時の感想、大浴場や貸切風呂、お食事などについて紹介していきたいと思います。






人気の高い湯治宿、自在館

自在館

こちらが今回宿泊した栃尾又温泉自在館。歴史がある宿ですが、少し和モダンな外観を持ち、女性にも非常に人気が高い宿なのだそうです。

魚沼地方は豪雪地帯。訪れた時は、雪がコンモリと積もっていました。


自在館

囲炉裏のあるロビーでチェックインの手続と館内の説明を受けます。自在館はいくつかの棟があり、館内が少し複雑であること、貸切風呂の利用方法に関する説明もあることから、ここでの説明はしっかりと聞いておきましょう。説明が書かれた紙もいただくので、万が一聞き逃したとしても大丈夫だと思いますが…。


自在館

ロビーは照明が抑えられており、とても落ち着く雰囲気。エスプレッソマシンや自由にいただける温泉水なども用意されています。滞在中、何回かロビーでマッタリと寛がせていただきました。


自在館

チェックイン後、ロビーに置いてある作務衣を受け取り、部屋へ向かいました。自在館は少人数による経営のため、基本的にはセルフサービスが多いです。高級旅館に泊まることが多い方は戸惑うかもしれませんが、特に不自由なく過ごすことができました。




築100年の湯治棟、大正棟

自在館

今回宿泊したのは、本館の向かい側にある木造3階建ての大正棟。その名のとおり、大正時代に建てられた建物で、築100年を超えるのだそうです。設備が古いため、本館よりも安く泊まることができますが、古い建物が好きな自分としては追加料金を払ってでも泊まりたいものですね。


自在館

本館とを繋ぐ渡り廊下を渡り大正棟に入った瞬間に空気が変わりました。真っ直ぐに伸びる木造の廊下。まるでタイムスリップしたかのような感覚。廊下を歩くと、板張りの廊下がギシッ、ギシッと音をたてます。入った瞬間、この大正棟に心を奪われてしまいました。


自在館

自在館

こちらが大正棟のお部屋です。

古さを残しつつも、快適に過ごせるようにリフォームされた部屋。半分はフローリングになっており、ソファとロッキングチェアまで置いてありました。

そして何といっても炬燵。寒い雪国ではやはりこれですよね。部屋には炬燵だけでなく、エアコンとヒーターも設置されており、これらをフル稼働して、快適な夜を過ごすことができました。




栃尾又温泉の大浴場

大浴場は男女入替制

まずは大浴場を紹介します。先述しましたが、栃尾又温泉には3軒の湯治宿共同の大浴場があります。自在館自体には大浴場は存在しません。

うえの湯」、「したの湯」、「おくの湯」という3つの大浴場があるのですが、日替わりで男女が入れ替わります。訪れた日は「したの湯」と「おくの湯」が男性、「うえの湯」が女性用となっていました。チェックアウトの日の早朝に入れ替わるので、1泊すれば3つの浴場を利用することができます。


したの湯

自在館

3つの大浴場のうち、一番気に入ったのが「したの湯」。自在館からは長い長い廊下と階段を通ってアプローチします。「したの湯」は渓流沿いの源泉井戸に近い浴室なので、下へ下へと下っていきます。浴室までの廊下が長いというのも、非日常感があり、温泉への期待がグングンと高まるというものです。


自在館
※写真は自在館の公式サイトより

こちらが「したの湯」です。

大きな浴槽と小さな浴槽があります。大きい方が源泉がそのまま注ぎ込まれている温めの浴槽、小さい方が源泉を加温した浴槽です。おススメは何といっても温めの浴槽。体温とほぼ変わらないような温度のお湯がコンコンと湧き出し、かけ流されています。非常に柔らかいお湯で、体がとろけそうな程の気持ち良さ。時間が許せば永遠に浸かっていたい…。

実際に長湯をしている方が多いようでした。僕も1時間近く浸かっていましたが、途中、気持ち良すぎて寝てしまいそうになりました(笑)。冬だったので、「温いお湯だと風邪をひかないかな…」と心配していましたが、じっくり浸かっていたら、体がポカポカになりましたよ。

仕上げに加温している方の浴槽に浸かりましたが、こちらもまた気持ち良かったですね。

なお、「したの湯」には洗い場が一カ所しかないので要注意です。




うえの湯

自在館

うえの湯」と「おくの湯」は大正棟の東側(上流側)に位置する建物の中にあります。自在館の大正棟からは、屋根の付いた渡り廊下で繋がっており、雨や雪を気にせず行き来することが可能です。


自在館
※写真は自在館の公式サイトより

こちらが「うえの湯」です。タイル張りの浴槽が特徴で、全体的に昭和な香りがする浴室。「したの湯」と同様に源泉そのままの浴槽と加温浴槽、さらには水深が浅い寝湯まで完備されています。

この温いお湯で寝湯というのは、反則でしょう。あまりの気持ち良さに、朝から1時間以上浸かってしまいました。

こちらも長湯しているお客さんが多く、ほとんどの方が本を読みながら湯船に浸かっていました。その本は自前なんでしょうかね。読書をしながら入浴する人がこんなに多い温泉は初めて見ました。

なお、「うえの湯」と、この後紹介する「おくの湯」には洗い場が複数あります。体を洗うのであれば、この2箇所がおススメですね。




おくの湯

自在館
※写真は自在館の公式サイトより

最後に紹介するのが「おくの湯」です。こちらも「うえの湯」と同様に、源泉そのままの浴槽、加温浴槽、温めの寝湯に分かれています。こちらは一番近代的な浴室という印象。雰囲気という点では他の浴室に比べて見劣りしますが、お湯の気持ち良さは同等のものでした。

こちらの浴室でも読書をしていらっしゃる方が多数いました。




自在館の貸切風呂

自在館に泊まった場合、栃尾又温泉共同の3つの大浴場の他に、3つの貸切風呂も利用することができます。貸切風呂は自在館宿泊者専用で、利用するためには事前予約が必要です。

貸切風呂の予約方法

貸切風呂を利用するためには、ロビーに置いてある予約簿に部屋番号を書いておく必要があります。1組あたりの利用時間は45分。また、利用者が集中するゴールデンタイム(15:00~22:25)は、1組1回までという制限が設けられていました。

貸切風呂は3ヶ所あるので、ゴールデンタイムに1ヶ所、深夜に1ヶ所、早朝に1ヶ所を予約させていただきました。


貸切露天風呂 うけづの湯

自在館

こちらが貸切露天風呂、うけづの湯。自在館で入れる唯一の露天風呂です。深夜に入ったため景色は見えませんでしたが、昼間であれば渓流を見ることができるのだとか。

比較的小さな浴槽で、2~3名で入ったらいっぱいになりそうな感じ。洗い場はありません。

ここのお湯はしっかりと加温されていました。「露天風呂も温いお湯だったら本気で風邪をひきそう…」と心配していましたが、杞憂でした。寒空の下、温かい露天風呂に入るのは、このうえない贅沢ですね。

余談ですが、湯船の縁に、何故か可愛い猫の置物が置かれていました。




貸切風呂 たぬきの湯・うさぎの湯

自在館

たぬきの湯(左)とうさぎの湯(右)。貸切風呂とは思えないほど大きな浴室です。小さな温泉旅館の大浴場くらいの大きさはあると思います。

こちらの貸切風呂は、元々は男湯と女湯として使われていたのでしょうか。浴室が隣り合っており、造りはほぼ同じです。どちらも加温されたお湯をかけ流しで楽しむことができます。

なお、それぞれの脱衣所や浴室にたぬきやうさぎの置物が置かれています。そういった遊び心を感じることができるのも、この貸切風呂の魅力と言えるでしょう。




自在館の食事

自在館は食事にも湯治宿としてのこだわりを感じます。旅館などは食べきれない程の量の食事が出てくることが多いですよね。自在館の食事はバランスが良く、適量。長期間滞在すれば、たちまち健康になるんじゃないかというお食事が出されるのです。

夕食、朝食ともにロビーの隣の食堂でいただきました。


夕食

自在館

こちらが自在館の夕食です。…と言ってもこれが全てではなく、色々なお料理が順番に出てきました。

お盆のセンターに鎮座するのは「車麩とごぼうのごま酢」(左)と「舞茸の大葉和え」(右)。派手さはないものの、しみじみと美味しいいぶし銀な品々です。こういう料理が出る呑み屋があったら通いそうだなぁ。


自在館

ニジマスのお造り(左)と岩魚の塩焼き(右)。これは美味くないわけがないですよね。


自在館

里芋まんじゅう(左)と鶏むね肉のみぞれ煮(右)。個人的にはみぞれ煮がドストライクな味付けでした。とても優しい味…。


自在館

豚汁(左)、牛乳寒天(右)でフィニッシュ。牛乳寒天はまるで飲み物のような喉越しの良さでした。

写真には撮っていませんが、魚沼産のコシヒカリを使ったご飯も美味しかったですよ。多すぎず少なすぎず、ちょうど良い量のお食事でした!


自在館

ちなみにお酒は「秘湯ビール」というクラフトビールをいただきました。他にも緑川八海山などの地酒、越後ワインなども取り扱っています。夕食後も温泉に浸かる予定だったので、お酒は程々にしておきました。




朝食

自在館

こちらが自在館の朝食です。

野菜、魚、そして発酵食品がバランス良く摂取できる健康的な朝食。普通のご飯かお粥かを選ぶことができます。


自在館

そして朝食のメインと言っても過言ではないのが、「栃尾又温泉のラジウム納豆」!

新潟県産の大粒の大豆を使い、地元魚沼市で生産されている納豆です。大豆を蒸かす際に栃尾又のラジウム温泉が使われているそうで、栃尾又温泉の名物として知られています。大粒で、食べ応えのある納豆でした。ラジウム納豆はお土産でも買えるので、気になる方は是非。




栃尾又温泉自在館へのアクセス

車でのアクセス

関越道小出ICから国道352号線等を経由して約20分


鉄道でのアクセス

上越新幹線浦佐駅から無料送迎バス有。

※ただし、送迎バスの時刻が決まっているので、事前に公式サイトで確認してください。


バスでのアクセス

上越線小出駅から南越後観光バスの路線バス栃尾又温泉行きに乗車し、約30分。終点の「栃尾又温泉」で下車。




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|投稿:2022.02.24 | 最終更新:2022.02.24 |カテゴリ: 新潟県

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