五島列島旅行記【3-5】「ニューたいよう」と「西肥バス」を乗り継いで上五島へ
2022年5月5日(木) |
五島列島旅行3日目。
朝に福江島を出発。午前中に久賀島、午後に奈留島と忙しく五島市の島々を巡り、今夜の宿がある中通島へ。旅の舞台はいよいよ下五島から上五島へと移っていきます。
五島旅客船の「ニューたいよう」で中通島へ
16:30
五島旅客船の「ニューたいよう」の甲板から奈留島に別れを告げます。それは同時に、3日間滞在した五島市との別れでもあります。これから向かう中通島は新上五島町。五島列島の中でも上五島と呼ばれるエリアになります。
「ニューたいよう」は奈留港を出港すると、新上五島町の若松島南部にある土井ノ浦港、中通島の郷ノ首港を経由して最終的には再び若松島中央部の若松港へ向かいます。ややこしいですが、同じ新上五島町の若松島と中通島で行ったり来たりする航路になっています。
僕たちは中通島に宿をとっているため、郷ノ首港で下船することになります。
五島旅客船「ニューたいよう」
「ニューたいよう」の船室はこんな感じ。飛行機のような3人掛けの椅子席と、カーペット席があります。午前中に乗った「フェリーOCEAN」に比べると小さな船で、車を積むこともできないので要注意です。
快適な船室も良いですが、「ニューたいよう」に乗ったら是非ともおススメしたい席があります。
それがこちら、甲板席です!
船尾にある急角度の階段を上ると甲板に出られるのですが、ここが開放感抜群で素晴らしいのです。大型のフェリーの場合、甲板に出ても機材やら操舵室などが視界に入り、そこまでの開放感は得られません。しかし比較的小型の「ニューたいよう」であれば、ほぼ360度に広がる大パノラマを楽しむことができるのです。
固い箱状の座席しかないことと、席数が少ないのが残念ですが、そのことを補って余りある感動を味わうことができるのです。郷ノ首港に着くまでの40分間、甲板にて、五島列島の多島美を存分に堪能しました。
若松島 土井ノ浦に寄港
奈留島を出て約20分。上五島に入って最初の寄港地、若松島の土井ノ浦港が近づいてきました。
下五島の島々に比べ、海岸線が複雑で、かなり山がちな印象。船は左右に揺れながら、複雑に入り組んだ湾の奥へと進んでいきます。
港が近づいてくると、何かの養殖場が見えてきました。若松島はハマチの養殖が有名らしいので、恐らくハマチでしょうか。ハマチの餌を狙っているのか、それともハマチ自体を狙っているのか、囲いの縁にはたくさんのカラスがとまっていました。
16:55
若松島の土井ノ浦港に到着。
ここで我々夫婦以外の客は全員下船。これにはちょっと驚きました。中通島と橋で繋がっているとは言え、若松島の土井ノ浦港は新上五島町の中心部からはかなり離れているので。
恐らくですが、下船した客のほとんどが土井ノ浦港に車を停めている島民だと思われます。土井ノ浦から車に乗り換えた方が、郷ノ首港や若松港まで船に乗るよりも速いし、安上がりなのでしょう。
マイカーを持ってきていない旅行者の場合は、土井ノ浦港で下りても公共交通機関がありませんので、郷ノ首や若松まで乗り通した方が無難です。
数分の停泊の後、土井ノ浦港を出港。
程なくして、道もない断崖絶壁に立つキリスト像と十字架が見えてきました。こちらは、若松島にあるキリシタン洞窟。
キリスト教弾圧の時代、船でしか行けない洞窟に数名のキリシタンが身を隠していたのだそうです。しかし、洞窟で煮炊きをしているところを漁船に見つかってしまい、役人に捕らえられてしまったという過去があります。そんな過去の悲しみを祈念するためにキリスト像と十字架が建てられたのだそうです。
キリシタン洞窟の近くまで行くことができるクルージングツアーが催行されているようなので、興味がある方は是非。
若松大橋の下をくぐり中通島へ
船は若松島の南端の白崎と言う岬を回り込み、若松島と中通島の間にある若松瀬戸という海峡に差し掛かります。狭い場所では幅300m足らず。細く長い海峡を進んでいきます。どちらの島も海岸線が複雑で、さらには無人島も点在しており、非常に美しい景色を眺めながらのクルージングが楽しめます。
中通島と若松島とを繋ぐ若松大橋が見えてきました。
海峡を一跨ぎにする立派な橋の下をくぐって北上していきます。まさにこの航海のハイライトとも言える瞬間。
今回利用した「ニューたいよう」だけでなく、博多と五島列島を結ぶ「フェリー太古」も若松瀬戸を通過するので、若松大橋をくぐる瞬間は是非とも甲板に出てみてください。
17:25
郷ノ首港に到着!
中通島に上陸し、初めて上五島の地を踏みしめました。
郷ノ首港は中通島の6つある玄関口の1つ。玄関口と言っても、奈留島や福江島とを結ぶ「ニューたいよう」が1日1往復のみ発着する、かなりローカルな港です。港にはこじんまりとした待合所とトイレのみ。周囲には漁村が広がっているだけという、とても長閑な港でした。
西肥バスで有川へ
中通島への上陸を果たしましたが、今夜の宿がある有川という町までは約14km離れています。そのため、ここからは路線バスで移動。
17:36
郷ノ首港の目の前にある「郷の首」停留所から、路線バスに乗車。こちらは長崎県佐世保市に本拠地を持つ西肥バスの路線バス。福江島は五島バスの管轄でしたが、こちらは西肥バスなのですね。離島までカバーしている西肥バス、手広すぎます。
郷ノ首港から有川までは約45分のバス旅。基本的には中通島を南北に縦断する国道384号線に沿って走るのですが、時々脇道に逸れ、小さな集落に立ち寄りながら進んでいきます。時間はかかりますが、次々と現れる入り江がどれも美しく、最初から最後まで車窓にかじりつきっぱなしでした。
18:21
日が落ちかけた頃、宿のある有川に到着しました。バス停から歩いて宿へと向かいます。
こちらが今日から2泊する「和風ペンション し喜」さん。ペンションという名前ですが、安く泊まれるビジネス旅館といった雰囲気です。
今夜は夕食を付けていないので、有川の居酒屋へ繰り出すことにしました。
次回は、有川の居酒屋で上五島名物の郷土料理に舌鼓を打ちます。

五島列島旅行記【3-6】有川の居酒屋「味彩」にて上五島の郷土料理「かっとっぽ」を食べる
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|投稿:2022.09.15 | 最終更新:2022.09.21 |カテゴリ: 旅行記