留浦浮橋 スリル満点!ダム湖に漂う橋を渡ってみた(東京都奥多摩町)
東京都奥多摩町。
東京の都心、新宿駅から鉄道で2時間あまりで行くことができる自然豊かな町です。東京都最高峰である雲取山や関東地方最大級を誇る日原鍾乳洞を擁しており、休日ともなると都心から多くのハイカーや観光客が訪れます。
今回は、そんな奥多摩町の定番の観光地…ではなく、密かな人気を集めるスポット、留浦浮橋を紹介したいと思います。
留浦浮橋とは?
今回紹介する留浦浮橋、「留浦」と書いて「とずら」と読みます。
留浦浮橋があるのは、多摩川の上流、小河内ダムによって形成された奥多摩湖の湖上。数百m上流に行くと山梨県という、東京都の端っこに存在します。
そもそも「浮橋」というもの自体、あまり聞き慣れない方も多いのではないでしょうか。橋は橋脚などによってしっかりと地面に固定されているものが一般的ですが、浮橋は水上に並べられた船や浮きの上に板を敷き、それを繋いで造られた簡易的な橋です。通常の橋に比べて架けるのは簡単な反面、ちょっとした流れや波によって影響を受けてしまいます。全国的に見ても数が少ないタイプの橋と言えるでしょう。
こちらが留浦浮橋です!
ダム湖の水面を真っ二つに割るように架かっている橋。等間隔に並ぶオレンジ色の“浮き”と、少し上流側にカーブしている線形が印象的です。
ダムが出来る前、留浦集落の住民が多摩川の対岸の山林へと通う道があったのですが、ダムによって水没してしまうため、その道の代替として架けられたのがこの浮橋なんだそう。今では奥多摩の隠れた観光地として、ちょっと知られた存在になっています。
それでは実際に渡ってみましょう。
留浦浮橋を渡ってみた
留浦浮橋は特殊な橋なので、渡る際には注意すべき点があります。特に注意すべきなのが以下の点。
- 一橋節(五メートル)に十名以上乗らないこと。
- 風の強い時は渡らないこと。
湖面に浮いているだけという、不安定な浮橋ならではの注意事項ですね。また、ここには書かれていませんが、水が少なくなる時期などは橋が取り外され、渡ることができなくなるようです。
実際に渡ってみると、歩くたびに橋が浮き沈みするのが実感できます。特に板と板を繋ぐ“節”の部分は大きく沈みますね。しっかりとした鉄製の柵があるため転落の恐怖はないですが、この浮き沈みによってそこそこのスリルを感じることはできます。
ちなみに“節”の部分は段差になっているため、躓かないよう注意が必要です。「転倒=即転落」といったことはなさそうですが、ユラユラと揺れる湖上の橋で転倒したら、しばらくトラウマになりそうですね…。
橋からの景色。通常の橋と違い、水面が目と鼻の先なのが新鮮ですね。ダム湖なので、湖面はいたって穏やか。浮橋を歩くたびに聞こえるギシッギシッという金属音だけが山にこだまします。
写真を撮りながらゆっくりと歩き、5~6分で渡り切りました。振り返ると対岸には留浦集落が見えています。この集落の住民で、現在も生活のためにこの橋を利用している方はいるのでしょうか…。
留浦浮橋の駐車場
留浦浮橋の前には国道411号線が通っているのですが、国道に沿って20台分が停められるくらいの駐車場があります。橋を訪れる人だけでなく、釣り人にも利用されているようで、比較的混雑していました。
なお、駐車場の脇には公衆トイレもあります。
留浦浮橋のアクセス
車でのアクセス
■中央道の大月ICから国道139号線等を経由して約1時間
■圏央道の青梅ICから国道411号線等を経由して約1時間10分
■中央道の勝沼ICから国道411号線等を経由して約1時間20分
バスでのアクセス
■JR青梅線の奥多摩駅から西東京バスの路線バス(鴨沢西行き、丹波山村役場行き、小菅の湯行き)に乗車し約30分。「留浦」停留所で下車。
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|投稿:2023.06.30 | 最終更新:2023.06.30 |カテゴリ: 東京都
この橋は釣り禁止なのに釣り人がいて、通ると揺れるからなのか、わざわざこっちを向いて邪魔そうな顔をされるのが嫌。
| | 2023/07/01 06:32 | URI |