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大東諸島旅行記【北大東島編③】レンタサイクルで上陸公園と北大東漁港、長幕を周る

大東諸島

2023年5月4日(木)

北大東島の西港周辺を散策し終えたところで16:40。日没まではまだ時間があるので、北大東島の南西海岸をグルリと周ってみることにしました。


大東諸島

北大東島には島を一周する道路があり、島のほとんどの海岸線に沿って走ることができます(一部は内陸を通る)。そこまでアップダウンがないため、大海原を眺めながらの快適なサイクリングを楽しむことが可能です。

西港を出発し、島を反時計回りに行けるところまで進んでみることにしました。


大東諸島

一周道路を走っていると、何とカニと遭遇!ゆっくりと横歩きで道を横断中でした。こんなワイルドな感じは、南の島ならではですね。

無事横断できますように…。まぁ車はほとんど通らないので、大丈夫だと思いますが。


大東諸島

道路から海の方を見るとこんな感じ。サンゴ礁の島らしいゴツゴツとした荒々しい海岸線がひたすら続きます。転んだら痛そう…。

海の向こうには明日向かう予定の南大東島が見えていますね。ずっとこんな感じの風景を見ながら、のんびりと進んでいきます。この気楽な感じが島旅の醍醐味ですよね。




上陸公園 北大東島の開拓団が上陸した場所



16:55
一周道路沿いにある上陸公園にやってきました。ここは明治36年、南大東島を開拓していた玉置商会が社員を北大東島に派遣した際に上陸した場所なんだそう。この時は開拓の意思を示すため、現在の役場付近にサトウキビ8株を植えていったようです。実際に北大東島の開拓が本格的に始まるのは、7年後の明治43年でした。


大東諸島

こちらが上陸公園です。そして、この小さな入江のようになっている場所が、かつての上陸場所ですね。確かに南大東島からも近いですし、小さいながらも湾のようになっているので、険しい海岸線が続く北大東島の中では上陸しやすい方なのでしょう。

海へと向かう傾斜地にレールを敷き、砂糖樽を滑らせて、船で搬出していたのだそうです。海へと下っていくこの階段らしい道のあたりに、かつてはレールが敷かれていたのでしょう。




北大東漁港 島を発破して造り上げた大規模な堀込港



17:10
上陸公園からさらに南下、北大東漁港に到着。こちらは2019年に完成した新しい漁港です。


大東諸島

こちらが北大東漁港です!

遮るものが無い外洋に位置する島なので、防波堤が高く、まるで要塞のような港です。

なお、この港があった場所、かつては陸地があった場所でした。岩盤をダイナマイトでガンガン吹っ飛ばし、海岸近くの地面を掘り込むことにより、港を完成させました。

北大東島近海は非常に深いうえに波が激しく、まともに造っても防波堤を建設することが難しかったので、「港が造れないなら島を削って港にしよう!」という大胆な発想が採用されたのでしょう。

実際、この港が出来る前は、波から船を守るため、漁船はその都度クレーンで陸上に揚げていたのだそう。この漁港が完成したことにより、クレーンを使わずとも直接出漁できるようになり、飛躍的に便利になったのだそうです。


大東諸島

北大東漁港の東部には北大東漁港休憩所があり、そこからも漁港を俯瞰することができます。

休憩所には、島内では貴重な公衆トイレがあります。


大東諸島

ちなみにこちらは翌日撮影した北大東漁港の様子。晴れていると、港の中でさえ鮮やかなグラデーションが見られるのですね。大東諸島、恐るべし…。




江崎港 北大東島南部に位置するもう1つの玄関口



17:20
北大東島の南端にある港、江崎港に到着。フェリーだいとうは基本的には西港に発着しますが、風向きや波の状況によっては江崎港に着岸することもあるようです。


大東諸島

こちらが江崎港です。船が発着する頻度が低いせいか、西港に比べると殺風景な感じですね。

西港と同じく、こちらの港にも防波堤などはなく、波がうねる外洋に面しています。このような環境であるため、大東諸島での上陸シーンはかなり特殊。波が高く、船を岸壁まで寄せることができないため、客の乗降時や荷物の積み下ろしの際にも、少し沖合に停泊するのです。

岸壁から離れたまま、どのように客や荷物を上陸させるのでしょうか?その答えが大東諸島でしか見られない大胆すぎる上陸方法、クレーン上陸なのです。港にスタンバイしたクレーン車が乗客を乗せたカゴを吊り上げ、船から港へ、あるいは港から船へ運ぶことにより、上陸または乗船を行っています。

そんな貴重な体験をしてみたかったのですが、残念ながら今回の大東諸島滞在期間中には、フェリーだいとうの寄港は見ることすらできませんでした。まぁ週1便程度しかない船なので、それも仕方のないことですね。


大東諸島

ちなみにこちらが、翌日撮影した晴れた日の江崎港の様子。晴れると海の青さがより映えますね。


大東諸島

江崎港のすぐ東側の海岸はご覧のような荒々しい海岸。大東諸島の海岸のうち、ほぼ全てがこのようなサンゴの島らしいゴツゴツとした海岸です。本日の波は比較的穏やかだとは思うのですが、白波が黒々とした岩に次々と押し寄せており、大東諸島を取り巻く海の激しさの片鱗を感じることができました。




台風岩 大東諸島の台風の凄まじさを知ることができる名所



17:30
夕食の時間が迫ってきたのでそろそろ宿へ向かいます。

ただ、その前に江崎港近くにある名所、「台風岩」を見ておきたかったので、最後に立ち寄ることにしました。


大東諸島

こちらが台風岩です。

一見すると道端に転がっている何の変哲もない岩。実はこの岩、平成21年に大東諸島に接近した台風により、別の場所から吹き飛ばされたもの。岩の大きさは横4.6m、高さ約3.3m。岩の大きさからも、当時の風の凄まじさが窺い知れます。




長幕 島の内陸で見られる環礁の名残

台風岩から内陸部を通り、今夜の宿であるハマユウ荘へ。北大東島および南大東島は内陸へ向かうほど標高が低くなるという特殊な地形であるため、いきなり下っていくことになります。なんだか不思議な感覚。




17:40
北大東島で見られる特殊な地形、「長幕」の下に到着しました。


大東諸島

こちらが長幕です。

海岸線の内側に沿って、内陸部を取り囲むように屏風のような崖が聳えています。環状サンゴ礁(環礁)が隆起することにより誕生した北大東島。この長幕は、かつての環礁の名残なのだそうです。

このような崖が連なっているため、長幕の周囲は開発の手を免れました。そのため珍しい植物の群落地となっており、国指定の天然記念物にも選定されているようです。


大東諸島

植物のことはあまり詳しくないですが、遠くから見てもかなり特異な地形であることはよく分かります。この崖の向こうに海があるとは、俄かには信じられないですね。

どこまでも続く長幕を横目に自転車を漕ぎ、ハマユウ荘に戻りました。


次回は北大東島の宿泊施設の1つ、ハマユウ荘に宿泊した際の様子を紹介します。


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|投稿:2023.07.25 | 最終更新:2023.07.25 |カテゴリ: 旅行記

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