五島列島旅行記【5-3】日帰りで行く野崎島【後編】
2022年5月7日(土) |
五島列島旅行5日目。
五島列島の北部、小値賀島から町営船で野崎島にやってきました。野崎島一番の見どころである旧野首教会を見学。残った時間で野崎港周辺を散策したいと思います。
■この記事の目次
1.野崎ダム 旧野首教会の裏には、まさかのダム!?
2.野崎島自然学習塾村 野崎島唯一の宿泊・休憩施設
3.野崎火山火口跡 大迫力の大断崖が見られる火口跡
4.野崎集落周辺でシカを観察
5.町営船「はまゆう」で小値賀島へ戻る
1.野崎ダム 旧野首教会の裏には、まさかのダム!?
2.野崎島自然学習塾村 野崎島唯一の宿泊・休憩施設
3.野崎火山火口跡 大迫力の大断崖が見られる火口跡
4.野崎集落周辺でシカを観察
5.町営船「はまゆう」で小値賀島へ戻る
野崎ダム 旧野首教会の裏には、まさかのダム!?
旧野首教会のすぐ近くには、小さな離島では、ましてや無人島ではほとんど見ることができない施設が存在します。
それが野崎ダム!
「え?まさか住民が1人しかいない野崎島にダムがあるなんて…!」僕も実際に訪れるまで、半信半疑でした。
現地に行ってみると、確かにダムがありました。
2つの山の間にある僅かな谷地形に作られたダム。石で積まれた堤体の150m向こう側には海が広がっています。背後には世界遺産の教会、正面には海、そんなありえない立地に存在するのが野崎ダムなのです。
そんな野崎ダムですが、対岸の小値賀島に農業用水を送水するために造られました。全体的に平坦な小値賀島では水を得ることが難しいため、野崎島で集水し、海底を通したパイプラインで水を送り込んでいるというわけですね。なんという大胆なアイデア!
12:40
そんな野崎ダムを見下ろす場所に東屋があったので、そこで昼食をいただきました。お昼ご飯は中通島のスーパーで購入した蒸しパン。
野崎島には当然飲食店や売店などもないため、お昼は事前に買っておく必要があります。今回は船の乗り継ぎの都合上、小値賀港で食料を買う暇がなかったので、中通島で購入しておいて正解でした。
野崎島自然学習塾村 野崎島唯一の宿泊・休憩施設
旧野首教会の近くにある野崎島自然学習塾村。1985年に廃校になった小中学校を再利用した宿泊施設です。簡易宿泊施設なので食事は出ませんが、調理室があるため自炊は可能。また、1,000円で日帰り利用も可能で、休憩だけでなくシャワーや調理室を利用することができるようです。
今回は野崎島には3時間のみの滞在なので、利用はしませんでした。
行きに通った道を引き返し、野崎港方面へと戻ります。野崎港の周辺にも立ち寄っておきたい見どころがあるのです。
この写真は野首集落と野崎集落の間の峠のような場所から撮影したもの。ここからの眺めは本当に素晴らしいです。野崎島から約20km離れた平戸島も、ハッキリと見ることができました。
ここで余談。小値賀島や野崎島は五島列島の一部とするのが一般的ですが、平戸諸島の一部だとする場合もあるようです。イマイチピンと来ないですが、小値賀町が本土の佐々町と同じ「北松浦郡」であったり、ナンバープレートが佐世保ナンバー(五島市と新上五島町は長崎ナンバー)だったりと、平戸方面と結びつきが強いのかもしれません。
野崎火山火口跡 大迫力の大断崖が見られる火口跡
旧野首教会から野崎集落まで戻ってきたところで13:25。帰りの船の出港時刻までは、あと2時間弱。まだまだ余裕があるので、野崎集落の北の方にある野崎火山火口跡に向かうことにしましょう。
集落を一歩出ると、このようなフカフカの芝生が広がるエリアに出ます。まるでゴルフ場のよう。歩いていてとても気持ちの良い場所ですが、道が不明瞭でちょっと分かりにくいかもしれません。道に迷って即遭難ということはないと思いますが、所々建っている看板を目印に進みましょう。
こちらでも野崎集落の中で見られたような、シカによる食害と思われる跡を見ることができます。赤土が剥き出しになり、地面が徐々に崩れていっているかのような、少し不気味な光景ですね。
13:40
野崎集落を出発し、ゆっくりと写真を撮りながら歩いて約15分。野崎火山火口跡に到着しました。その名のとおり、こちらの断崖はかつての噴火口跡だと言われています。
切り立った断崖絶壁が湾状に続いており、確かに火口跡っぽいですね。眼下に広がっている海も透き通っており、非常に綺麗でした。
ちなみに正面に見える島は六島。令和2年時点で人口1名という、非常に小さな島です。
野崎集落周辺でシカを観察
14:00
野崎集落に戻ってきました。
狭い道の両脇には立派な石垣が積まれていますが、石垣の内側には朽ち果てた家々。建物の原形が残っていればまだ良い方で、更地になってしまっている家もありました。
旧野首教会を有するなど、キリスト教徒が多かったイメージのある野崎島ですが、ここ野崎集落では神道が信仰されていたそうです。
こちらが野崎島北部にある沖ノ神島神社の神官が暮らしていた屋敷。神官は野崎島最後の住人としても知られており、2001年までこちらで暮らしていました。
約20年前まで人が暮らしていたこと、またその後保存されていることから、この建物だけは現役の住居と遜色ない程度に保たれています。
見学することも可能なのですが、見学時間はビジターセンターのスタッフが施錠する時間まで。ビジターセンターでは「14時には鍵を閉めます」と説明されました。今の時刻は14:05。
あ…。
これは完全にウッカリしていました。まぁ後悔しても中に入ることはできないので、諦めることに…。この神官屋敷は見学可能時間がありますので、見学される方はビジターセンターでの説明をキチンと聞き、計画的に野崎島を巡るようにしてくださいね…。
残った時間は野崎集落内を散策しながら、シカを撮影しながら過ごしました。野崎集落内は非常にシカの密度が高く、ちょっと歩くとシカと出会うことができました。自然淘汰により、最盛期よりは数を減らしているものの400頭ものシカたちが暮らしているようです。
5月と言えども、3時間外を歩き回ると疲れますね。ヘロヘロになってきたので、出港の30分前には港の近くのビジターセンターに戻り、ベンチで休んでいました。
町営船「はまゆう」で小値賀島へ戻る
15:10
町営船「はまゆう」に乗り、小値賀島へ戻ります。
この船は小値賀島からやってきた最終便なのですが、工事関係者らしき方が数名下船し、軽トラに食料やらビールやらを積みこんでいました。きっと、長期に渡って泊まり込みで工事があるのでしょう。
往路と同じように、船内で切符を購入します。
あっという間に背後に遠ざかる野崎島。やや右側に見えているのが野崎集落、左側に見えているのが野首集落です。離れた場所から見ると、段々畑がクッキリと見えるので、まだまだ人が暮らしているように見えますね。
帰路の「はまゆう」では、船の後部にあるデッキの席を確保できたので、潮風を浴びながらのクルージングを楽しみました。
次回は小値賀島をレンタカーで巡ります。
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|投稿:2022.11.28 | 最終更新:2022.11.28 |カテゴリ: 旅行記